台風19号】千曲川堤防の決壊現場は泥水がひき、惨状が露わに 上空ルポ
2019年10月14日
0月14日(月)11時55分 産経新聞

水が引き始め、住宅の被害があらわになった千曲川決壊の現場=14日午前8時44分、長野市(本社ヘリから、恵守乾撮影)
台風19号により千曲川の堤防が決壊し、市街地に水が流れ込んだ長野市穂保地区。台風上陸から2日経った14日朝、再びヘリで上空から取材した。激しい濁流が見られた千曲川は、水の色こそ茶色のままだが、流れは13日とは一転して穏やかに。泥水に沈んでいた街が姿を見せ始めるとともに、その被害の惨状が明らかになってきた。(北野裕子)
濁流でなぎ倒された川岸に生えていた木々、えぐりとられてむきだしの岸壁、横転した車、傾いた電柱、屋根から崩れ落ちた住宅−。14日、一部地域で水が引き始めたことから、台風による惨状が浮かび上がってきた。
一部が浸水して見えなくなっていた北陸新幹線の線路や、車両が窓まで泥水に浸かっていた長野新幹線車両センター。一面は泥だらけ。線路も泥まみれだった。住宅街には流された車が折り重なり、住宅付近には、ゴミや流木が散らばる。
依然として水が引いていない地域もあり、学校のグラウンドは水浸し、屋根しか見えない建物や天井部分以外沈んだままの車も多くある。
浸水で位置が把握できなくなっていた道路は、大半が地面まで見える状態に。自衛隊や警察、消防隊員らが付近を歩き、被害状況を確認していた。
浸水が続く地域では13日と同様、ボートが使われていた。道路を走っていた車の多くは自衛隊や消防の車両だった。完全に水が引いていないこともあってか、住宅街には住民らの姿はほとんど見られなかった。上空では自衛隊や警察のヘリが旋回。逃げ遅れた人の確認など、被害状況の把握が続いていた。
一方、復旧作業に取り組む人の姿もうかがえた。クレーンなどの建設作業機が置かれた会社とみられる敷地では、従業員らが泥をかき出し、散らばった資材や流れてきたごみを集める様子がうかがえた。
決壊した堤防の修復作業も進む。決壊した部分はまだ埋まっていないが、千曲川の勢いが収まったこともあり、工事関係者らがクレーンなど作業機を動かして復旧作業を急いでいた。
晴天だった13日とは一転して一帯では雨が降り、気温も低下。早期の復旧に向け、決壊した場所の修復作業や浸水した水の排水が急務ではあるが、泥だらけの街が、復旧への道程の険しさを物語っていた。
関連記事(外部サイト)
「山梨・女児不明現場に大きな被害 川が氾濫、林道も通れず」
「各地で広範囲の浸水続く、宮城の被害は」
