EU、ロシア産原油 年末までに9割禁輸へ 追加制裁発動
2022年06月05日
欧州連合(EU)は4日、ウクライナに侵攻を続けるロシアへの追加制裁として、露産原油の輸入禁止措置を発動した。年末までに露産原油の9割が禁輸となり、ロシア経済への大きな打撃が予想される。ロシアは「EUの行動により、食糧・エネルギー問題が悪化する恐れがある」(外務省)と反発しており、エネルギーや食糧供給を「武器」としたEUへの揺さぶりを強める可能性がある。 【地図】ロシア軍のウクライナ侵攻状況、2月から現在 EUは2021年、ロシアから原油を480億ユーロ(約6兆7000億円)相当、石油精製品を230億ユーロ相当輸入した。EUはロシアの重要な収入源を断つことで「ウクライナに侵攻する能力を弱体化させる」(欧州委員会)と強調する。 一方、露外務省は2日の声明で、EUの制裁は「自滅的な効果をもたらす」と述べ、EU加盟国の住民に悪影響を与えると指摘した。ロシアは「欧州の穀倉」と呼ばれるウクライナの黒海沿岸の港を封鎖し、同国からの穀物輸出の主要ルートを遮断。欧州へのガス供給停止も拡大する。 ロシアのウクライナ侵攻を受けた食糧価格上昇を巡り、プーチン大統領は3日の国営放送のインタビューで、「ロシアのせいではない」と持論を展開し、「誤った」欧米の経済政策や対露制裁の影響を強調した。また、ウクライナ軍が「港の入り口に機雷をしかけた」とも訴え、ロシア軍による海上封鎖への国際的な非難に反論した。さらに、欧州諸国がロシアとの天然ガス供給の長期契約を結ばなかったことなどによりガス価格も上昇し、肥料の生産コストも増大したとし、「ロシアの軍事作戦とは全く関係がない」と主張した。 プーチン政権は欧米の対露制裁などがエネルギー価格の上昇や食糧問題の引き金となってきたと主張することで、ロシアからの食糧輸出拡大のための制裁解除を要求。今後も食糧やエネルギーを取引材料に国際社会に対露制裁の不当性を訴える方針とみられる。 EUは3日、露産原油の禁輸を柱とするロシアへの第6弾制裁を発表。制裁のうち一部は3日、禁輸などは4日に発動し
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「侵攻から100日、プーチン氏が頼みにする世界の無関心」
