「脱はんこ」へ法改正 全省庁で行政手続き見直し 規制改革会議
2020年10月07日
政府は7日、規制改革推進会議(議長・小林喜光三菱ケミカルホールディングス会長)の会合を首相官邸で開いた。 【閣僚名簿】河野 太郎(こうの たろう)氏 菅義偉首相は全省庁の行政手続きを対象に、押印廃止や書面・対面主義の見直しに向けた方針を速やかに策定するよう指示した。関係省令・告示を年内に改正し、来年1月召集の通常国会に関連法案の提出を目指す。 首相は行政手続きについて「書面・押印・対面主義の見直しを抜本的に進めている」と脱はんこの必要性を強調。河野太郎規制改革担当相が既に「押印の原則廃止」を打ち出したことに触れ、「その方針を前提として近日中に全省庁で全ての行政手続きの見直し方針をまとめてほしい」と述べた。
聖マリ医大「不適切入試」認定 大学側は否定、私学助成減額へ 文科省
2020年10月07日
大学医学部の不正入試問題で、文部科学省が聖マリアンナ医科大(川崎市)の2015~18年度の一般入試について、「女性や浪人生に対する不適切な入試があったと見なさざるを得ない」との見解を同大に通告したことが6日、文科省への取材で分かった。 聖マリ医大は一貫して否定しているが、私学助成が減額される見通し。 文科省によると、2次試験での男女の得点差を分析した統計学専門家の見解などを踏まえ、1日に通告した。これを受け、10月下旬に開かれる日本私立学校振興・共済事業団の運営審議会で、20年度の私立大学等経常費補助金の減額幅が決まる見通し。不正入試を認めた私大では、東京医科大が全額不交付、他7校は25%減などとされている。 聖マリ医大側は「男女の別といった受験生の属性に応じた『一律の差別的取り扱い』が行われた事実はない」と不正入試を否定。ただ「意図的ではないが、属性による評価の差異が生じ、一部受験者の入試結果に影響を及ぼした可能性がある」として、2次試験の不合格者に入学検定料を返還している。 一部の元受験生は入試で女性差別を受けたとして、慰謝料などを求める訴訟を14日にも東京地裁に起こす予定。 文科省はこれまで、東京医科大や神戸大など9校で不適切な入試があったと認定する一方、聖マリ医大については大学側と見解の相違があるとして「不適切である可能性が高い」と指摘するにとどめていた。
三井住友銀行が新たな手数料設定 ネット取引なしで、来年4月以降
2020年10月07日
三井住友銀行が、長期間出入金がない口座のうち、インターネット取引を利用していない場合に新たな手数料を設定することが7日、分かった。来年4月以降に開設する口座を対象にする。こうした手数料を課すのは3メガバンクで初めて。将来的な口座維持のコスト削減と、手続きのデジタル化につなげる考えだ。 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、店舗を訪れなくても済むネット取引の需要が高まっている。店頭での手続きを削減し、作業負担の軽減や店舗運営の効率化に生かす狙いもある。新たな手数料の設定が他の銀行にも広がる可能性がある。
新型コロナワクチン、年末までに準備の公算=WHO事務局長
2020年10月07日
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は6日、新型コロナウイルス感染症ワクチンが年末までに準備できる可能性があると述べた。 【図解】世界における新型コロナウイルスの感染状況・グラフ・地図 また、ワクチンが確保できた際には平等に分配できるよう各国の連携や政治的取り組みが重要だとの認識を示した。 WHOは、2日間の日程で執行理事会を開催。新型コロナのパンデミックに対する世界的な取り組みについて協議した。 執行理事会後にテドロス氏は「ワクチンが必要とされているが、年末までにワクチンが用意できると期待される。希望はある」と述べた。ただ、詳細は明らかにしなかった。 WHOが共同代表を務める世界的な新型ウイルス感染症ワクチン配分計画「COVAX」の下で、現在9種類のワクチンの開発が進められている。 