対中抑止が柱、実効性に課題も 米「インド太平洋戦略」のポイントは

カテゴリー/ フリースペース |投稿者/ ビレンワークアップ
2022年02月13日

バイデン米政権が初めて策定した「インド太平洋戦略」を公表した。この地域で中国に対抗するため、同盟国・友好国との連携強化を図る方針は明確だが、軍事と経済を密接に絡み合わせながら周辺国への影響力拡大を狙う中国に対し、どれだけ抑止効果を生み出せるかが課題となる。  複数の米政府関係者によれば、この戦略は政権発足後早い段階から検討が進められ、ブリンケン米国務長官が昨年12月にジャカルタを訪問した際に発表される予定だった。しかし、ほかの関連政策との調整が必要となったことから公表時期が延期されていたという。  この戦略の大きな特徴は、米政権が最大の競争相手と位置づける中国に対抗するための政策を柱に据えた点だ。米政権高官は「これは中国政策ではない」と念押しするが、同戦略では中国が台湾に圧力をかけ、南シナ海や東シナ海などで国際法秩序に挑戦する行為などを強く非難。「我々の目的は、中国を変えることではない」とし、米国や同盟国・友好国にとって有利な戦略環境を整えることに狙いがあるとした。  戦略では、豪州、日本、韓国、フィリピン、タイの5カ国に言及し、「(同盟関係を)深化させている」と強調。また、インドやシンガポール、台湾、ベトナムなどを挙げて関係強化を図る考えを示した。  とくに目を引くのが、関係強化を促す必要があるとして日韓両国に言及したことだ。関係悪化が続く日韓両国について、ワシントンでは「日米韓安保体制の弱体化をさらけ出している」(元国務省高官)との懸念が強まる。米政権から日韓の関係改善に向けた圧力の強まりも予想される。  中国が軍事的圧力を強める台湾をめぐっては、米国は台湾の自主防衛能力の支援などを通じ、「台湾海峡の平和と安定を維持するため、インド太平洋地域の内外の友好国と一緒に取り組む」と明記した。

 
Top