トヨタ、電池メーカー最大手と提携 EVシフトは中国に依存?
2019年06月22日
トヨタ自動車が車載用電池世界最大手の中国・寧徳時代新能源科技(CATL)と提携することが明らかとなりました。同社はパナソニックと車載用電池を開発・製造する新会社を設立する予定ですが、車載用電池市場は、中国メーカーや韓国メーカーが席巻しており、パナソニックからの調達だけではトヨタが必要とする電池の量をカバーできないというのがその理由です。
トヨタ自動車とパナソニックは今年の1月、車載用電池に関する新会社を2020年末までに設立すると発表しました。両社は3500人を新会社に移管し、リチウムイオン電池の生産や全固体電池の開発を共同で実施します。トヨタはこれまでEV(電気自動車)には消極的でしたが、今後の戦略市場である中国においてはEV化が必須と判断し、このところEVの生産体制強化に乗り出しています。
パナソニックとの新会社設立は、電池の供給を確実にすることが目的ですが、パナソニック1社だけでは、トヨタが必要とする電池をカバーするのは到底不可能というのが業界関係者の一致した見方でした。
トヨタは世界市場でトップグループに入る自動車メーカーであり、2030年には世界販売台数の約半数にあたる550万台以上を電動化するという目標を掲げています。この計画は前倒しされる見込みですから、同社は大量の車載用電池の調達先を確保しなければなりません。しかし車載用電池の分野は、中国メーカーと韓国メーカーが席巻している状況であり、パナソニックは数あるメーカーの1社に過ぎません。このためトヨタは中国メーカーと戦略提携しなければ、EVシフトを実施できないということになります。
今回、トヨタが提携するCATLは2011年に創業したばかりの新興電池メーカーですが、EV化の波に乗って急成長を遂げました。車載用リチウムイオン電池ではパナソニックを抜いて世界トップに立っており、同社はホンダともすでに電池供給に関する戦略提携を行っています。
最大手との提携が確実になったことで、当面、トヨタが電池の調達に苦慮するというリスクは回避することができましたが、EVの心臓部ともいえる電池の部分を特定のメーカーに握られているというのは、企業戦略上、あまり望ましいことではありません。トヨタでは、他のメーカーとの提携も模索しているものの、名前が上がっているのはやはり中国メーカーであり、特定の国に依存するという構造は大きく変わらないようです。
(The Capital Tribune Japan)
「【中東見聞録】ハメネイ師、安倍首相への「伝言なき」メッセージ」
「負担増軒並み先送り=「改革の旗印」見る影なく-骨太方針」

