ほっともっとを公取に申告 「値引き強制は独禁法違反」 北海道FC店オーナー
2020年02月06日
弁当店チェーン「ほっともっと」を全国展開するプレナス(本社・福岡市)による商品の値引き強制などは独占禁止法違反(優越的地位の乱用)に当たるとして、北海道苫小牧市のフランチャイズ店オーナーが5日、公正取引委員会に申告した。「今のままでは搾取される存在。業務の改善を求めて頑張りたい」と訴えた。
◇広告費も「過剰な負担強制」と返還求め提訴
公取委に申告したのは「ほっともっと苫小牧末広店」を経営する佐瀬幸恵さん(58)。佐瀬さんはこの日、プレナスから過剰な負担を強いられたという広告費163万円の返還も求め、札幌地裁苫小牧支部に提訴した。
申告書によると、佐瀬さんはプレナスの指示で不定期に行う販売促進キャンペーンの値引き分として、2012年10月~19年12月に約610万円を負担させられた。佐瀬さんは利益がないとして19年8月、同社に値引きの中止を求めたが、契約解除や損害賠償請求を予告され、継続を強いられたとしている。
また広告費でも、契約上は販売促進費として月額7万5000円を負担することになっていたが、12年10月~19年12月に折り込みチラシ代など計約163万円を過剰に負担させられたと主張した。
プレナスは取材に「申告書、訴状のいずれも内容を確認しておらず、コメントは差し控える」とした。【山下智恵】
◇決算上は利益、売り上げ上昇なのに「なぜ手元に残らないのか」
フランチャイズ(FC)事業を巡っては、セブン―イレブン・ジャパン本部がおでんなどを店舗に無断で発注したとして、店舗のオーナーが2019年9月、一斉に申告するなど運営のあり方に注目が集まっている。佐瀬さんは「他にも同じ思いの人がいるはずだ」と申告に踏み切った。
佐瀬さんは12年10月、プレナスとFC契約を結び、従業員からオーナーになった。売り上げから同社に支払う加盟料や店の運転資金などを差し引くと、手元に残るのは年間約170万円。「決算上は利益があり、売り上げも上がっている。なぜ手元に残らないのか」と調査を始め、キャンペーン値引きや契約にないチラシ代の負担に気がついた。
札幌市内で5日、同店の店員、清野繁広さん(62)らが記者会見を行った。仕事で欠席した佐瀬さんは「この苦境を乗り越え、再び仲間と楽しい弁当作りに専念できる日が来ることを夢見ている」とのコメントを出した。
同社は「ほっともっと」や定食チェーン「やよい軒」を全国で約3000店舗を展開している。佐瀬さんの代理人、小野寺信勝弁護士は「フランチャイズ店と本社は対等な関係であり、値引きなどの経営判断ができるのは当然。同様に苦しむ事業主がいると思うので、公取委の判断の影響は大きい」と述べた。
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