横田めぐみさん拉致44年 早紀江さん「再会、希望を持って待つ」

カテゴリー/ フリースペース |投稿者/ ビレンワークアップ
2021年11月15日

横田めぐみさん(57)=拉致当時(13)=が北朝鮮に拉致されてから、15日で44年となった。これに先立ち、母の早紀江さん(85)が報道各社の取材に応じ、わずか13年で途切れた幸せの日々を振り返った。小学生時代のめぐみさんが精いっぱいに仕上げた作品や、早紀江さんに贈ったお土産を披露し、「希望を持って帰りを待っています」と再会への決意を語った。 【写真】中学校に入学した当時の横田めぐみさん 「元朝の志」。新潟市立新潟小の6年生だっためぐみさんが、昭和52年の書初めとして書いたものだ。拉致されるおよそ10カ月前。「元」の部分に開いた穴が、過ぎ去った時間の長さを物語る。 「『もういいじゃない』と言っても、めぐみちゃんは何度も書き直して。ようやく『志』の字も気に入るものになった」。冬休みの課題として提出するものだったといい、早紀江さんは娘の一生懸命な様子を思い返しながら、目を細めた。 めぐみさんと過ごした日々は、昨日のように思い出される。 早紀江さんは、小さな壺のような焼き物も持参した。「『お母さんの好きな色でしょ』と言ってくれた。本当に私の好きな色で、よく知っているんだなと思った」。めぐみさんが小学校の宿泊行事で持ち帰ったお土産で、黄金色に青磁色のまだらが美しい。 めぐみさんが小学5年のころ、家族で行った山口の萩への旅行の記憶も、鮮明なままだ。宿の前にいたサルを家族で見ていたとき、幼かった弟の哲也さん(53)が「おいで」と手を出すと、突然、サルが頭の上に飛び乗り、帽子を持っていってしまった。 「哲也が『キャー』とびっくりして泣いてしまったのを、めぐみちゃんは『おかしい、おかしい』と笑い転げていた。めぐみちゃんも、萩の旅行のことはいつも思い出しているのではないかしら」 楽しくにぎやかな家族の日常は52年11月15日、突然、奪われた。 昨年は、救出運動の最前線でともに闘い続けた夫の滋さんが87歳で亡くなった。85歳の早紀江さん自身も、ふとした拍子に転んでしまうことが増えた。時間がないことを痛感する。 めぐみさんに関する情報は、北朝鮮にいるということ以外はほとんどなく、焦りは募る。それでもなお、再び抱き合う日を「希望を持って待っている」と言い切る。なぜなのか。「『どうして』という理屈ではなく、本能的に湧いてくるもの」。親としての思いがにじむ。 長く長く離れ離れになった娘に、祈りを通じて語りかける。 「家族はめぐみちゃんを愛しています。とにかく、元気でいてね」

 
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