先行き見えぬ日々に思いは「娘もストレス」「今必要なのは客」7都府県宣言2週間

カテゴリー/ フリースペース |投稿者/ ビレンワークアップ
2020年04月21日

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、7日に東京都など7都府県に「緊急事態宣言」が初めて出されてから2週間を迎えた。「以前の暮らしに戻れるのか」「本当に収束するのか」。宣言期間が終わる5月6日はまだ遠く、先行きが見通せない日々が続いている。

【図解でわかる!新型コロナ】

 「人が密集している公園は感染が怖い。なかなか外出できずに娘もストレスを抱えている」。長女(1)と生後6カ月の次女を育てる東京都江東区の女性会社員(30)は、自宅で2人の面倒を見ている。

 娘2人が一緒に通える認可保育園が見つかり、4月末に育休を終えて勤務先のIT関連会社に復職する予定だった。しかし、江東区が緊急事態宣言後の10日、認可保育園を原則休園とすることを決定。復職が難しい状態が続いている。

 家計を考えると5月末には復職したい気持ちが強いものの、保育園の対応がどうなるか分からない。「本当に事態が収束して子どもたちを受け入れてくれるのか。イメージが持てない」

 緊急事態宣言後、受け入れ人数を絞る「登園自粛」の対応を取ってきた世田谷区は20日、約330の保育所を5月6日まで原則休園にするように切り替えた。

 区によると、宣言後の登園数は2~3割に減ったものの、20~30人が通う保育園もあり、感染リスクを懸念する声が寄せられていた。区の担当者は「医療など社会維持に必要な仕事をしている家庭や一人親世帯の子どもは受け入れを継続する」と説明している。【成田有佳、竹内麻子】

 ◇歌舞伎町、秋葉原

 「今日もこんな状態だよ」。東京・歌舞伎町にある居酒屋の50代の男性店長は20日午後、客がいないフロアを眺めて嘆いた。

 24時間営業だったが、都による営業時間の短縮要請を受け入れて午前11時~午後8時の営業に切り替えた。客足は減り、現在はアルバイトをシフトから外した状態で、店長は「今必要なのは客。宣言期間が延びるかもしれないし、先は見通せない」と肩を落とした。

 電気街で知られる秋葉原では多くの店がシャッターを閉めていた。営業を続ける家電量販店「オノデン」によると、来店客が減る代わりにネット通販の売り上げが宣言前の2倍以上になった。オンライン会議などで使うカメラやマイクのほか、マスクを作るためかミシンの売れ行きも好調という。ただ、小野一志社長(66)は「店頭のお客さんがいつ元に戻るか分からない」と不安を口にする。

 一方、路地裏ではメイドなどのコスプレをして客引きをする女性の姿も目立った。カフェ店員の女性(23)は「他のカラオケ店が閉まり、ストレス発散のために昼からカラオケ目当てで来るお客さんがむしろ増えている」と明かした。【鈴木拓也、井川諒太郎】

 ◇ネットカフェ

 「仕事さえあればなんとかなるが、先のことを考えても暗くなるばかりだ」。3年ほど前から台東区のネットカフェで暮らす派遣社員の男性(52)の口ぶりは弱々しい。建設現場などで働くが、元請けが工事を中止した現場もあり、派遣会社からの仕事の紹介はこの2週間で目に見えて減った。

 滞在するネットカフェは営業を続けているが、休業した店から移って来た人でほぼ満員の状態になっている。顔見知りの店長からは「客に一人でも感染者が出たら閉めます」と告げられた。不安が募り、仮住まいを提供する東京都の支援窓口を21日に訪ねる予定だ。

 男性は「もう店が閉まるものとして行動したい。路上生活はなんとか避けたい」と話した。

 
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