IMF、世界経済見通しを下方修正 金融不安で警戒レベル引き上げ

カテゴリー/ フリースペース |投稿者/ ビレンワークアップ
2023年04月12日

国際通貨基金(IMF)は11日、最新の世界経済見通しを発表した。2023年の世界経済成長率を2・8%と前回の見通し(1月)から0・1ポイント引き下げた。24年も3・0%と0・1ポイント下方修正した。米国で3月に起きた銀行の経営破綻を受け、世界経済見通しは「下振れ方向に大きく傾いている」と指摘。インフレの鈍化で「世界経済の悪化リスクは和らいでいる」との見方を示していた前回から一転して警戒レベルを引き上げた。 【最低賃金 都道府県ランク制度の再編案】  米国では3月に中堅のシリコンバレー銀行など2行が相次いで経営破綻した。インフレ抑制を目的とした米連邦準備制度理事会(FRB)の急激な利上げで保有する米国債の価格が下落したことが原因で、中小規模の銀行からの預金引き出しが加速するなど金融不安が広がった。同じ時期にはスイス金融大手のクレディ・スイスが経営危機に陥り、市場は動揺した。  IMFは、欧米の金融当局が「金融システム安定のため断固たる行動をとった」と評価し、金融引き締めにより徐々にインフレが鈍化し世界経済が正常化していくというメインシナリオを維持した。ただ、金融不安の影響で銀行が融資を渋るようになれば世界経済を強く下押しすると分析。このリスクシナリオに基づけば、23年の世界経済成長率は2・5%、24年は2・8%にそれぞれ鈍化するとの見通しを示した。  国・地域別の23年の経済成長率見通しは、米国が1・6%と0・2ポイントの上方修正。中国は5・2%で前回から変えなかった。  一方、日本は22年10~12月の経済が予想より悪かったのを反映して1・3%と0・5ポイント下方修正した。インフレがなかなか収まらないドイツはマイナス0・1%と0・2ポイント下方修正し、マイナス成長に転落すると予測。同じくインフレに苦しむ英国はマイナス0・3%とし、0・3ポイント上方修正したもののマイナス成長予測を変えなかった。  世界のインフレ率は、23年は7・0%と22年の8・7%から鈍化し、24年には4・9%になると予測。ただ、人手不足を背景にした賃金上昇などインフレ圧力は予想以上に根強く、「物価が多くの国で元通りになるには25年までかかる」との見通しを示した。

 
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