差し迫ったロシアの脅威…欧州各国、国防費増へ続々
2022年04月01日
ロシアによるウクライナ侵攻を受け、欧州諸国が国防予算の増額に動いている。ロシアの差し迫った脅威に対処する狙いで、米国の防衛戦略の補完も期待される。欧州全体の統合的な防衛につなげられるかが課題だ。 【写真】米、ウクライナに610億円支援へ「政府機能の維持を」…ロシアは依然キエフ攻撃
GDP2% 独支出10兆円に
「歴史的決定」
デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は今月上旬、国内総生産(GDP)に占める国防費の割合を、2033年までに2%へ引き上げると発表した。21年は推計で1・41%にとどまっており、2%を達成すれば1989年以来となる。フレデリクセン氏は記者会見で、「歴史的な時には歴史的な決定が求められる」と訴えた。
欧州ではほかにもポーランドが、国防支出をGDPの2・1%から3%に増やすと表明し、ルーマニアやリトアニアなどは少なくとも2・5%への増加を目指している。ロシアがウクライナ国境付近で軍備を増強させた昨秋以降、国防費のGDP比目標の引き上げや予算増額を表明した欧州の国は少なくとも17か国に上る。
NATOの求め
欧州最大の経済大国ドイツも2月下旬、国防費をGDPの1・53%から2%に引き上げる目標を発表した。ストックホルム国際平和研究所によると、22年のGDPからの試算では、755億ユーロ(約10兆円)に達する。実現すれば、ドイツの軍事支出はインドやロシアを上回り、米国と中国に次いで世界3位(20年は7位)になるという。
欧州の国防予算増額は、北大西洋条約機構(NATO)にとって長年の課題だった。NATOはGDP比2%の国防支出を加盟各国に求めてきたが、21年6月時点で達成しているのは米英など10か国にとどまる。
「北が核実験準備か 米報道」
「ロシア軍の撤退確認できず、さらなる攻勢の恐れ NATO総長」
