外国人労働者に特化した統計を新設へ…賃金・勤務形態など把握、待遇改善に活用
2022年06月26日
厚生労働省は、国内企業で勤務する外国人労働者の賃金や勤務形態、労働時間などを把握できる統計を来年度に新設する方針を固めた。外国人労働者に特化した統計が整備されるのは初めて。統計は労働市場の分析や政策立案の基盤データと位置づけられ、外国人労働者の待遇改善や就業支援、専門性の高い人材と企業のマッチングなどに活用する。 【図表】ひと目でわかる…従来の統計と新統計の違い
同省は来年度の概算要求に関連費用を盛り込む方針だ。

ゴボウ畑で日本人といっしょに収穫作業をする外国人技能実習生ら(2021年撮影)
同省によると、昨年10月時点の外国人労働者は約172万7000人で、9年連続で過去最多を更新。国内全労働者の3%程度を占めている。新型コロナウイルスの感染拡大から経済活動が回復すれば、就労者数はさらに増えると見込まれる。労働市場における割合も、少子化に伴い日本人労働者が減少する中で、相対的に高まっていくとみられている。
外国人労働者を巡っては、同省が集計する「外国人雇用状況の届出」で、技能実習や永住者といった在留資格別の人数が把握できるにとどまる。賃金については、賃金構造基本統計調査の一部に外国人のデータが含まれているが、サンプル数が少ない上に勤続年数と昇給の関係など詳細な内容がないため、労働実態の把握は困難だった。
新統計は日本人労働者との比較を可能にするため、同省が従来実施している雇用動向調査などと同様の事項を盛り込む。具体的には、▽正規・非正規など雇用形態別の労働者数▽賃金▽労働時間▽離職率――などを数値化し、産業別や企業規模別、都道府県別に示す。
個々の外国人労働者や勤務先の事業所に対する調査は来年度から年1回実施する。国籍や在留資格・期間のほか、職種や収入、昇給、勤続年数、社会保険への加入状況など雇用・労働に関する項目を中心に調べる。母国での学歴、親族への仕送り額といった外国人に特有の項目も設ける。
調査方法としては、外国人を雇用している事業所を通じて調査票を送付するほか、直接回答できる多言語対応の専用サイトを新設する。調査の詳細な内容は現在、同省の有識者研究会で検討中で、総務省の承認を得て決定する。
◆外国人労働者=厚労省によると、国籍別ではベトナム、中国、フィリピン、ブラジルの順に多く、4か国で7割近くを占める。在留資格別では、永住者や日本人と結婚した人など「身分に基づく在留資格」を得た労働者が約58万人で最多。特定の技能や技術などをもつ「専門的・技術的分野」が約39万人、「技能実習」が約35万人、留学生アルバイトなど「資格外活動」が約33万人で続く。
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