英タンカー拿捕、イランの報復か…緊張高まる
2019年07月21日
【カイロ=酒井圭吾、ロンドン=広瀬誠】イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は19日、中東ホルムズ海峡周辺で英国のタンカーを拿捕だほしたと発表した。革命防衛隊は「タンカーは国際的な航行規則を逸脱した」と理由を説明した。イランのタンカーが英領ジブラルタル沖で拿捕された事件に対する報復とみられており、海峡周辺の緊張が高まっている。
タンカーの所有会社などの発表によると、拿捕されたのは英国船籍のタンカー「ステナ・インペロ」で、19日夜(日本時間20日未明)、サウジアラビアに向かうため、国際水域を航行中、小型船とヘリコプターが接近し、針路変更を強要された。インド人やロシア人ら、英国人を除く外国籍の23人が乗船していたという。
一方で、革命防衛隊は、「タンカーは航行針路を逆走し、警告を与えたが従わなかったため、拿捕した」と主張している。拿捕されたタンカーは2隻で、革命防衛隊が別の1隻を解放したとの情報も出ている。
英国のハント外相は事件後、イランに対して「航海の自由が保たれ、全ての船が安全かつ自由にこの海域を動けることは不可欠だ」との非難声明を出した。英政府は「国家緊急治安特別閣議(コブラ)」を招集し、船の解放に向けた対応を協議した。英BBCによると、英政府は自国の船舶に対し、当面の間はホルムズ海峡に近づかないように呼びかけた。
英領ジブラルタル沖では7月4日、イラン産原油を積んだタンカーが欧州連合(EU)の制裁に違反してシリアへの原油輸出を試みたとして、拿捕された。これに対し、イランの最高指導者ハメネイ師は16日、「英国の海賊行為は許されない」と述べ、報復を示唆していた。
イランは7月上旬、米国の制裁強化への対抗措置として、2015年の核合意の上限を超えるウラン濃縮を開始しており、ペルシャ湾の安全保障と核開発の両面で米欧を揺さぶっている。
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