香港の民主派が窮地 立候補禁止、逮捕続出 新法1カ月
2020年07月31日
香港国家安全維持法の施行から1カ月を迎えた30日、同法に反対する民主派が窮地に陥った。12人の候補者が9月の立法会(議会)選挙への立候補を禁止された。デモ活動を含め市民が政治的な主張をする場も厳しく制限されている。 【写真】香港国家安全維持法を支持すると訴える横断幕=2020年7月22日、香港、益満雄一郎撮影 これまで国安法違反容疑で逮捕されたのは男女15人。そのうちの1人で、民主派を支持する林さん(仮名)が匿名を条件に朝日新聞の取材に応じた。 林さんは今月、国安法の施行で香港社会が崩壊するとの危機感を抱き、「自由や民主を守る意思を示したい」との決心で抗議活動に参加した。周囲の誰にも相談しなかったという。 だが、昨年から続くデモの代表的なスローガン「光復香港 時代革命(香港を取り戻せ 我らの時代の革命だ)」を訴えたとして逮捕された。取り調べを担当したのは国安法に基づき、香港警察に新設された部門で、国家の安全を脅かす行為を専門に取り締まる警察官から抗議活動に加わった動機などを集中的に追及された。警察員の態度は高圧的ではなかったという。 林さんは逮捕の経験を振り返り、「香港は中国の一部であるのは間違いないが、国安法が香港の自由を奪い去るのであれば徹底的に闘う」と話す。 また香港警察は29日、香港独立を主張する政治団体「学生動源」の鍾翰林・元代表ら男女4人を逮捕した。警察の内偵捜査による逮捕は初めてだ。国安法が標的とする活動家への取り締まりが本格化している。 国安法施行後、大規模な抗議デモは激減。中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会メンバーの譚耀宗氏は「国安法の主な目的は容疑者の逮捕ではなく、社会をかき乱す行為を防ぐことにあるが期待していた通りの効果が出ている」と評価する。
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