EU、対ロシア追加制裁は見送りへ…ウクライナ加盟候補国入りは大筋合意
2022年06月23日
欧州連合(EU)が23~24日にブリュッセルで開く首脳会議で採択される「合意文書」の草案が明らかになった。ウクライナに侵攻するロシアへの追加制裁を見送る一方、ウクライナ政府への財政支援として最大90億ユーロ(約1・3兆円)を拠出するとしている。会議では、ウクライナをEUの「加盟候補国」に認定する見通しだ。 【表】一目でわかる…ロシアの戦力はウクライナを圧倒している
読売新聞が入手した20日付の草案では、対ロシア制裁について「制裁強化と制裁逃れを防ぐ作業を継続する」と記され、追加制裁の発動方針を示唆する内容にとどめられた。
5月末のEU首脳会議では、海路からのロシア産石油の輸入禁止を盛り込んだ第6弾制裁に合意した。北欧や東欧諸国からは、今回の首脳会議までに、第7弾制裁を早期にとりまとめる要求が強かった。しかし、EUが切り札として検討する天然ガスの禁輸措置は域内経済への打撃が大きく、その他の制裁についても「ドイツなどが早期の追加発動の決定に慎重論を維持し、合意取り付けには時間を要すると判断した」(EU関係者)とされる。
15日付で関連国に配布された最初の合意草案には、「制裁強化の方針」も記されていなかった。合意草案を練り直し、一歩踏み込むことで、対ロシア強硬国に配慮したとみられる。
一方で、ウクライナ政府への多額の財政支援については、EUの「例外的な援助」と位置づけ、今年中の実施を明記した。ウクライナ政府の短期的な資金繰りを補助する狙いがある。ウクライナの復興支援計画の早期策定も盛り込まれた。

(写真:読売新聞)
黒海封鎖でウクライナの穀物輸出を停滞させているロシアを批判し、陸路とEU圏内の港湾を利用する輸送路の確保支援促進も強調する。
EUと、ウクライナなど非加盟国との「欧州政治共同体」の創設構想は協議を進める方針が示される。同構想は、マクロン仏大統領が5月に発表したもので、政治、安全保障、エネルギー、インフラ(社会基盤)投資などに向けた協力強化を目標としている。
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