ダイソーとラウンドワンが米国で大人気のワケ、共通する「3つの成功ポイント」とは
2022年09月07日
大手100円ショップチェーンのダイソーが7月にニューヨーク市マンハッタンで初の店舗をオープンし、行列ができたことが米国や日本のメディアで話題となった。ほかにも、ボウリングやアミューズメントなど複合レジャー施設を運営するラウンドワンは2010年に1号店をオープンし、現在では米国で46店舗を構えるなど、好調な事業として規模拡大を続けている。日本市場の成長が頭打ちとなる中で積極的な米国進出が成功した両社の共通点とは何なのか。両社の米国における堅調さから学べる要素をまとめてみた。
米国版100円ショップが人気沸騰、その「2つの理由」とは
米国のインフレはガソリン価格の急落でやや落ち着きを見せ始めたものの、消費財や食品の値段が高止まりし、全体的には歴史的な水準にある。そうした中、ダラーゼネラルやダラーツリー、ファミリーダラーなど、米国版100円ショップの「ダラーストア」の人気が高まっている。 米調査企業GlobalDataのニール・ソーンダース専務は8月11日付の小売業界サイト「リテールワイヤー」で、「中間層の買い物客は、多くの消費をダラーストアに移している。理由は2つあり、1つは支出を切り詰められること。もう1つはダラーストアが市街地あるいは過疎地に出店しており、買い出しのガソリン代が節約できることだ。ウォルマートなど郊外に立地するスーパーマーケットでの買い物は、燃料費が高くつく」と解説している。 米CNNビジネスも6月8日付の記事で、「リーマン不況以来、米3大ダラーストアは、そのほかのどの小売業者よりも早く成長し、店舗数を伸ばしてきた。また、品ぞろえを拡充することで、一般のスーパーマーケットやドラッグストア、コンビニから客を奪ってきた」と指摘した。 ダラーゼネラルにおける2022年4~6月期の売上高は前年同期比9%の上昇。さらには、ダラーツリーが6.7%伸びた。 この背景には、インフレによる消費者の「下方移動」現象がある。たとえば、低所得層の顧客が多い米ウォルマートのジョン・レイニー最高財務責任者は8月16日のアナリスト向け会見で、「4~6月期には、より高収入の消費者が(インフレの影響で)弊社の店舗において買い物をするようになった」と語っている。そして、同様の理由により、一部のウォルマート顧客がダラーストアに流出しているようだ。 インフレが高進する中で、各ダラーストアはコスト高騰を理由に値上げを実施したが、それでも売上は減るどころか伸びている。時代が、ダラーストアに有利な環境を作り出したと言えるだろう。 このような消費者の下方移動が進む米国だが、米政府の新型コロナウイルス給付金が終了して1年以上が経過している。ダラーストア訪問の目的が「自由に使える支出」から「少しでも安い食品や消費財の購入」に変化してきたと、米経済専門局のCNBCが報じた。 物価上昇のペースが賃金の伸び率を上回り、多くの労働者で実質上の収入が減少する中、「ショッピングを楽しむ余裕」がなくなってきたように見える。
「巣ごもり需要で販売増、トイレ紙「3倍」長巻きの特許権巡り大王製紙を提訴」
