商社決算、円安追い風に初の「1兆円超」決戦へ。トップは三菱商事、追う三井物産、コツコツ稼ぐ伊藤忠
2022年11月14日
商社大手5社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事(以下、伊藤忠)、住友商事、丸紅)の中間決算が出揃った。円安、資源高、インフレを追い風に2023年3月期通期予想の上方修正ラッシュに沸いている。 【全画像をみる】商社決算、円安追い風に初の「1兆円超」決戦へ。トップは三菱商事、追う三井物産、コツコツ稼ぐ伊藤忠 微減の伊藤忠以外は、4社が通期予想で最高益を見込む。トップの三菱商事は商社業界初となる「年間利益1兆円超」の大台に乗せた。三井物産も1兆円超えの可能性があり、2社を伊藤忠が追う。 空前の活況に沸く商社の業績を分析する。
石炭子会社1社で2500億円の利益
三菱商事は11月8日、2023年3月期最終利益予想を8500億円から1兆300億円に上方修正した。自社が持つ商社業界史上最高益記録(2022年3月期の9375億円)を超えて初の1兆円台に到達する見込みだ。 同日発表した2022年4~9月期の最終利益は、前年同期比99.7%増の7200億円。 驚異的だったのは、豪州で原料炭(製鉄用石炭)などを生産する100%子会社Mitsubishi Development Pty Ltd(MDP)が前年同期比2039億円増の2494億円の取り込み利益(持ち分比率に応じて出資先の会社・事業から商社本体に参入する利益)を上げたことだ。
円安が追い風に
商社の主な収益源は、事業や会社に投資して、そこから生じる利益を持ち分比率に応じて取り込むことにある。主にドル建てのビジネスを手掛ける商社は円安局面では円建て利益が上振れしやすい。 三菱商事の場合、ドルベースで1円の円安になると、最終利益に対して50億円の増益影響がある。同社関係者によると、円安が2022年4~9月期最終利益にもたらした影響は前年同期比で約600億円になるという。 他商社も額の差はあれ、円安は業績にプラスに作用した。 加えて、MDPのような資源事業は、2021年から続く資源高の恩恵も受ける。原料炭市況がロシアによるウクライナ侵攻で4~5月に跳ね上がったことが、MDPの好業績につながった。資源高と円安の恩恵を二重に受けた形だが、豪州での石炭生産に商社の中でもいち早く1960年代に参画したという目利き力が今日の業績につながった。
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