独断目立つ「菅一存」政権、政官にゆがみ 発足200日超、支持率下落で変化模索
2021年04月30日
菅義偉首相が変化を模索している。新型コロナウイルス対応がうまくいかず、内閣支持率の下落に直面。何でも自分で決めてきた「菅一存」スタイルのからの脱皮をうかがう。首相に就任して既に200日を超えた。9月末の自民党総裁任期、10月21日の衆院議員任期の満了を見据えた首相の一手が、政権の死命に直結する。 衆参3選挙で自民が全敗 菅政権、初の国政選で痛手
▽「結論だけが下りてくる」 裁量権を周囲に与えないという「菅一存」。「安倍1強」との違いは「チーム力の欠如」(安倍晋三前首相周辺)と言われる。ある閣僚は「閣僚懇談会での議論がなくなり、結論だけ下りてくるようになった」と実情を明かす。官邸関係者は「黙って自分で全部決めてしまうので、進言する余地がない」とぼやく。 弊害が如実に表れたのが昨年12月のステーキ会食問題だ。観光支援事業「Go To トラベル」の停止を発表した当日。「年末年始は静かに」と国民に呼び掛けた直後、自身は自民党の二階俊博幹事長や各界著名人との大人数会食に合流した。与党幹部は「なぜ誰も止められないのか」と首相を支える体制を危ぶんだ。 首相は「国民の当たり前」にこだわる姿勢を何度も口にしてきた。だが実際の行動は、「言っていることとやっていることが逆」(与党議員)になった。 首都圏以外の緊急事態宣言解除を決めた2月26日。内閣記者会が要請した記者会見には応じず、短時間を想定したぶら下がり取材で対応した。総務省接待問題で山田真貴子内閣広報官(3日後に辞職)に批判の矛先が向いており、会見の司会役を務めるはずの「山田隠し」に映った。
記者団のぶら下がり取材は結局18分間にわたり、質疑応答は白熱。首相は最後に「質問は出尽くしたのではないか」と言い捨てると、ムッとしたまま立ち去った。 ▽使いすぎた「抜かずの宝刀」 「相続税で何か対応を」―。首相が昨年秋、金融庁幹部に出した指示だ。「国際金融都市」実現へ海外の人材を集める政策だが、あまりに「ざっくりした指示」に官僚側も戸惑うケースは多い。 官房長官時代には、東京五輪経費について「できるだけ東京都に金を出すな」と内閣官房職員にひそかに伝えた。小池百合子東京都知事との確執は周知の事実。経済官庁の課長は「行間を読めと言わんばかりだ」と憤る。 政治主導は1996年に橋本内閣が着手した中央省庁再編に端を発し、歴代政権が進めた。安倍内閣は2014年、それまで中央省庁の内部調整を追認するきらいがあった幹部人事を内閣が一元管理する内閣人事局を新設し、「1強体制」を構築した。
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