「芸能人は歯が命」のヒットからの経営難 「アパガード」を立て直した創業者の妻
2021年12月07日
テレビCMで「芸能人は歯が命」というキャッチコピーで一世を風靡(ふうび)した歯みがき剤「アパガード」。この製品を開発したサンギ(東京都中央区)は当時、大ヒットに乗った拡大戦略が裏目に出てしまいました。それを立て直したのがサンギ創業者の妻で、後に2代目社長となったオーストラリア出身のロズリン・ヘイマンさんです。価格競争をやめてブランド立て直しに力を入れ、2008年から売上高は右肩上がりになっています。
「一緒にやってくれないか」夫の申し出を断った
「芸能人は歯が命」。俳優の東幹久さんと高岡早紀さんが共演したテレビCMが1995年、全国で流れました。そんな名コピーで大ブレークしたのが、薬用ハイドロキシアパタイト配合の歯みがき剤「アパガード」でした。白い歯がもたらす魅力と価値が広く伝わりました。 「テレビCMが話題になって商品が注目されると、大金が文字通り転がり込んできました。でも、『これが実力だ』と思ってしまい、そこから少しおかしくなっていったのでしょうね」 サンギのロズリン・ヘイマン社長は、当時のことをこう分析します。オーストラリア出身で、25歳で豪貿易産業省に勤務していた時に日本に留学。その時にアイデアマンで起業家精神にあふれた商社マンだった佐久間周治さん(サンギ会長)と出会い、その後結婚しました。 「1974年に夫がサンギを創業する時に『一緒にやってくれないか』と誘われました。でも新しい会社がどうなるか、まだ分からない時に同じ仕事をしていて共倒れしてはダメだと思ったのです。申し出を断って、別のキャリアを探しました」と、ロズリンさんは振り返ります。 1977年に東大大学院を修了(言語学専攻、文学修士)すると、在オーストラリアの日本大使館で調査員や通訳者として働きました。1979年からは日本で共同通信社の英文記者となったほか、豪キャンベラ・タイムズの特派員も務めました。40歳となった1985年からは香港系ジャーディン・フレミング証券(現・JPモルガン・チェース)で証券アナリストやM&A(企業の合併・買収)業務担当としても活躍。夫婦で別々のキャリアを進みながらも、人生はともに歩んできました。
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