格安スマホが逆襲?大手キャリアの「牙城」に異変、MVNOがシェアを盛り返した理由
2023年07月28日
「今後、従来のようなMNO3社が市場の大半を占める状況から変化していく」 総務省が6月末に開いた有識者会議の資料。そこには、通信市場が転機を迎えていることを示唆する一文が盛り込まれていた。 【図表】大手3キャリアのシェアはじわり低下している 「MNO(移動体通信事業者)3社」とは、大手通信キャリアであるNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクを指す。総務省によると、2023年3月末時点の3社のシェアは80%強と、国内携帯電話市場においては圧倒的な存在だ。
第4の通信キャリアを目指して2020年4月から本格参入した楽天モバイルは、「ゼロ円プラン」廃止などの影響により、この1年で大きく契約者数を減らした。足元の伸びも低調とみられ、この先も急速なシェア拡大は想定しづらい情勢にある。 ■格安スマホのシェアは過去最多に では、大手3社の牙城を揺るがす可能性のある勢力は何者なのか。 その隠れた刺客は、一般に「格安スマホ」と呼ばれるMVNO(仮想移動体通信事業者)だ。国内携帯電話市場における2023年3月末時点のMVNOのシェアは14.3%。1年前から1.3%上昇し、過去最多となっている。
MVNOは、大手キャリアから通信回線を借り受けて通信サービスを提供する。キャリアと比べると速度などの点で通信品質が見劣りしがちと言われるが、その代わりに料金プランは大手キャリアよりも安いケースが多い。 現在は全国に約1800の事業者が存在し、「IIJmio」を運営するIIJが業界最大手。そのほか、2001年に日本で初めてMVNOを手がけた日本通信や、「mineo」を展開する関西電力子会社のオプテージなどが有名だ。
大手3キャリアと楽天モバイル、MVNOを比べると、この1年でシェアを伸ばしたのはMVNO陣営のみだった。総務省によれば、楽天モバイルを含めたMNO4社合計の契約数は直近1年で61万の減少だった一方、MVNOは86万増えている。 ここにきてMVNOがシェアを拡大させているのには、意外感がある。 というのも、2021年春から本格化した大手キャリア各社の値下げによって、MVNOの料金プランとの価格差が縮小。従来、料金の安さこそが持ち味とされていた分、ユーザー目線では、MVNOに対する魅力は薄らいだと考えられたからだ。
「学習院女子大、学習院大に統合へ 2026年、「150年の節目」」
