イスラエルとハマス、なぜ交戦?

カテゴリー/ フリースペース |投稿者/ ビレンワークアップ
2021年05月18日

イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによる交戦開始から17日で1週間たった。国際社会では停戦を求める声が日増しに強まるが、情勢はエスカレートの一途をたどっている。 【図解】エルサレム旧市街  ―交戦のきっかけは?   ハマスが10日、エルサレムの方向にロケット弾を発射したのが直接の引き金だ。東エルサレムのイスラム教聖地にある「アルアクサ・モスク」ではこの日、パレスチナ人との衝突が続く中、イスラエルの警官隊が敷地内に突入した。ハマスは「エルサレムの聖地保護」を訴えてこれに反発した。イスラエル軍はロケット弾への報復として、ガザでの空爆作戦を開始した。  ―なぜガザのハマスが介入?   パレスチナ人が暮らすパレスチナ自治区や東エルサレムでは5月22日に15年ぶりの評議会(議会)選挙が行われる予定だった。しかし、アッバス自治政府議長が4月30日、イスラエルが東エルサレムでの投票を認めないことを理由に挙げ、無期限で延期してしまった。ハマスは政敵のアッバス氏の決定に多くの人々が失望する中、存在感を示すことで自治区内外での支持拡大を図ったとみられる。  ―ハマスはテロ組織なのに人々が支持?   イスラエルはエルサレムを「東西不可分の首都」(ネタニヤフ首相)と位置付け、東エルサレムでは長年暮らしてきたパレスチナ人が当局の措置で自宅からの立ち退きを余儀なくされる一方、ユダヤ人入植地が次々と建設されている。イスラム教徒が多いパレスチナ人の間では、当局が「エルサレムのユダヤ化」を進めているという懸念が強い。それ故に、ハマスをテロ組織と見なすかどうかは別にして、「聖地の保護」という主張には一定の説得力があると考えられる。  ―イスラエルが一方的に悪いの?   決してそうではない。聖地での衝突をめぐっては、パレスチナ人の一部が投石や花火で治安部隊を挑発するなどしており、イスラエル当局は「ハマスが扇動した」と見なしている。また、理由は何であれ、ロケット弾発射は明白な敵対行為で、イスラエル市民が重大な危険にさらされる。イスラエル政府が「自衛権」を主張するのも一理ある。  ただ、ハマスとは関係が薄いヨルダン川西岸のパレスチナ人や、イスラエル国内のアラブ系住民の間でもデモや暴動が起きていることから分かるように、エルサレムの問題は極めて敏感だ。世界各国のイスラム教徒の反発も強い。イスラエルは今後、エルサレムの問題について「ユダヤ化」と受け止められないよう慎重に対応することが求められる

 
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