保育所での「濃厚接触」特定中止が広がる…休園は第6波ピークの1割、重くなる現場の負担
2022年08月14日
新型コロナウイルスの第7波で、保育所での濃厚接触者の特定をとりやめる動きが各自治体で広がっている。保護者の就労への影響や特定作業を行う保育所や保健所の負担を小さくするのが狙いだ。感染者を見逃し、大規模なクラスター(感染集団)の発生で休園リスクが高まる面もあり、現場は難しい対応を迫られている。 【図表】一目でわかる…コロナ新規感染者数と保育所の全面休園数
親の欠勤減らす

換気のために窓を開ける保育士(4日、東京都江戸川区の「かさい発みらい行きほいくえん」で)=木田諒一朗撮影
「休む必要がある子供は確実に減った。保護者にとっては大きなことだと思う」。東京都江戸川区の認可保育所「かさい発みらい行きほいくえん」の馬場与志子園長(55)は4日、笑顔で遊ぶ子供たちの姿を眺めた。
東京都が7月22日から保育所で濃厚接触者の特定をやめる方針を打ち出したことを受け、同区内の保育所では、感染者が出ても、濃厚接触者を調べて自宅待機を求めるのをやめた。

園児らが使う玩具を消毒する保育士(4日、東京都江戸川区の「かさい発みらい行きほいくえん」で)=木田諒一朗撮影
同園では7月下旬に園児1人が感染したが、保護者に感染者が出たことを知らせるだけにとどめた。馬場園長は「今のところクラスターも出ていない。このまま第7波が収束に向かえば」と期待した。
都の方針は、濃厚接触で自宅待機となる子供の世話で、欠勤を強いられる保護者を減らすのが目的だ。特定作業や園の消毒のため、保育所が休園するのを避けることもできる。都によると8月2日までの1週間で全部または一部のクラスを休止した保育所は40施設で、前週(73施設)から半減したという。
千葉県や広島県、横浜、川崎、大阪、札幌市も同様の方針を示している。
千葉県の認可保育所「キートス」の運営企業は、これまで感染者が確認されると、保育士らが半日以上かけて室内の見守りカメラに保存された3日分の映像を確認してきた。担当者は「保育士の負担軽減になる」と新方針を歓迎する。
感染者出ても運営
園児の感染で保育所の休園が相次ぐと、保護者を含めた社会活動に大きな影響を与える。そこで、厚生労働省は濃厚接触者を特定しないことを認めただけでなく、原則、感染者が出ても運営を続けることを自治体に求めている。
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