執行理事会では、ドイツや英国、オーストラリアなどからWHO改革を求める声が上がった。 トランプ米大統領は、WHOが中国寄りで、昨年末に武漢で新型コロナウイルスが発生した際の中国政府の対応が適切だったかどうかをWHOが十分検証していないと批判している。 テドロス氏は、新型コロナに関する情報を各国といち早く共有したとし、米国の主張を否定している。 執行理事会では、感染症対応の国際条約である2005年の国際保健規則などを見直すために発足された3つの独立委員会が調査の進捗状況を報告した。 テドロス氏は「教訓を得て、それを生かし、再発を防止できることを望んでいる」と述べ、「WHOは今回の出来事から学び、組織を改革させる用意がある」と強調した。
大統領選まで1カ月、トランプ氏の新型コロナ感染で混迷深まる
2020年10月04日
米大統領選挙の投票日を約1カ月後に控えてトランプ大統領が新型コロナウイルス感染症(COVID19)治療のために入院したことで、選挙戦の最後の数週間は混乱状態に陥りそうだ。大統領が前例のない健康問題に直面しているだけでなく、選挙戦の人員配置などで課題も出てきた。
ホワイトハウスは2日夕、トランプ大統領がワシントン近郊のウォルター・リード米軍医療センターに「数日間」入院すると発表した。トランプ氏の選対はこれより先に、ウィスコンシン、ペンシルベニア、ネバダなど重要州への訪問を含む政治イベントの中止やバーチャル化を明らかにしていた。
マクナニー大統領報道官は「トランプ大統領は引き続き気力が充実しており、軽い症状はあるが、一日中仕事をこなした」と説明。「念には念を入れ、主治医や医療専門家の勧めもあり、大統領は今後数日間、ウォルター・リードから執務する」と述べた。
トランプ大統領は世論調査や資金集めでリードする民主党候補のバイデン前副大統領に追い付こうとしているが、集会に姿を見せ有権者と触れ合うことで、資金を集めるとともに支持者の熱狂をあおるのがトランプ氏のスタイルだ。バイデン氏に先行を許しているのはトランプ氏の新型コロナ対応が少なからぬ要因だが、今やその問題が大統領自身を悩ませている。
作戦が不可能に
トランプ氏は選挙戦の最終盤で焦点を新型コロナから移し、最高裁判事指名や景気回復、暴動などに向けたい考えだった。しかしメディアの注目を集める得意の政治集会などを開けなければ、世論調査に示されたバイデン氏のリードを覆すのは難しいだろう。
今後数週間、トランプ氏の健康状態が話題の中心になることは間違いない。大半の国民がトランプ氏の対応のまずさを指摘する新型コロナ問題への関心が再び高まることになる。
バイデン氏にとっては、対立候補の病気を喜んでいるような様子を決して見せることなく、トランプ氏の新型コロナへの姿勢と政策について批判を続けるという適切な姿勢を保つことが必要になる。事情に詳しい関係者によると、バイデン陣営は中傷的な広告を取り下げるという。
前米大統領顧問や記者3人も、ホワイトハウスで集団感染か
2020年10月04日
ケリーアン・コンウェイ前米大統領顧問は2日夜、新型コロナウイルスの陽性反応が出たことを明らかにした。軽いせきなど症状は重くなく、気分は良いとしたが、医師と相談し隔離措置に入ったとツイッターで述べた。 同氏は先月26日、トランプ大統領が米連邦最高裁判所の新たな判事を発表したホワイトハウスでの行事に出席していた。 この行事に列席し、陽性反応が確認された政権の中枢人物や政治家らは6人目となった。トランプ大統領夫妻に共和党の上院議員2人、ノートルダム大学学長が含まれる。 この行事ではマスク着用や一定の対人距離の保持の行動もまれだったとされる。CNNの取材によると、会場の椅子の間隔も新型コロナ対策で勧められる6フィート(約1.8メートル)に達しなかったとみられる。 一方、米ホワイトハウス記者会は2日、記者3人が新型コロナの陽性反応を示したと報告した。会員へ電子メールで連絡した。 トランプ氏や他のホワイトハウス職員の感染などを踏まえ、ホワイトハウス詰めの多数の記者が診断結果を待ちながらも自主隔離の措置に応じているともした。ただ、他の全ての記者は陰性反応を示したとも明かした。 ホワイトハウスでは2日朝、職員1人の新規感染が確認された。同所では記者と報道担当職員らが狭苦しい場所で居合わせる機会もあり、密接な接触が生じてもいる。 感染した記者の1人は先月26日、ホワイトハウスで取材した後にトランプ氏に同行し、ペンシルベニア州の政治集会へ大統領専用機で向かっていた。症状を覚えたのは1日だったという。 トランプ氏がメラニア夫人を含めた陽性反応を発表したのは2日未明だった。
