政府、韓国を輸出優遇国に再指定 政令改正を7月21日付で施行
2023年06月28日
政府は27日、輸出優遇措置の対象となる「グループA(旧ホワイト国)」に韓国を追加する外国為替及び外国貿易法(外為法)の政令改正を閣議決定した。30日に公布し、7月21日に施行する。西村康稔経済産業相が閣議後会見で明らかにした。 【動画】韓国で「塩の買いだめ」に走る市民が急増、福島原発処理水の放出警戒で 韓国は2019年8月に「グループB」に格下げされたが、4年ぶりに優遇国に復帰し、「リスト規制」の品目以外は基本的に許可が不要になる。輸出令の改正に伴い、関連通達も改正する。 西村経産相によると、今後も韓国との政策対話を継続し、必要に応じて制度や運用の見直しを含めた「適切な対応を講ずるフォローアップの枠組み」についても合意。覚書を締結し、今後仮に韓国から第三国への不適切な輸出が確認されるなどの問題が生じた場合には「韓国に対して適切な対応を求める」とした。 経産省は4月末に、韓国の審査体制などの運用状況について実効性を確認できたと判断し、ホワイト国に再指定すると発表。外為法の改正案に関して意見公募を実施していた
ベラルーシ大統領、数時間かけワグネル創設者を説得 反乱停止へ
2023年06月28日
ベラルーシのルカシェンコ大統領は27日、週末にロシアで起きた民間軍事会社ワグネルの武装蜂起について、指揮を執ったワグネル創設者エフゲニー・プリゴジン氏に対しモスクワへの進軍をやめるよう電話で数時間かけ説得したと明らかにした。 【動画】プーチン氏、ワグネル反乱後初の演説 「流血回避のためわざと長引かせた」 ルカシェンコ大統領はベラルーシの当局者らに対し、24日に自らが果たした役割について説明。プリゴジン氏をウクライナで多くの部下を失ったことに揺れ動いた「英雄的な男」と称賛した上で、そうした状況に感化され、24日にロシア南部ロストフ州の州都ロストフナドヌーに到着した時には「半狂乱の状態」だったと明らかにした。 プリゴジン氏はロシア軍指導部の腐敗と無能さに激怒し、同氏が主張する自身の部下が攻撃された事件の復讐をしたいと説明。「われわれは正義を望む。彼らはわれわれの首を絞めようとしている。われわれはモスクワに行く」と述べ、通常の会話よりもはるかに多い汚い罵り言葉を発していたという。 ルカシェンコ大統領はこれに対し、モスクワに向かう「道半ばで、虫けらのようにつぶされるだけだ」と述べ、説得に努めた。 さらにプリゴジン氏が要求していたショイグ国防相とゲラシモフ参謀総長の引き渡しについては「誰も両者を引き渡すことはない」とし、モスクワは守られ、反乱が続けばロシアは混乱と悲しみに包まれると述べ、蜂起を停止するよう説得したという。 一方、プーチン大統領はプリゴジン氏が電話に応じないことにいら立ち、ルカシェンコ大統領に助けを求めた。ルカシェンコ氏は反乱分子の鎮圧を「急がないよう」とプーチン大統領に提言したという。
反乱収束させ「内戦阻止」 軍・治安機関の掌握アピール プーチン氏
2023年06月28日
ロシアのプーチン大統領は27日、モスクワのクレムリン(大統領府)に軍・治安機関の2500人以上を集めて演説し、民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏による武装反乱が短期間で収束したことについて「(軍・治安機関は)祖国を動乱から救い、実際に内戦を阻止した」と強調した。 【地図で見る】ウクライナ戦況マップ 「軍事クーデター」とも受け止められる事態の発生を許した中、軍・治安機関を掌握していることを誇示し、国内の動揺を抑える狙いがあるとみられる
米大統領 ワグネル反乱に「我々は関与していない」
2023年06月28日
