食っていくため」「何十年も続いてきた」アサリの産地偽装、漁協幹部が実態告白
2022年02月02日
実際の漁獲量をはるかに上回る「熊本県産」アサリが全国に出回っていた。生産に携わる地元漁協の幹部は「生活と経営のためだった」と、偽装を黙認してきたと打ち明けた。店先からはアサリを撤去する動きが出始めた。後を絶たない生鮮食品の産地偽装。「一体何を信じて買えばいいのか」。消費者は憤った。 【写真】外国産のアサリを養殖していた漁場 1日午後、熊本県北部。産地偽装の現場となった遠浅の干潟に人の気配はなかった。地元の漁協関係者は「ニュースで流れたからね。今、出荷すれば、偽物のお墨付きになる」と話し、肩を落とした。 「何十年も続いてきた。正直、いつかこうなることは分かっていた」。この海域を管理する漁協の男性組合長は西日本新聞の取材に偽装の実態を告白した。「以前から知っていた。漁業者も漁協も、食っていくためだった」
組合長によると、この漁場では業者が輸入した中国産や韓国産のアサリを1週間から半年間ほど養殖し、問屋の求めに応じて出荷する。組合長は「産地を偽装しているのは問屋で、漁協は直接関与していない。ただ短期間で市場に出すので違法だとは分かっていた」と明かした。 養殖に従事するのは地元漁業者でつくる組合。現場は漁協の管轄で、組合側から漁協に「漁場代」が支払われる仕組みだ。アサリの産地偽装は過去に何度も問題化したが、後を絶たない。組合長は「やめてしまえば漁民は生活に困り、漁場代を失った漁協は経営が立ちゆかなくなる」と語った。
「アサリだけの問題ではない」
熊本県は対応に追われた。会見した蒲島郁夫知事は終始厳しい表情で、県内の漁協が約2カ月間、出荷を緊急停止すると発表。市場に出さないことで、偽装品をあぶり出す狙いだが、当面、生活の糧を失う漁業者もいる。異例の措置には県産品全体のイメージ低下への危機感があった。 「熊本県産の農産物は買わない」「災害で支援したのに裏切られた」。報道を受け、県内外から厳しい意見が寄せられ、蒲島知事は焦りを募らせた。1月29、30日に担当職員らが集まった非公開の緊急会議で、蒲島知事は「もはやアサリだけの問題ではない」と、早急な対策を指示した。 今回の出荷停止により、今月11日から県産の生鮮アサリは出回らない。県は悪質な業者の刑事告発も検討する。「業者がつぶれようとも偽装をなくしたい。それぐらいの覚悟だ」。ある県幹部は語気を強めた。
百貨店そごう西武、月内にも入札 資産価値1500億円規模
2022年02月02日
セブン&アイ・ホールディングスが、傘下の百貨店そごう・西武の売却に向け2月中にも入札を実施することが1日、分かった。複数のファンドや事業会社が興味を示しているもよう。全体で1500億円規模とされる会計上の資産価値が売却額を決める上でのポイントとなりそうだ。 【写真】大江戸温泉物語の経営権譲渡へ 米ファンド
そごう・西武は7都県に10店舗ある。セブン側は全店一括での売却を希望しているとみられる。応札側がこうした条件を踏まえた案にするかどうかも、入札の行方を左右する焦点となる。 関係者によると、米外資系ファンドのカーライルやKKRが候補として取り沙汰されているほか、国内にも関心を寄せる事業会社がある。
郵便局長110人に「注意」処分、顧客データ流用で日本郵便
2022年02月02日
郵便局長らが1300人超の顧客情報を政治流用していた問題で、日本郵便は1日、局長計110人を注意処分にしたと発表した。「調査が不十分」との批判が専門家から続出しているが、同社は調査を打ち切る方針を変えていない。 【写真】日本郵便が公表した調査結果。計7ページで、個人情報に関する調査の記述はたった2ページほど 注意処分としたのは、個人情報の流用や流出を認めた局長104人と、「指導が不十分だった」と認めたという地区統括局長6人。常務執行役員2人も監督責任を問われ、月額報酬の10%分を1カ月間減額するという。 1月21日公表の調査結果では、局長104人が1318人分の顧客情報を全国郵便局長会の政治活動のために使ったとした。だが、不正と認定したのは局長の自己申告分だけで、不正が横行した原因や背景は示していない。 また、顧客を狙った政治活動の指示が複数の地方郵便局長会で出ていたと確認したのに、指示したとみられる局長会役員らへの調査は不要だとして拒否している。