日本企業、泥沼化に危機感=投資抑制や心理悪化警戒-米中摩擦
2019年05月11日
米国が中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)相当に対する追加関税をこれまでの10%から25%に引き上げたことで、日本企業には泥沼化する米中貿易摩擦への強い危機感が広がった。多くのメーカーは中国以外の工場への生産移管に着手しているが、景気の先行き不安による設備投資の抑制や消費者心理の悪化といった影響が読み切れないためだ。
追加関税が引き上げられたのは、昨年9月に「第3弾」として発動された約5700品目。パソコンの記憶装置など電子部品や冷蔵庫やエアコンといった家電のほか、家具、食料品など価格転嫁されれば消費に影響する品目が多いのが特徴だ。
ただ、市場関係者は「関税引き上げによる日本企業への直接の影響は限定的」(大手証券)とみている。影響軽減を目的とした中国からの生産移管が進んだことなどが理由だ。メーカーからも「今年に入って部品の供給網を変更した」(住友重機械工業)、「デジタルカメラのアクセサリーが対象だが、輸出額は数億円で影響は軽微」(富士フイルムホールディングス)といった声が聞かれる。
しかし、米中交渉の迷走でさらなる影響拡大に警戒が強まっている。パナソニックの梅田博和常務は「25%の関税がどのくらいの期間続くかが非常に不透明だ」と指摘。「自社製品への影響は大体織り込んだが、顧客への影響までは見極められていない」と不安を漏らした。
トランプ米大統領は、残る輸入品目すべてへの追加関税もちらつかせている。国際通貨基金(IMF)は、双方が全品目に25%の追加関税を発動すれば、中国で最大1.5%、米国は0.6%、それぞれ国内総生産(GDP)が押し下げられると試算した。三菱自動車の益子修最高経営責任者は「何が起きるか分からないという不透明感が、中国での計画を作る上で居心地を悪くしている」とうめいた
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