ロシアの民間軍事会社「ワグネル」による武装蜂起について、アメリカのバイデン大統領はアメリカや同盟国の関与を明確に否定しました。 アメリカ、バイデン大統領:「我々は、プーチンにNATOのせいにする口実を与えないようにするという点で一致している。明確にしておくが、我々は関与していない」 バイデン大統領は26日、「ワグネル」の反乱にアメリカや同盟国は「無関係だ」と関与を否定したうえで、「ロシア国内の闘争の一部だ」との見方を示しました。 政権の安全保障を担当するチームには状況の監視とこまめな報告を求め、「様々なシナリオ」に備えるよう指示したということです。 「ワグネル」の反乱がロシアやウクライナ情勢に及ぼす影響については「決定的な結論を出すにはまだ早い」と述べ、同盟国などとの間で分析の内容や今後の対応などについて緊密な連携を確保していくとしています。
中国で大学生6000人が軍への入隊申し込む 志願増加の背景には20%超の「失業率」
2023年06月28日
中国で今、大学生の就職先として「軍隊」が注目されています。背景に何があるのでしょうか。 【写真を見る】中国で大学生6000人が軍への入隊申し込む 志願増加の背景には20%超の「失業率」 ■6000人が大学生が軍への入隊を志願 「張美瀚です。清華大学から来ました」 これは中国軍が作成した動画。習近平国家主席の母校で中国屈指の名門、清華大学を卒業したという兵士が訴えるのは。 「皆さん、軍に参加して、建軍100年の目標に青年の力で貢献してほしい」 今、中国では軍への入隊を志願する大学生が増えています。首都・北京市ではインターネットで入隊を申し込んだ7000人のうち6000人が大学生でした。 地方の大学でも地元政府がイベントを開催。中国軍への入隊を呼びかけたところ、多くの大学生が集まりました。その背景にあるのが。 ■中国軍は待遇を改善 就職難の大学生と“思惑一致” 大学生 「(Q.就職状況について)あまり良くないです。卒業後すぐに就職できるのは、優秀な人だけ」 大学生の就職難です。中国の都市部に住む16歳から24歳の失業率は、新型コロナの感染拡大前の2019年の5月には10%前後でしたが、今年はおよそ2倍、20.8%に増えています。 就職説明会に参加した学生 「企業の求人はかなり少なくなったと感じます」 失業率が上がった背景には、厳しい「ゼロコロナ政策」が解除された後の中国経済の回復が順調ではなく、中小企業などが採用に慎重になっていることがあるとみられます。 こちらは大学で行われている軍事教練。ハイテク化を進めるうえで、高学歴の人材を確保したい中国軍にとって今はチャンスで、今年は高校生と大学生の新規採用枠を10%増やしています。 大学生 「(Q.軍への入隊は)いいですね、もちろんいいです。国に身を捧げるのはいいことです。国のためだから辛くはありません」 危険が伴うとして、かつては避けられていた若者の軍への入隊。給与の引き上げなど待遇改善も進む中、就職難の大学生と人材確保を進めたい中国軍の思惑が一致した状況が生まれています。
財務相「行き過ぎた動き、適切に対応」 急激な円安受け市場をけん制
2023年06月28日
鈴木俊一財務相は27日の記者会見で、外国為替市場で円安ドル高が進んでいることについて「最近は急速で一方的な動きもみられる。行き過ぎた動きに対し、適切に対応する」と述べた。これまでの発言よりやや踏み込んだ内容で市場を牽制(けんせい)した。 【画像】バフェット氏会見の一問一答「もう何の欲もありません。私は92歳」 鈴木氏は20日の会見までは「引き続き為替動向については注目している」とのコメントを繰り返していたが、27日は「強い緊張感を持って注視している」と発言内容を強めた。 円相場は、さらなる利上げに踏み込む姿勢の米国と、大規模な金融緩和を続ける日本の金利差が意識され、円安が進んでいる。今年初めは1ドル=130円前後だったが、5月下旬には140円台に下落。足元では昨年11月以来約7カ月ぶりの円安水準となる143円後半まで下落した。 政府・日本銀行は昨年9月、円相場が145円台まで下落した際、24年ぶりの円買いドル売り介入に踏み切った。介入前、鈴木大臣は市場を牽制する「口先介入」を続けていた。再び145円台に近づいていることから、金融市場では再介入への警戒感が強まっている
