ロシア、住民「保護」口実に軍事介入の懸念…親露派地域での爆発事件捜査を発表
2022年02月21日
ウクライナ東部で続く同国政府軍と親ロシア派武装集団との紛争を巡り、ロシアが介入とみられる動きを強めている。プーチン露政権がロシア系住民の「保護」を口実に、親露派の支配地域に軍事介入する懸念が一層強まってきた。 【写真】砲撃された家屋のそばを歩くウクライナ軍兵士

(写真:読売新聞)
重大犯罪捜査を担当する露連邦捜査委員会は19日、親露派が実効支配するドネツク州で18日に起きた車両爆発について、殺人未遂の疑いで捜査を開始したと発表した。今もウクライナに属する同州で捜査を行う法的根拠は示していない。
タス通信などは、爆発は、親露派の治安機関幹部の車両を狙ったとしている。負傷者はいなかった。捜査委は、幹部殺害の目的だったとして「関与した者を特定し、処罰する」と主張した。

19日、ウクライナ東部ドネツク州で、ロシアへ避難するためバスに乗り込む住民たち(ロイター)
捜査委は18日にも、ウクライナ政府軍が親露派の支配地域で大規模な砲撃を行い、民間人が負傷したとして捜査開始を発表していた。
全欧安保協力機構(OSCE)の19日の報告によると、東部地域の紛争解決に向けた「ミンスク合意」で禁じる迫撃砲の使用などの違反が、ルガンスク州で975件、ドネツク州では591件あり、前日の648件、222件から急増した。
砲撃により、政府軍は兵士2人が、親露派は民間人2人が死亡したとそれぞれ発表している。ロシアが今後、合意違反を介入の口実とする可能性がある。
ロシアは主要メディアを通じ、ウクライナ政府軍が「侵攻」を準備していると主張して、親露派支配地域での危機感をあおる動きもみせている。介入にあたっては、露系住民からの要請も理由となりうるためだ。
露有力紙コメルサント(電子版)は19日、親露派武装集団司令官が「ウクライナ政府軍の侵攻計画」を情報機関から入手したと伝えた。政府軍は5日以内に侵攻を開始するとし、「ロシア語を話す民族を浄化する意図だ」と主張しているという。
ウクライナ政府軍も「露軍側がテロを企てている」と主張している。タス通信は、政府軍が東部の住民にチラシを配布して対抗していると伝えている。
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