水田「海のようだった」 大雨で農産物に被害 佐賀・島根
2021年08月17日
西・東日本の太平洋沿岸に延びる前線の影響で、16日は九州で激しい雨が降った。線状降水帯が14日に発生した佐賀県武雄市では、水稲や大豆が水に漬かり、共同乾燥調製施設も床上浸水した。島根県では江の川の氾濫で江津市などの田畑が冠水。各地の農家らが被害の把握や後片付けに追われた。

大雨で浸水した倉庫と散乱した米袋(佐賀県武雄市で)
前線は日本海側へ北上し、前線上の低気圧が東へ進むため、大雨の範囲が広がる見込み。気象庁は18日にかけて再び大雨になる所があるとして、土砂災害や河川の氾濫、低地の浸水に厳重に警戒し、早めに安全を確保するよう呼び掛けた。突風や落雷にも注意が必要だ。 九州北部の福岡、佐賀、長崎の3県や広島県の一部に14日出された大雨特別警報は、前線がいったん南下したため、15日午前6時10分に警報に切り替えられた。しかし、これまでの記録的な大雨で地盤が緩んでおり、土砂災害が今後多発する恐れがある。前線は20日ごろまで日本付近に停滞すると予想される。 17日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、九州北部・南部と四国250ミリ、中国200ミリ、近畿と東海120ミリとなり、激しい雨が予想される。 その後、18日午後6時までの同雨量は四国と東海200~300ミリ、近畿100~200ミリ、九州北部・南部と中国、関東甲信、北陸100~150ミリ、東北50~100ミリ。 西・東日本で続く記録的な大雨の影響で、15日までに少なくとも6人が死亡、5人が行方不明となるなど、各地で人的被害が相次いだ。国土交通省によると、16日現在、広島や長崎、熊本など18都府県で計67件の土砂災害が確認された他、9県で計43の河川が氾濫するなどした。
「ほとんど収穫できないかも…」
線状降水帯が発生した佐賀県武雄市では、市内を流れる六角川が氾濫し、水稲や畑作、施設園芸などで冠水被害が出た。 市内で米や大豆を作る溝上正義さん(70)の農地は1・5ヘクタールのほぼ全てが水に漬かった。11日に雨が降り始め、13日の夜には冠水。14日は「海のようだった」と振り返る。「強い雨が降りやまず、稲が2晩水に漬かった。水田によってはほとんど収穫できないかもしれない」と肩を落とす。 水が引いたのは15日。稲は穂が泥で黒ずんでいた。特に「夢しずく」は収量を左右する出穂期に当たり、穂が白くなる「白穂」による等級低下や減収が危惧される。水に漬かった大豆も減収が予想されるという。 地域の共同乾燥調製施設は床上浸水した。倉庫にあった約3500袋(1袋30キロ、計100トン)の米は廃棄が予想される。乾燥機やホッパーなどの機械は部品の交換が必要な状態だ。六角川は2年前の「2019年8月豪雨」でも氾濫。溝上さんによると、床上浸水の高さは2年前の30センチに対し、今回は約4倍の1・2メートルだった。 一方、江の川が氾濫した島根県では16日、JAしまね島根おおち地区本部管内の広い範囲で田畑が冠水するなどの被害を確認。農家らは特産の白ネギやゴボウなどの生育確認や、畑の後片付けを急いだ。
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