Amazon ゲーム制作事業も失敗か
2019年06月20日
インターネット通販大手アマゾン・ドットコムのロゴマーク(2018年4月29日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO /Lionel BONAVENTURE〔AFPBB News〕
米ウォールストリート・ジャーナルによると、米アマゾン・ドットコムは6月第3週にビデオゲーム制作部門で数十人の従業員を削減したという。
アマゾンのゲーム・スタジオとは
2012年に設置した「アマゾン・ゲーム・スタジオ」という部門のリストラで、同社の広報担当者は、「当社は現在2つのゲームタイトルの開発と、新規プロジェクトに注力しており、そのための組織再編を進めている」と話している。
アマゾン・ゲーム・スタジオは現在、米ワシントン州シアトルの本社内と、カリフォルニア州のサンディエゴ、アーバインにそれぞれスタジオを持ち、約800人の従業員を抱えている。
同部門は当初、外部開発者のモバイルゲームを市場投入するという事業に注力していたが、2015年に独自のパソコン用ゲームを開発するという方針を打ち出した。2016年には、大型ゲーム3作品の開発を進めていることを明らかにしたが、そのうちの1つはすでに開発を中止している。
また、同社は、著名なゲームデザイナーを2人雇い入れたが、いずれも昨年、同社を去ったとウォールストリート・ジャーナルは伝えている。
ゲーム制作は競争激しい市場
eコマースの巨人であるアマゾンは、クラウドコンピューティングやエンターテインメント分野、ネット広告、物流などと次々に新市場に進出し、事業を成功させてきた。
例えば、同社が2014年に9億8000万ドル(約1060億円)で買収した、ゲームプレイのネット実況を手がけるトゥイッチ・インタラクティブ(Twitch Interactive)は昨年、売上高が4億ドル(430億円)となり、買収時から2倍に増えた。
しかし、ゲーム開発は、非常に長い年月が必要になるうえ、途中で計画が中断されることも珍しくないという。たとえ作品が完成したとしても、それがヒットにつながるかどうかは分からない。ゲーム制作は競争激しい市場で、アマゾンのような巨額の資金を持つ企業であっても成功はたやすいことではないという。
アマゾンの失敗事例
アマゾンには、成功に至らなかった事業がいくつもある。例えば、2014年に自社ブランドのスマートフォン「Fire Phone」を発売したが、販売は芳しくなかった。その翌年、同社はすべての在庫の販売を終了し、同事業から完全撤退した。
また、クーポン販売の「Amazon Local」や宿泊施設予約「Amazon Destinations」といったサービスも終了している。
先ごろは、米国で展開しているフードデリバリーサービスを今年6月24日で終了すると伝えられた。この市場には、配車サービス大手の米ウーバーテクノロジーズなど数多くの新興企業が参入し、競争が激化している。新興企業が、巨額の調達資金を使ってサービスを急拡大させる中、アマゾンはシェア拡大の機会を逸したと指摘されている。
(参考・関連記事)「アマゾンが失敗したフードデリバリー市場とは」
筆者:小久保 重信
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