米で立ち退き猶予措置が失効、数百万人が家失うリスク
2021年08月03日
新型コロナウイルス禍で家賃が払えなくなった人向けに米政府が設けていた立ち退き猶予措置が、7月末で期限切れとなった。数百万人の借り手が住む場所を失う恐れが出ている。 【動くグラフィックで見る】米国の感染状況 立ち退き猶予措置を巡っては、バイデン大統領が29日、新型コロナのデルタ型変異株の感染拡大を踏まえ、延長するよう議会に要請していた。 米下院は30日、同措置を10月18日まで延長する法案の全会一致での可決を目指したが、共和党議員1人がこれを阻止。民主党指導部は、同案を正式な採決にかけるのに十分な支持が得られなかったとした。 上院は31日に本会議を開いたものの、立ち退き猶予措置については審議しなかった。 ホワイトハウスは、独断での措置延長を行わない方針を示している。米最高裁が6月、措置の延長には議会の承認が必要との判断を示しており、ホワイトハウスには権限がないためという。 疾病対策センター(CDC)は昨年9月、新型コロナの感染拡大阻止とパンデミック(世界的大流行)下でのホームレス防止のため、立ち退き猶予措置を導入。繰り返し延長してきたが、今年6月には、7月末の失効後は延長しない方針を示していた。 アスペン研究所などの調査によると、現在米国で家賃を滞納しているのは650万家族の1500万人超に上り、滞納額は合計200億ドルを超えている。 家主でつくる団体は立ち退き猶予措置に反対し、家賃収入なしでは住宅ローンや税金、保険料の支払いに苦慮する家主も一部で出ている。 民主党のペロシ下院議長は、議会がこれまでに承認した465億ドルの家賃支援のうち「借り手に配布されたのは、わずか30億ドル」にとどまっているとし、立ち退き猶予延長の必要性を訴えた。 一部の民主党議員の間では、議事堂前で措置の復活を呼び掛ける動きも出ている。 また、カリフォルニアやニューヨークなど一部の州は、7月末以降の措置継続を決定している。
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