「完全な失敗」 9.11から20年、対テロ戦争が残したもの
2021年09月10日
米同時多発攻撃が起きた2001年、当時のジョージ・W・ブッシュ(George W Bush)米大統領は「テロとの戦い」を宣言した。それから20年たった今、ジハード(聖戦)主義組織はその数を増やし、世界各地に拡散。戦いが失敗したことは、否定し得ない事実だ。 AFPの写真で振り返る「テロとの戦い」20年
国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者は、アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン(Taliban)政権にかくまわれながら、米同時多発攻撃を企図した。
ニューヨークと首都ワシントンが攻撃されたことを受け、ブッシュ大統領は対テロ戦争を開始。米主導のアフガニスタン侵攻によってタリバン政権は倒れ、アルカイダは弱体化した。だが、これが暴力的な行動の根絶に資することはなかったと、専門家は指摘する。
イスラム過激主義の研究者、アブドル・サイード(Abdul Sayed)氏は、米国が2011年、パキスタンに特殊部隊を投入しビンラディン容疑者の殺害に成功したとはいえ、対テロ戦争の目的が「国境を越えたジハード主義を終わらせることだったとすれば、完全な失敗だった」と指摘した。
今や、各地に散らばるさまざまなグループや個人が襲撃事件を起こすようになり、ジハード主義者によるテロは、より世界的な脅威へと変容した。
米国など西側諸国では、米同時多発攻撃の後はそれに匹敵する大規模な攻撃は起きていない。だが、そのことをもって、テロとの戦いは成功だったと言うことはできないと専門家は指摘する。
イスラエルのシンクタンク「国際テロ対策研究所(International Institute for Counter-Terrorism)」のアサフ・モガダム(Assaf Moghadam)上級研究員は、「設定された目標は達成不可能なものだった。テロリズムを打倒することなどできない。脅威は絶えず進化している」と話す。
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