NHK受信料収入が4年連続で減 22年度決算 事業収支は黒字
2023年06月28日
NHKは27日、2022年度の決算(単体)を発表した。受信料収入は前年度より76億円減の6725億円で4年連続の減収となった。また、受信料の契約件数は4144万件と前年度比11万件減。世帯支払率は78・3%と3年連続で低下し、1年以上支払っていない「未収数」は前年度より25万件増えた。支払率低下についてNHKは、コロナ禍や物価高が要因とみている。 【写真】NHKを離れてわかった、強みと表裏一体の「忖度」 膳場貴子さん 今年10月には受信料の約1割値下げが控えており、さらなる減収が見込まれる。担当者は「値下げが追い風となるよう、視聴者の皆様に丁寧な説明に努め、受信料の公平負担に取り組みたい」と話している。 一方で、訪問営業の縮小に伴う営業経費の削減や設備投資の抑制で支出を抑えた結果、事業収支は263億円の黒字となった。
ドミノ・ピザに措置命令 サービス料の表記不十分 景表法違反 消費者庁
2023年06月28日
「ドミノ・ピザ」がサービス料の上乗せについて十分に分かりやすく表示しなかったとして、消費者庁は再発防止などを求める措置命令を出しました。 消費者庁によりますと、「ドミノ・ピザジャパン」は去年10月から今年4月にかけて配布したチラシに宅配価格とその半額の持ち帰り価格を併記していましたが、実際にはさらに6%から7%程度のサービス料を上乗せしていました。 チラシには小さく表記するにとどめていました。 消費者庁は「宅配と持ち帰りに2倍の価格差があり、宅配価格には輸送料などはすでに含まれていると誤認させる」としたうえで、サービス料についての表記が不十分で景品表示法違反にあたると判断し、再発防止などを求める措置命令を出しました。
『夢のマイホームが注文と違う…』施主こだわり屋根がなぜ変更に「足場が外れてわかった時にショック」大手ハウスメーカーと施主のぶつかる主張
2023年06月28日
買ったものが「なんかイメージと違う?」ということはときどきありますが…それが『注文住宅』だったらどうでしょうか。「こだわりのマイホームが注文したものと形が違った」。家を建てた男性の憤懣を取材しました。 【写真で見る】何が違う?『注文』した屋根と『完成』した屋根
出来上がった屋根が注文と違う…「ショックで言葉が出なかった」
奈良市にある2階建ての一軒家。施主は木村さん(31・仮名)。 (木村さん・仮名) 「こだわりが詰まった家なんですが、トラブルがあって、まだ引き渡しを受けてないという状況です」 完成した家に問題があったことから、3か月以上も引き渡しを受けていないといいます。 木村さんは去年7月、将来の生活を考えて、約5000万円をかけて大手ハウスメーカーに一軒家の建築を依頼しました。 (木村さん) 「将来、結婚した時に家族で住む家という思いで、分不相応かもしれませんけれど、かなり頑張った金額をかけて建てたつもりです」 そんな木村さんが特にこだわったのが家の屋根です。 (木村さん) 「水平方向に伸びやかな印象があるので、家自体がどっしり見えて迫力がある。そういった点で希望して注文したんです。すごくデザイン的にカッコいいなというのが正直なところで、それ以外の屋根の形で全く検討してこなかった」 屋根のデザインに魅せられ、この大手ハウスメーカーに決めたといいますが、出来上がった屋根は…。 (木村さん) 「左側が寄棟という形です。右側の三角になっている部分が切妻という形です。本来、寄棟屋根で契約していたのに、ベランダの上の部分だけ切妻屋根になってしまっている。もう見るからに違いがわかると思うんですけれども」
