対中国「現代版ココム」に発展も…先端技術の輸出規制で日米が新たな枠組み検討 1/10(月) 5:00配信 419 この記事についてツイート
2022年01月10日
日米両政府が、先端技術の輸出を規制する新たな枠組み作りを検討していることが明らかになった。価値観を共有する欧州の有志国と連携することを視野に入れている。民間の先端技術を活用して軍事力を高める「軍民融合」戦略を進める中国への輸出を食い止めることが念頭にある。

中国軍の戦闘機などが展示される中国国際航空宇宙博覧会(21年9月、広東省珠海で)=片岡航希撮影
複数の関係者が明らかにした。
規制する具体的な対象は調整中だが、半導体製造装置や量子暗号、人工知能(AI)に関連する技術などが含まれる可能性がある。米国のバイデン政権はすでに、人権侵害に悪用される懸念のある技術について、多国間で輸出を管理する意向を表明しているが、これとは別の枠組みとなる。
日米両政府は、中国が他国から輸入した製品などを自国の技術開発に生かし、経済力や軍事力を強化することを警戒している。米議会などからは、米国の半導体設計ソフトが中国の兵器開発に利用されているとの批判が出ている。日本やオランダからの半導体製造装置の輸出が、中国の生産力強化につながっているとの見方もある。

中国国際航空宇宙博覧会で披露された中国軍機の編隊飛行(21年9月、広東省珠海で)=片岡航希撮影
多国間の輸出規制の枠組みとしては、通常兵器と関連用品や技術の輸出を管理する「ワッセナー・アレンジメント」という国際的な枠組みがある。ただ、日米やロシアなど40か国以上が参加し、利害関係も異なることから、対象品目を決めるまでに時間がかかる。日米両政府は、先端技術を抱える少数の有志国による新たな枠組みを設けて、輸出管理を迅速に進める体制を築きたい考えだ。
米政府はこれまで、中国の通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)など多くの中国企業への輸出を厳しく規制してきた。ただ、米国だけの取り組みには限界があり、他国を巻き込んだ枠組み作りが必要だと判断したとみられる。
日本政府も、同等の技術を持つ国同士による新たな枠組みが効果的だとみている。輸出規制の協議に日本が主体的に関与することで、日本企業への影響を予測しやすくする思惑もありそうだ。
西側諸国は1949年、旧ソ連など共産圏諸国の軍事力強化につながる技術の流出を防ぐため、「対共産圏輸出統制委員会(ココム)」を設立した(94年に解散)。新たな枠組みは、中国の台頭を踏まえた「現代版ココム」に発展する可能性もある。
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