ディズニーのチケット、1万円は高すぎる」という発想が日本を貧しくさせたワケ
2023年06月28日
相次ぐ値上げラッシュの中で、ついにあの「夢の国」まで1万円の大台を突破してしまった。 【画像11枚】ディズニーをじっくり見る 6月23日、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの1日券「1デーパスポート」の大人料金(18歳以上)の最高価格を1万900円に引き上げると、運営するオリエンタルランドが発表したのだ。 テーマパークの「1万円オーバー」といえば、既にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が先行して、8月中旬の大人料金を1万400円に設定していたが、その動きがついにディズニーリゾートにまで及んできたのである。 ただ、意外にもファンは冷静に受け止めている。「確かに高いけれどしょうがない」と半ばあきらめている人だけではなく、オリエンタルランドの「価格帯を増やすことで、年間を通じて入園者数の平準化を図る」という説明に対して好意的な意見もあるのだ。 なぜ「値上げ」をすんなりと受け入れる人が多いのか。まずファンの間で、東京ディズニーリゾートは世界のディズニーの中では圧倒的に「安い」ことが知れ渡っていることが大きい。あれだけ質の高いアトラクションやショーを維持するには、1万円くらいにはなってしまうだろと理解を示す人がそれなりにいるのだ。 そこに加えて、オリエンタルランドの「匂(にお)わせ戦略」が功を奏した部分もある。なんの前触れもなく「1万円オーバー」を発表するとファンの動揺も大きいので、値上げをしていくことを匂わすような情報を徐々に出していたのである。 まず「ディズニーシー」の大規模拡張を機に、チケットの変動価格の「幅」を拡大していくと宣言。さらに、6月7日には「ファストパス」の終了を発表した。 ご存じのように、これは一部アトラクションに優先的に入場できるという無料サービス。皆さんの中にも、入園してすぐに人気アトラクションのファストパスを取りに向かった経験のある人も多いだろう。
混雑しているのに1万円は高すぎる
そんなファストパスがなくなってしまった今、アトラクションに長時間並びたくない人は昨年5月に導入した有料サービス「ディズニー・プレミアアクセス」を利用しなくてはいけない。今夏には、一部アトラクションの待ち時間が短くなる無償パス「40周年記念プライオリティパス」が導入される予定だが、これは期間限定なので、いずれはおカネを払うしかない。つまり、「値上げ」だ。 そんなファストパス終了から約2週間後、今回の「1万円オーバー」の発表となった。ファンからすれば既に心の準備はできていたこともあって「ああ、やっぱりこっちも値上げするのね」という感じで、それほどショックを受けなかったというワケだ。 ただ、そこは平均給与が30年間上がっていない「安いニッポン」である。この値上げに猛反対している方も少なくない。そういう中でかなり多く目につくのが「混雑しているのに1万円は高すぎる」という意見だ。 例えば、昔のディズニーランドはそんなに混んでいなくて、1日たっぷり遊べて3900円(開園当初)で、良い思い出をたくさんつくれた。そのような主張をする人たちは、今は園内が異常なほど混雑していて、アトラクションもそんなに乗れないのに値段だけが高いと文句を言っている。 また、海外のディズニーと比べて「割高」だと批判する人も多い。海外の施設は広大で、アトラクションも並ばずに乗れるので、入場料が高くても納得だが、日本のディズニーは快適ではないので、1万円の価値もないというのである。
