入管施設に収容中の外国人、3か月ごとに必要性を判断…人権への配慮を強化へ
2023年02月16日
政府が今国会に再提出する出入国管理・難民認定法改正案の概要が15日、明らかになった。強制送還の対象で入管施設に収容中の外国人について、人権への配慮を強化し、3か月ごとに収容の必要性を検討する規定を新たに盛り込んだ。 【図】ひと目でわかる政府の改正案のポイント
現行では、不法残留となったり、有罪判決を受けたりした外国人は送還前、入管施設に原則、全員収容している。改正案ではこの方針を転換し、出入国在留管理庁が認めた「監理人」の監督を条件に、施設外での生活を許可する「監理措置」を導入する。
施設に収容する場合でも、3か月ごとに監理措置に移行できるかどうかを判断し、収容の長期化をできる限り回避したい考えだ。
現在、健康上の理由などを考慮した仮放免が認められているが、身元保証人に監督義務がないため、昨年末の逃亡者は約1400人に上っており、逃亡対策を厳格化する狙いもある。
日本は難民の認定基準が厳しく、難民受け入れに消極的だとの批判が国内外で強いことを踏まえ、日本に逃れてきた外国人の受け入れは拡充する。
具体的には、紛争地からの避難民を「補完的保護対象者」として、難民に準じて保護し、難民と同様に日本に定住し、国民健康保険などに加入できるようにする。ロシアが侵略したウクライナや内戦が続くシリアからの避難民らが該当するとみられる。
また、送還を逃れる目的で難民申請を繰り返すケースが相次いでいることから、申請は原則2回までに制限する。
改正案を巡っては、菅内閣が2021年の通常国会に提出したが、立憲民主党などが収容施設でスリランカ人女性が死亡した問題の真相究明を優先すべきだと主張して与党と対立し、結局廃案となった。旧法案の骨格は維持されているため、立民などは今回も反発を強めている。
