ウクライナ侵攻でガソリン価格は?対応遅れれば「さらに家計圧迫」

カテゴリー/ フリースペース |投稿者/ ビレンワークアップ
2022年02月25日

ロシア軍によるウクライナ侵攻を受け、既に高値水準にあった原油価格は欧州と米国の先物市場で一時1バレル=100ドルを突破した。世界のエネルギー供給の停滞を招きかねず、日本でもガソリンなどの小売価格に波及することは必至だ。 【写真】ウクライナの状況は…炎が上がる首都  経済産業省が24日発表した21日時点のレギュラーガソリンの全国平均小売価格は、前週調査と比べて60銭高い1リットル当たり172円ちょうどだった。値上がりは7週連続で、上昇幅は前週(20銭)より拡大した。  ガソリンなどの燃油価格は、新型コロナウイルス禍からの経済回復への期待を背景に世界的に高値圏で推移してきた。生活や企業経営の負担になってきたため、日本政府は価格上昇を抑えようと石油元売りに支給する補助金を1月下旬に始めたばかりだ。  そこで現実となったウクライナ侵攻。日本が2021年にロシアから輸入した液化天然ガス(LNG)は656万トンに達し、輸入全体の8・8%を占める。原油も輸入全体の3・6%をロシアに頼る。日露間の輸出入には今のところ支障は出ていない模様だが、経済制裁などにより世界的な需給が一層引き締まれば、相場を更に上昇させる可能性も指摘されている。  LNGも原油も火力発電の燃料であり、大手電力会社の幹部は「電気料金の上昇は避けられない」と嘆く。石油製品は包装材など生活のさまざまな面に関わっており、大手商社の幹部は「原油高が商品価格に転嫁され、最終的に割を食うのは消費者になるのではないか」と見込む。  ガソリンの小売価格は「来週も値上がりが見込まれる」(経産省幹部)。石油元売りに支給する補助金は上限の1リットル当たり5円に達しており、ウクライナ侵攻で国際市場価格が上昇すれば、価格抑制の効果が薄れかねない。上限の引き上げや制度の延長を巡っては、萩生田光一経産相が22日の記者会見で「支援策を強化していくことも考えていかないといけない」と強調したが、手詰まり感は否めない。  ウクライナ情勢の対応で国際協調を鮮明にする日本政府は今後、欧州に融通するLNGや石油の国家備蓄放出について、欧米から追加措置を求められる可能性も高い。侵攻が長期化すれば、日本国内へのエネルギーの安定供給に懸念が広がり、小売価格にも跳ね返る。  ソニーフィナンシャルグループの渡辺浩志シニアエコノミストは「日本政府の対応が遅れると、電気やガスの料金値上げで家計が圧迫されて国民の不満がたまりやすくなる。(ガソリン税を一時的に引き下げる)トリガー条項の凍結解除と補助金の増額の両にらみで手を打っていく必要があり、岸田政権の手腕が試されている」と指摘している

 
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