ゼレンスキー氏、失地回復なしの停戦応じず

カテゴリー/ フリースペース |投稿者/ ビレンワークアップ
2022年07月24日

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は22日、ロシアが2月の侵攻後に占領したウクライナ領土を支配し続ける形での停戦はさらなる紛争拡大を招き、ロシアに次の作戦に向けて軍の立て直しを図る絶好の機会を与えることになると危機感を示した。首都キーウの大統領府でウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューに応じた。  ゼレンスキー氏は「ロシアとの戦闘を止めるということは、ロシアに一息つくための休止を与えるということだ」と述べた。「ロシアが自らの地政学(戦略)を変更したり、旧ソ連構成共和国に対する要求を放棄したりするためにこの小休止を利用することはないだろう」  ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は今週、ゼレンスキー氏が戦闘停止につながる外交的解決を望んでいないとして非難した。  ゼレンスキー氏はロシアを世界最大のクジラにたとえ「2つの地域を飲み込んだマッコウクジラが、今になって戦闘をやめろと言っている」と反論。「クジラは一休みして、2年後か3年後にさらに2つの地域を占領し、またこう言う、戦闘をやめろと。それが何度も何度も繰り返されることになる」と述べた。  一方、最近になって米国などから高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」や155ミリりゅう弾砲を供与されたことで、ドンバス地方におけるロシアの攻勢を鈍らせ、戦況を安定させる一助になっているとの認識を示した。  これにより、ウクライナ側の死傷者数も減少しているという。5月と6月の戦闘が最も激しかった時期には、1日当たり100~200人の兵士が死亡していたものの、今は30人ほどに減り、負傷者は250人前後だと明かした。  一方で、ゼレンスキー氏は武器や支援を提供する西側諸国に謝意を示しながらも、防空システムが早急に必要だと主張。ロシアが前線から遠く離れたウクライナの都市に長距離ミサイルを打ち込むのを阻止するには、防空システムが不可欠との考えを示した。米国とドイツは供与を約束したものの、いまだウクライナに届いていない。  2月以降に国外に脱出したウクライナ人は600万人以上に上り、その大半は今も欧州など国外にとどまっている。  ゼレンスキー氏は「なぜ経済が機能しないのか?人々が国外にいるからだ、女性も子供もだ」とした上で、「女性が子供を連れて帰ってきても、夫が戦っていたら、自分が働きに出なければならない。だがミサイルが飛んでくるかもしれず、みんな子供を学校に行かせるのを怖がっている」と語った。

 
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