地に落ちた行政への信頼 背景にルール軽視の風潮 総務省

カテゴリー/ フリースペース |投稿者/ ビレンワークアップ
2021年06月05日

職員約170人を対象にした総務省の調査で、国家公務員倫理規程に違反する会食が延べ78件確認され、32人が処分された。  東北新社の外資規制違反問題に関する第三者検証委員会の報告書も「行政がゆがめられたとの指摘は免れない」と同省の対応を厳しく批判。同省への信頼は地に落ちたと言える。武田良太総務相は再発防止策を講じ、信頼回復に努める考えを強調したが、道のりは険しい。  倫理規程では、利害関係者が費用を負担する接待を禁じている。割り勘でも1人1万円を超える飲食は事前の届け出が必要だ。  ただ、今回の調査結果から浮かぶのはルールを守れない職員の姿だ。省幹部の1人は「酒ぐらい自分の金で飲むべきだ」とあきれた様子で語った。再発防止に向け、同省は利害関係者との飲食は1人1万円以下でも事前の届け出を原則義務化するなど独自ルールを整備したが、職員に順守する意識がなければ、絵に描いた餅にすぎない。  さらに深刻なのは、ルールを軽視する風潮が個人の資質によるものでなく、歴代幹部も含め組織として続いてきたとみられることだ。こうした見方は複数の省関係者から聞かれ、別の省幹部は「組織全体として意識が下がっていた。お恥ずかしい限りだ」と漏らした。  一方、外資規制違反問題をめぐって、第三者委は会食の有無にかかわらず「行政が同様にゆがめられた可能性が高い」と指摘した。仮に会食を全面禁止しても再発防止には直接つながらず、問題はより重大と言える。「会食で行政がゆがめられたよりも、はるかに根深い問題をはらむ」。報告書は今回の問題をそう総括し、同省に強く警鐘を鳴らした。

 
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