元々木村さんは4方向に傾斜面がある「寄棟屋根」と呼ばれる形で建築を依頼しました。しかし、完成した屋根の一部は、本を半分開いて伏せたような形の「切妻屋根」になっていたのです。 契約前にハウスメーカー側から無償で太陽光パネルを増設すると提案があり、この変更により屋根の形が変わってしまったといいます。 (木村さん) 「もう本当に足場が外れて屋根の形がわかった時、本当にショックでしたし、もう父と2人びっくりして言葉出なかったですよ。言葉にならない怒りですよね。1回でも説明を受けていれば、こうはならなかったんじゃないかと思います」
ディズニーのチケット、1万円は高すぎる」という発想が日本を貧しくさせたワケ
2023年06月28日
相次ぐ値上げラッシュの中で、ついにあの「夢の国」まで1万円の大台を突破してしまった。 【画像11枚】ディズニーをじっくり見る 6月23日、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの1日券「1デーパスポート」の大人料金(18歳以上)の最高価格を1万900円に引き上げると、運営するオリエンタルランドが発表したのだ。 テーマパークの「1万円オーバー」といえば、既にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が先行して、8月中旬の大人料金を1万400円に設定していたが、その動きがついにディズニーリゾートにまで及んできたのである。 ただ、意外にもファンは冷静に受け止めている。「確かに高いけれどしょうがない」と半ばあきらめている人だけではなく、オリエンタルランドの「価格帯を増やすことで、年間を通じて入園者数の平準化を図る」という説明に対して好意的な意見もあるのだ。 なぜ「値上げ」をすんなりと受け入れる人が多いのか。まずファンの間で、東京ディズニーリゾートは世界のディズニーの中では圧倒的に「安い」ことが知れ渡っていることが大きい。あれだけ質の高いアトラクションやショーを維持するには、1万円くらいにはなってしまうだろと理解を示す人がそれなりにいるのだ。 そこに加えて、オリエンタルランドの「匂(にお)わせ戦略」が功を奏した部分もある。なんの前触れもなく「1万円オーバー」を発表するとファンの動揺も大きいので、値上げをしていくことを匂わすような情報を徐々に出していたのである。 まず「ディズニーシー」の大規模拡張を機に、チケットの変動価格の「幅」を拡大していくと宣言。さらに、6月7日には「ファストパス」の終了を発表した。 ご存じのように、これは一部アトラクションに優先的に入場できるという無料サービス。皆さんの中にも、入園してすぐに人気アトラクションのファストパスを取りに向かった経験のある人も多いだろう。
混雑しているのに1万円は高すぎる
そんなファストパスがなくなってしまった今、アトラクションに長時間並びたくない人は昨年5月に導入した有料サービス「ディズニー・プレミアアクセス」を利用しなくてはいけない。今夏には、一部アトラクションの待ち時間が短くなる無償パス「40周年記念プライオリティパス」が導入される予定だが、これは期間限定なので、いずれはおカネを払うしかない。つまり、「値上げ」だ。 そんなファストパス終了から約2週間後、今回の「1万円オーバー」の発表となった。ファンからすれば既に心の準備はできていたこともあって「ああ、やっぱりこっちも値上げするのね」という感じで、それほどショックを受けなかったというワケだ。 ただ、そこは平均給与が30年間上がっていない「安いニッポン」である。この値上げに猛反対している方も少なくない。そういう中でかなり多く目につくのが「混雑しているのに1万円は高すぎる」という意見だ。 例えば、昔のディズニーランドはそんなに混んでいなくて、1日たっぷり遊べて3900円(開園当初)で、良い思い出をたくさんつくれた。そのような主張をする人たちは、今は園内が異常なほど混雑していて、アトラクションもそんなに乗れないのに値段だけが高いと文句を言っている。 また、海外のディズニーと比べて「割高」だと批判する人も多い。海外の施設は広大で、アトラクションも並ばずに乗れるので、入場料が高くても納得だが、日本のディズニーは快適ではないので、1万円の価値もないというのである。