特定重要物資、「生存に不可欠」「海外依存」など4要件で指定…経済安保指針案
2022年07月26日
政府は25日、5月に成立した経済安全保障推進法に関する有識者会議の初会合を開き、半導体など特定重要物資の安定的な確保に向けた基本指針案などを示した。特定重要物資は「国民の生存に必要不可欠」「供給が特定国に偏り国外に過度に依存している」などの4要件を満たす場合に指定することを明記した。 【図表解説】経済安全保障推進法の4本柱とは
政府が同法に基づき指定を想定するのは半導体や医薬品、レアアース(希土類)などだ。サプライチェーン(供給網)を政府が把握して必要な支援をすることで、国内への安定供給を図る。
特定重要物資は、政府が国民経済や生活に安定供給が不可欠だとして認定するもの。認定を受けた供給企業は財政支援を受けられる一方、企業が提出する備蓄などの計画に虚偽があれば罰則の対象となる。指定要件の残りの2項目は「輸出停止などがあれば供給が途絶する蓋然性がある」「供給途絶の実績があるなど特に対応が必要」で、4要件全てを満たす必要がある。

冒頭であいさつする小林経済安保相(手前)(25日午前、東京都千代田区で)
会合では、特に保護、育成する必要がある特定重要技術に関する基本指針案も示された。
特定重要技術の定義について、将来の国民生活と経済活動の維持にとって重要なものとなり得る先端的な技術のうち、外国などに不当に利用されるなどした場合、「国家と国民の安全を損なう事態が生じる恐れがあるもの」とした。
特定重要技術の候補として、音速の5倍以上となる「極超音速」での推進技術や人工知能(AI)、バイオ技術、ロボット工学など計20分野を明記した。政府は20分野について調査研究を進め、対象を絞り込む。指定されれば、技術育成のために財政支援を受けられる。技術開発に関わる研究者などには守秘義務が課せられる。
会合ではこのほか、経済安全保障を推進するための基本方針案も示し、「市場や競争に過度に委ねず、政府が支援と規制の両面で一層の関与を行っていくことが必要」だと明記した。
同法は8月にも一部施行される見通しだ。政府は有識者の意見を踏まえ、9月下旬に基本方針や基本指針を閣議決定する。
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