重症者数、なお高水準「対策緩めると波が大きく」 新規感染は減少
2021年09月07日
新型コロナウイルスの感染が広がる「第5波」を巡っては、全国の新規感染者数に減少の動きが出てきた一方で、重症者数は2000人を超える日が続くなど依然として高い水準のままだ。重症患者病床も10都府県で感染爆発を示す「ステージ4」に該当するなど、医療体制は厳しい状況が続いている。 【写真】沿道はやはり「密」状態に パラマラソン 全国のコロナ重症者数は8月26日に初めて2000人台となり、9月6日は2198人を数えた。厚生労働省が公表した3日の資料によると、重症患者の確保病床使用率はステージ4(50%以上)に該当する10都府県のうち、東京都96・9%(前週比2・8ポイント増)、神奈川県91・3%(同8・6ポイント増)、沖縄県89・2%(同2・7ポイント増)など8都県で上昇。感染症学が専門の吉田耕一郎近畿大教授は「重症化する人は発症から7~10日ほどたって悪化するので、重症者数は感染者の増加から1~2週間ほど遅れて増える傾向がある」と指摘する。 全てのコロナ患者の確保病床使用率は28都府県がステージ4の水準で、沖縄83%▽神奈川80・4%▽滋賀県79・7%--の順で逼迫(ひっぱく)している。一般に病床が逼迫すると、入院が遅れて重症化する場合がある。国立感染症研究所の脇田隆字所長は「感染が拡大すれば、酸素投与を必要とする入院患者が増えてくる。入院患者が確保病床を上回ると入院できず治療が遅れ、重症化するリスクがある」と説明。酸素投与が必要な中等症患者の2~3割は重症化するとされており、重症病床の厳しい状況は今後も続くとみられる。 直近1週間の新規感染者は全国的に減り始めたが、43都道府県がステージ4(人口10万人当たり25人以上)の高水準だ。愛知県(163・4人)▽奈良県(104・5人)▽大阪府(196・4人)など4府県では前週より増えている。吉田教授は「重症病床に空きがある地域でも、感染者数が高止まりすれば、今後重症者が増えて病床に余裕がなくなる恐れがある。新規感染者数が減りきっていないのに対策を緩めると流行の波がどんどん大きくなってしまう。政府には新規感染者を大きく減らすような強い対策を講じてもらいたい」と訴えている。
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