混雑時に新発想 「のぞみ」増便 1時間最大12→13本に 東海道新幹線ダイヤ改正 指定席需要に応え実現
2026年03月16日
東海道新幹線「のぞみ」の1時間あたりの最大運行本数が、14日のダイヤ改正で12本から13本に増えた。「指定席が取りにくい」という利用者の声に応える。6年前に10本から12本に増えた際には「ほぼ完成形」とも言われたダイヤだが、JR東海は発想の転換や、駅での観察をヒントにさらなる増発を実現した。 のぞみ最大本数(1時間あたり)と輸送人員の推移
■既に様々な工夫
東海道新幹線の需要はコロナ禍後に急回復し、2025年度の輸送量は、コロナ禍前の18年度の水準を上回る106%(2月末時点)となった。インバウンドを含む観光利用の伸びが大きい。特に連休初日の午前中は需要が高く、JR東海には「指定席がなかなか取れない」「希望の時間が埋まっている」といった声も寄せられるようになった。 ただ、20年のダイヤ改正で10本から12本への増発を実現した時点で、〈1〉加速性能の高い車両への統一〈2〉信号が変わる5秒前に発車予告する表示灯を設置〈3〉車内清掃を12分から10分に――といった様々な工夫を既にこらしていた。 それでも同社は24年秋、「最大13本」という新たな目標に向けて検討を加速させる。ダイヤ改正の計画や増発策を練る新幹線鉄道事業本部輸送課の秋山大器・課長代理(48)のチームが着手したのは、駅や車内の状況を詳しく観察すること。もう一つは、ダイヤを「基本」から見直すことだった。
■2種類を組み合わせ
東海道新幹線のダイヤは、一つの「パターンダイヤ」を軸に作られてきた。パターンダイヤとは、毎時間の発車時刻をそろえたダイヤを指す。これを基本に、早朝や深夜は利用動向にあわせて変化を加え、1日のダイヤを構築してきた。 20年のダイヤ改正からは、のぞみの運行本数が1時間あたり「12本」のパターンダイヤを使ってきた。各駅の列車間隔や通過駅での最高速度などを考慮する必要があるため、「13本」のパターンダイヤを作っても、全ての時間帯に一律に適用することは難しい。 そこでチームは、「12本」と「13本」の2種類を組み合わせる発想にたどりついた。特に混雑する朝夕は「13本」、それ以外の時間帯は「12本」を使うという考え方だ。