このため、25日の総務省の有識者会議では「調査終了は論外」「原因にメスが入らないとまた起きる」などの批判が相次いだ。 しかし、日本郵便の広報担当者は1日、「調査を終える考えは変わらない」と朝日新聞の取材に回答した。同社は1月21日の調査結果公表後、記者会見を一度も開いていない。 一方、総務省は2月1日、「郵政行政モニタリング会合」を設置すると発表した。弁護士や公認会計士ら4人の助言を受け、日本郵政グループへの監督体制の強化にいかす。事業情報を扱うため会合は非公開だが、議事要旨を公開し、夏ごろに報告書をまとめる。 「不祥事の発生」を受けた対応だというが、局長会の問題も扱うかを記者会見で問われた金子恭之総務相は「個別事案を対象に具体的な検討を行うことは想定していない」と答え、消極的な考えを示した。
日本郵政への監督強化 相次ぐ不祥事、有識者会議設置 金子総務相
2022年02月02日
金子恭之総務相は1日の閣議後記者会見で、日本郵政グループで相次ぐ不祥事を受け、同省の監督体制強化へ有識者会議を設置すると発表した。 【写真】記者会見する日本郵政の増田寛也社長(2021年11月) 郵政傘下の日本郵便では会社経費で購入したカレンダーが政治活動に流用される問題が起きた。金子氏は「専門家の助言を得つつ、モニタリングを的確に行う」と述べた。 会議は今月上旬に初会合を開く。非公開で議論し、今年夏をめどにリポートをまとめる。監督体制の実効性を高めるための手法などを探る。
「めっちゃ主張してる!」 大型車の「左へ曲がります」アナウンスはなぜ流れる? 外国人も驚く細かな配慮とは
2022年02月02日
左へ曲がります」 「バックします」大型車特有のアナウンスの意義
大型車のなかには、走行中に「左へ曲がります」や「バックします、ご注意ください」といったアナウンスが流れることがあります。なぜこのようなアナウンスが流れるのでしょうか。 【驚愕画像】全長35m! 日本一長い巨大モンスタートラックを見る (27枚)

大型車が左折する際にアナウンスされる「左へ曲がります、ご注意ください」はどのような経緯で流れるのか?
街中を走行する大型車のなかには、その動作に合わせたアナウンスが流れることがあり、日本に来日した外国人が大型車のアナウンスに驚いたという声もSNSでは見受けられます。 大型車のアナウンスは、道路交通法や道路運送車両の保安基準などを見てみても、規定はとくに定められておらず、メーカーなどの任意でアナウンス機能が採用されているようです。 ゴミ収集車や緊急車両などを扱う、特装車の架装メーカーの担当者は、こうしたアナウンスを流す理由について、以下のように説明します。 「歩行者や自転車で通行している人に対しての注意喚起のためにアナウンスを流しています。 日本の道路では、クルマは左側通行のため、主に左へ曲がる際に、歩行者や自転車に音声で知らせて注意喚起しています」 右ハンドル車の場合、左後方の死角が大きく、運転者から確認しづらい傾向にあります。 とくに大型車の場合はボディサイズも大きいことから、車両の左側を通行する歩行者や自転車は見えにくく、内輪差により巻き込み事故が起きてしまう事例も見られます。 一方で、死角を完全になくすこと、完璧に周囲を確認することは実質不可能であるため、大型車が安全に走行するためには歩行者や自転車側からの配慮も必要になります。 よって、歩行者や自転車に、周囲の大型車の左折を知らせるために「左へ曲がります、ご注意ください」のアナウンスが流されています。 ちなみに、「バックします、ご注意ください」のアナウンスも流れることがあります。しかし大型車は、バックに関しては「ピーピー」というブザーを採用している車両が多いため、バックのアナウンスを聞く機会は比較的少ないかもしれません。 また、「右へ曲がります、ご注意ください」のアナウンスも、右後方は運転席から比較的確認しやすいことから、左折時のアナウンスよりは流れていることが少ないようです。 なお、こうしたトラックのアナウンスは、架装メーカーが顧客の依頼を受けて装置を取り付けることが一般的になっているようですが、なかには製造の段階で組み込まれているものもあるようです。 歩行者や自転車など、交通の安全のために流れている「左へ曲がります、ご注意ください」のアナウンス。耳にしたら周囲の状況を確認し、大型車の死角に入り込んでしまわないよう、協力することが重要かもしれません。
