さよならジンベエザメ 大阪・海遊館の「海」 成長し放流調査へ

カテゴリー/ フリースペース |投稿者/ ビレンワークアップ
2019年10月17日

10月17日(木)8時37分 毎日新聞

太平洋に放流される海遊館のジンベエザメ「海」=海遊館提供

写真を拡大

 高知のジンベエザメを大阪に、大阪の個体を太平洋に——。大阪市港区の水族館「海遊館」は19日、高知県土佐清水市の研究施設で飼育中の雄のジンベエザメを同館に移し、これまで展示していた雄の「海(かい)」を太平洋に放つ。放流は生態研究の一環。ジンベエザメがどのような経路で海を回遊しているのかデータを収集し、保全活動に役立てるという。

 ジンベエザメは世界最大の魚類。温帯から熱帯の海域に生息し、日本周辺では初夏から秋にかけて見られる。背中は灰色で、全体に散らばる白色の斑点模様が特徴的だ。

 海遊館によると、同館は2011年から北海道大とジンベエザメの回遊経路を共同研究している。毎年、同館で飼育中、または混獲された個体に記録装置を取り付け太平洋に放流。装置は事前に決めた調査期間が過ぎると自動的に外れ、それまでに記録した回遊経路が送信される仕組みだ。

 「海」(推定8〜9歳、全長約5・5メートル)は15年6月に室戸市沖の定置網で混獲され、翌16年7月から海遊館の水槽で来館者に親しまれた。この3年余りで成長して体が大きくなり、水槽が手狭になることが予想され、19日に記録装置を付けて室戸岬周辺の海に帰すことが決まった。新しく海遊館にやってくるジンベエザメは推定4〜5歳、全長約4・2メートル。今年9月に室戸市沖で混獲された。現在飼育されている同館の「海洋生物研究所以布利センター」(土佐清水市)から運ばれ、19日から一般公開される。名前は慣例的に踏襲され、同じ「海」と名付けられる。

 海遊館は「ジンベエザメの研究フィールドを自然の海と飼育下の両方に置き、不明点が多い生態の解明に役立てて保全活動に貢献したい」としている。【郡悠介】

 
Top