スーダン反政府勢力、政権と和平結ぶ 紛争終結の一歩に
2020年10月04日
アフリカ北東部スーダンの暫定政権と複数の反政府勢力が3日、隣国、南スーダンの首都ジュバで和平合意に署名した。2003年から始まり「世界最悪の人道危機」と呼ばれた西部ダルフール地方などの紛争終結に向けて歴史的な一歩となりそうだ。 【写真】南スーダンの首都ジュバにある避難民キャンプで暮らす子どもたち=2017年12月、石原孝撮影 AFP通信などによると、合意に署名したのはダルフール地方や南コルドファン州、青ナイル州を拠点とする勢力。合意により反政府勢力の兵士らは徐々に暫定政権の治安部隊に合流するという。 署名が行われた南スーダンも1955年から2005年まで断続的に続いた内戦の結果、11年にスーダンから独立した地。スーダン暫定政権のハムドク首相はジュバに到着した際の声明で「和平が発展、進歩、繁栄の地平を開くだろう」と期待を語った。
急過ぎた民営化、問い直しへ 「格差の元凶」 ドイツ統一30年〔深層探訪〕
2020年10月04日
1990年10月の東西ドイツ統一から、3日で30年。失業率や所得の東西格差はなお残る。旧東独市民の多くが、格差の元凶と名指しするのが、統一後の急激過ぎた国有企業の民営化だ。優良企業も含め「西側に買いたたかれた」ことが、尾を引いていると不満は強い。こうした不満が旧東側での極右政党伸長にもつながる中、民営化のさまざまな影響を問い直す動きが広がっている。 【写真】保存されている「ベルリンの壁」の横でくつろぐ人々 ◇残った資産は5% 「東独に残った資産は5%だけだった」。統一直前の90年まで東独政府価格局次官を務めたマンフレット・ドーマック氏(82)は、痛恨の思いを抱えていると話す。 89年11月のベルリンの壁崩壊後、西側との統一が不可避となった東独では、市場経済移行のため、コンビナートから零細事業所まで、あらゆる国有企業の民営化が大きな課題となっていた。90年3月設立の管財機関「信託公社」がその任を担ったが、東側に専門家がいない中、幹部ポストは西側の企業家や政治家がほぼ独占。94年末の解散までの5年足らずで、1万2000社の民営化や清算を断行した。 最終的に公社が管理した企業の85%が西独、10%が外国に売られ、東独に残ったのは5%。400万人の雇用は、150万人まで減った。 ドーマック氏は90年春、公社とは別にホテルチェーン「インターホテル」の管財業務を任され、存続を目指し投資家探しなどに奔走。同チェーンは国外からの出張者らに頻繁に利用され、一等地に立地するホテルも多かった。しかし同年7月、公社は突如チェーン解体と売却を決定。ドーマック氏は「一夜にして、まだ存在していた東独政府の頭越しに解体が決まった」と話す。 今も、代表的な独株価指数を構成する30社のうち、分断統治されたベルリンを除けば旧東側に本拠を置く企業はない。また、旧東側の失業率は西側より約2%高く、給与水準は2割ほど低い。この格差は、優良資産が西側に安値で奪われたためと考える旧東独市民は多い。 ◇全長45キロの文書 極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は、旧東独地域での選挙で公社をめぐる遺恨を刺激して回る。「移民より旧東独市民の尊重を」と、排外主義を結び付けた主張は一定の支持を集め、旧東独5州(ベルリンを除く)中、4州で州議会2位の議席を確保している。 政治利用が進む一方、民営化の経緯を客観的に検証する動きも広がる。