“いちご狩り”はなぜ「食べ放題」で儲かる?何個食べたら元が取れる?農家が明かすビジネスモデルの裏側

カテゴリー/ その他 |投稿者/ ビレンワークアップ
2026年03月16日

いまが旬の「いちご狩り」。最近では夜のいちご狩りも登場し、カップルに人気なのだとか。 【映像】いちご狩りで元が取れる個数  いちご狩りといえば、時間内で摘み放題、食べ放題がほとんど。いちごもお店で買うとそう安くはないが、いちご狩りの相場は約2000円から3000円。さらにいちごの収穫時期は12月から5月中旬までの、わずか半年間だけ。果たして農園はどんな戦略で儲けを出しているのか。  今回その仕組みを明かしてくれたのは、栃木県益子町にある吉村農園。開店30分前となる朝8時半には、およそ40人がすでに並んでいた。  行列を仕切っていたのは、いちごのキャップを被る吉村農園の二代目、吉村収社長。創業はいまからおよそ40年前の1985年で、いちご王国栃木で他社に先駆け、栃木県初の「観光いちご狩り」を始めたパイオニアだ。現在は長男の想一副社長とともに、15人の従業員を束ねている。  吉村農園のいちご狩りは入場料2500円(3歳から小学生は1500円、3歳未満は無料)。時間は無制限でもちろん食べ放題だ。客の9割以上がリピーターだという。客たちは「めっちゃおいしいです」「最高です」「おいしい!」とご満悦で、「今日何個食べた?」と質問を投げかけると「70個くらい。200個食べます!」と答えた客もいた。  1ヘクタールの敷地に40棟のビニールハウスがあり、そのうち22棟がいちご狩り用で、残りの18棟は販売用として運用している。こちらで食べられるいちごは、酸味が控えめで優しい甘みが特徴のとちあいかや、大粒でみずみずしいスカイベリーなど、合わせて10種類だ。  人気の理由について客たちに話を聞くと「いつも時間制限で戦争みたいになるので、それがないのがすごく味わえる」「種類豊富なところと、時間が無制限なのがとてもありがたい」とコメント。客がゆっくりと食べられるように、ハウスの横にテーブルや椅子も設置されており「今日はいちごが嫌いになるまで食べようと思う」といった声も聞かれた。  この日は開園から1時間ほどでチケットは完売した。  テレビ朝日の田中萌アナウンサーもいちご狩りを体験。田中アナは「こんな大きいいちご初めて」と手のひらサイズの大きないちごにかぶりつき「おいしい、本当に甘い」「まだまだいけるけど……」と言いながら、約15分でいちご23個を完食した。  時間無制限で食べ放題の吉村農園では、3パック半にあたる40個以上を食べるとざっくり元が取れるという。さらに人気の秘密は、練乳など何でも持ち込みがOKなところで、ある常連は歌舞伎揚げを持参。「交互に食べれば一生食べていられる。2倍おいしい」いちごと塩気が意外に相性が良いそうだ。  田中アナが「いちごはなくならないのか」と問いかけると、吉村社長は「なくなりますね。そこをなくならせないのが“腕”」とコメント。吉村農園では夏場に8万本のいちごの苗を手植え。シーズン中にいちごがなくならないために、いちご狩りが始まると22棟のハウスを生育ごとに分け、1週間ごとにローテーション。それぞれのハウスで客が食べているあいだに、まだ青かった実がおよそ1か月後には、次の食べごろを迎えるという。  こうして来客数を見越し、食べごろを逆算。その緻密なローテーションは半年前の苗づくりのときから計算されているそうだ。吉村社長は「実際、食べたらなくなっちゃう。難しいところ、自然のものだから」と語る。さらに来園の人数も平日は50人、土日祝日は100人と調整し、いちごがなくならない仕組みを作っているという。想一副社長は「月ベースで見ると、儲かっている。でも年間トータルだとトントン」と明かした。

 
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