相次ぐ中古CDの買取り終了…様変わりする存在価値、CDが復権する可能性は?
2022年10月31日
アナログレコードの人気が加熱するなか、先ごろ大手レンタルビデオ店で中古CDの買取を終了することが発表された。昨今は音楽もサブスクリプションやダウンロードなどで消費されており、一部のプレミアを除くCDの価値が落ちている印象はある。かつてはCDのミリオンセールが話題になっていたが、昨今は複数の形態別だったり、特典付きのCDが登場し、個人が同じCDを複数枚持つことも当たり前の時代に変わってきている。今後CD市場はどのような道筋をたどるのか? “エコストアレコード”として全国で中古レコード・CDの買取りを担っているFTF株式会社の担当者に話を聞いた。 【写真】山下達郎、渋谷タワレコ訪問で自身の中古盤高騰に驚き
■バブル弾けた後も日本経済を支えた…90年代、絶頂期を迎えた音楽市場の象徴がCDだった
中古CD買い取り終了のニュースが流れたとき、SNSではコレクターから「我々はCDの山のなかで息絶えるんだ…」というつぶやきも。 同社担当者はこのニュースについて「寂しい」と率直な感想を語った。「音楽の聴き方自体が、20年前から変わってきていますので、今、CDが目を向けられなくなっているのは正直仕方のないことかもしれません…このニュースを聞いた時は、正直寂しかったですが、予想できうる流れではあったと思います」。 かつて1982年にCDが登場した際、レコードも同じような道を辿った過去がある。間にカセットテープなどもあったが、当時プラスティックの透明なケースに入った、角度を変える度に色が変わる円盤の姿に“未来”を感じた人も少なくないだろう。 時代もあったかもしれない。このCDはレコードと比べて圧倒的に売れた。globe、安室奈美恵、華原朋美、TRF…“小室ファミリー”と呼ばれ小室哲哉がプロデュースしたアーティストがミリオン、ダブルミリオンを連発。一方で“バンドブーム”も社会現象に。X JAPAN、LUNA SEA、L’Arc~en~Ciel、GLAYなど、日本のROCKシーンが確立され、独自の世界観で熱狂的に音楽シーンを賑わせていた。そして1995年に浜崎あゆみ、1998年に宇多田ヒカルがデビュー。特に「Automatic」「First Love」の衝撃は忘れられず、メディアがこぞって取り上げ、街のどこにいても彼女たちの曲が流れていたのは今思えば異質な状況だった。 当時、バブルはとっくに終わっていた。社会情勢を見れば、90年代は暗黒の時代。しかし、CDだけは飛ぶように売れていた。日本経済を音楽が支えていた側面があり、それを牽引してきたのがCDだったのだ。 CDがここまで売れていた理由として「手軽さもあったと思います」と同担当者は語る。サイズが小さく、持ち運びが楽。ポータブルCDプレイヤーの発展もあったほか「パソコンでもDVDプレイヤーでもプレイステーションでも聴けた。誰でもどこでも聴ける手軽さがあり、かつレコードと違って裏返す必要なく、ずっと再生し続けることも可能だった。さらにはダウンロードにはない『歌詞カード』。音楽解説が書かれていることもあり、ビジュアルブックのような体裁で、そのデザインも含めて“アート作品”として楽しめた。レコード世代にとっては、このブック形式は本当に革新的だったと考えられます」。 レコードのように割れにくい、場所も取らない、車でも聞ける、カセットテープだとテープが伸びたり温度に弱かったりもする。これらのメリット、J-POPブームもあり90年代はCDの天下だったと言っていい。そこに登場したのがiPodだ。2000代半ば頃から変化が起こり始める。
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