公社は数十万点、「全長」45キロに及ぶ契約書などの膨大な文書を残した。連邦公文書館は2016年から8年間をかけ、文書の大部分を回収し、一般の閲覧に供するプロジェクトを開始した。 こうした文書を基に、公社の組織体制や民営化の長期的影響などを検証する研究も、政府の支援を受け進んでいる。 研究を主導するミュンヘン・ベルリン現代史研究所のホフマン教授は、民営化の結果は「悲惨だった」と考える一方、計画経済下では問題視されなかった企業の借金が民営化時に障害となり、安値売却につながった側面もあると指摘。「他に選択肢がなかったのか、客観的な検証が必要だ」と強調した。 ナチスや壁崩壊と比べ、語られる機会が少なかった「統一後」の歴史。極右台頭という新現象の中、総括はかつてなく必要とされている
東京五輪、観光客入国を本格検討 「発熱センター」を設置 来春試行へ・政府
2020年10月04日
政府は、来年夏に延期された東京五輪・パラリンピックに合わせ、外国人観光客の入国解禁に向け、本格的な検討に入った。 新型コロナウイルス対策として、専用の「発熱センター」設置や、スマートフォンのアプリによる健康管理の徹底などが柱。早ければ来春から試行する。複数の政府関係者が3日、明らかにした。 新型コロナの世界的な感染拡大を受け、政府は159カ国・地域を原則として入国を拒否する対象に指定している。ビジネス往来など一部で解禁しつつあるが、外国人観光客の受け入れを再開すれば、日本の水際対策の大転換となる。 政府は現在、五輪開催に当たっての外国人観光客の入国・滞在・出国のプロセスを「ジャーニー」と名付け、各段階で具体的な対策を検討している。 それによると、訪日を希望する外国人観光客に対し、各国の日本領事館などでのビザ(査証)取得時に、健康管理アプリのダウンロードを求める。さらに、出国前の検査で陰性証明を取得することや、入国後の新型コロナ感染に備えて民間医療保険に加入することなどを義務付ける。 その上で、入国時の検査で陰性が確認されれば、国内での五輪観戦などを認める。入国後14日間はアプリを通じて健康状態の報告を求めるが、ホテルなどでの待機は免除する方向だ。 入国した外国人観光客の健康管理は、国が「発熱健康相談サポートセンター(仮称)」を設置して対応する案が有力。各自治体の保健所が担った場合、国内の新型コロナ対策を圧迫する可能性があるためだ。開催都市の東京都の保健所に一括して対応させる案もある。 政府は国内外の感染状況をにらみつつ、来年1月には対応策を取りまとめ、同4月から試行的に外国人観光客の受け入れを再開する方針。五輪終了後もこの仕組みを残し、海外からの観光需要の回復につなげることを目指す。 ただ、外国人観光客の入国再開に向け、解決すべき課題は多い。五輪本番に向け、受け入れの規模をどうするかは、まだ白紙の状態。政府関係者は「今後の世界的な感染状況を見極める必要がある」と指摘する。 日本のビザ免除の対象国で、アプリのダウンロードや出国前の検査をどう徹底させるかや、入国後の行動範囲をどこまで認めるかも、今後の論点となりそうだ
学術会議候補者、「官邸が覆した」? 内閣府は「そのまま全員を上げた」
2020年10月04日
日本学術会議が新会員として推薦した候補者105人について、内閣府がそのまま首相官邸に上げていたことが2日、複数の政府関係者への取材で判明した。 人事の決裁は、内閣府日本学術会議事務局から内閣府人事課を経由して首相官邸に上げられる。政府関係者は「内閣府は『首相官邸側がいきなり覆した』と言っている。人選に関して内閣府が身分照会をかけることはなく、今回もそのまま推薦者全員を官邸に上げた」と指摘した。別の政府関係者は「事務方は今回、当事者能力はないから国会でも答弁のしようがない。官邸に聞いてくれ、となるだろう」と語った。 2日の野党によるヒアリングで、内閣府の担当者は「決裁文書で残っているものは、(学術会議から)推薦のあった105人のものと、99人を任命するという決裁文書だけだ」と説明。当初、105人を任命する決裁文書があったかについては明言を避けた。
