英次期首相、候補者が乱立 財務相らや運輸相名乗り
2022年07月11日
辞任表明したジョンソン英首相の後継を決める与党保守党の党首選で、ザハウィ財務相とシャップス運輸相、ジャビド前保健相、ハント元外相が9日、出馬を表明した。英メディアが報じた。スナク前財務相やトゥゲンハート下院外交委員長らも既に名乗りを上げており、候補者が乱立している。 ジョンソン首相に即時辞任圧力 党内対立が激化する可能性も
ザハウィ氏はイラク出身。教育相を務めていたが、5日に辞任したスナク氏の後任として財務相に就任した。ザハウィ氏は9日、スカイニューズ・テレビに「私の目的は単純だ。誰であれ、どこの出身であれ、全ての英国民に機会を与えること。船を安定させ、経済を安定させることだ」と語った。
自民大勝、単独過半数 参院選「1人区」制す 対応問われる食料安保
2022年07月11日
第26回参院選は10日、投開票され、自民党が改選議席の過半数となる63議席を単独で獲得し、大勝した。全国32ある「1人区」でも28勝4敗と大きく勝ち越し。野党第1党の立憲民主党は改選前を下回り、17議席と苦戦した。岸田文雄首相(自民党総裁)の政権基盤は安定し、今後、生産資材高騰対策や食料安全保障政策の見直しに取り組む方針だ。
立民苦戦、維新は伸長 改憲勢力3分の2維持

参院の新勢力
岸田首相にとって昨年10月の政権発足直後の衆院選に続く大型国政選挙。8日に安倍晋三元首相が死去する異例の選挙戦となった。 選挙全体の勝敗を左右するとされ、農村部も含む1人区は、自民が全てで候補者を擁立したのに対し、立民など主要野党が候補を一本化したのは11選挙区にとどまった。自民は過去の2回の参院選挙で苦戦した東北で、勝ち越した。 自民は全国農業者農政運動組織連盟(全国農政連)が推薦した藤木眞也氏が比例代表で当選。野上浩太郎前農相や野村哲郎元農林部会長ら農林議員も選挙区で当選した。首相は、エネルギーや食料の価格高騰対策を重視する姿勢を強調。「今後の事態の変化にしっかりと注目し、必要な対策はしっかり行っていきたい」と述べた。 立民は苦戦した。日本維新の会は改選議席を大きく上回り躍進した。与党と維新、国民民主党など憲法改正に前向きな勢力で、国会発議に必要な3分の2を確保するための82議席に達した。政では、資材高騰への対策など食料安全保障の強化に向けた対応が争点となった。水田活用の直接支払交付金の見直しなど米政策を巡っても与野党が政策を競った。 参院選は6月22日に公示され、計545人が立候補した。改選124議席(選挙区74、比例代表50)と、非改選の神奈川選挙区の欠員補充を含む計125議席を争った。

今後の主な政治日程
与党は参院選での勝利で、今後3年間、国政選挙に振り回されず政権運営できる環境を手にした。だが、そこで対峙(たいじ)するのは食料安全保障という重い課題だ。生産資材高騰など喫緊課題から、“農政の憲法”とされる食料・農業・農村基本法の検証など中長期の問題まで含む。生産現場に不安が強い米の転作助成の見直しや農地の規制改革も、無縁ではない。 まず対応が問われるのは資材高騰だ。肥料高騰対策の具体化に加え、配合飼料でも、価格の高止まりで補填(ほてん)金が出にくくなる課題を抱える。政府は予備費や編成が想定される補正予算で対応する見通し。自民党は食料安保強化への提言で、既存予算とは別に食料安保予算を「新たに確保」するよう求めた。政権の食料安保への姿勢を占う大きな試金石になる。 秋からは政府・与党の基本法の検証も本格化する。生産資材の海外依存の問題だけでなく、認定農業者など「専ら農業を営む者」らに施策を集中する現行基本法の路線で生産基盤を維持できるのか、中小経営や半農半Xといった多様な人材の政策上の位置付けなど、幅広く徹底した議論が必要だ。 農家の不安が強いのが、米の転作助成である水田活用の直接支払交付金の見直しだ。5年に一度も米を作付けない農地を対象外とする政府方針には、離農や耕作放棄の発生を懸念する声がある。転作が今後も拡大し続ける中で、必要予算の総額確保も課題だ。食料安保の基盤となる農家経営、農地の維持へ詰めるべき論点は多い。 農地所有適格法人の出資規制緩和や、企業の農地取得の全国解禁の是非の検討も続く。外資の農地支配が進み、食料安保に逆行するとの懸念は強いが、改革勢力の日本維新の会は存在感を増した。岸田首相が掲げる「新自由主義からの転換」が問われる局面を迎える。
日経平均が一時500円超上昇、2週間ぶり2万7千円台回復…与党大勝を好感
2022年07月11日
週明け11日の東京株式市場で、日経平均株価(225種)は一時、前週末終値比で500円超上昇した。取引時間中として約2週間ぶりに、2万7000円台を回復した。10日投開票の参院選で自民、公明の与党が大勝し、安定した政権運営への期待が高まっている。
参院選 「新資本主義」実行のとき 賃上げ焦点
2022年07月11日
参院選は自民、公明の与党が勝利し、岸田文雄政権は目玉政策である「新しい資本主義」を踏まえた10兆円超の追加経済対策を取りまとめる方針だ。ただ、選挙中の論戦では物価高に対する国民負担の軽減策ばかりが取り沙汰され、持続的な賃金上昇を伴う中長期の成長戦略といった重要課題は置き去りにされた。政権基盤を盤石にし、衆院を解散しなければ大型国政選挙がない「黄金の3年」を迎える政権が、岸田色をどこまで具体化できるのか、実行力が問われる。 【グラフでみる】国民の平均年収推移 岸田首相は選挙戦前の記者会見で「参院選後に(新しい資本主義の)総合的な方策を具体化し、経済社会の構造変化をリードする」と指摘し、4月に策定した物価高対策に加えて「2段階のアプローチ」として総合的な経済対策を打ち出す方針をアピールしていた。 政府の成長・分配戦略が盛り込まれた「新しい資本主義」実行計画は6月に閣議決定された。人材、科学技術、新興企業、脱炭素・デジタルの4本柱を重点投資分野と位置付け、社会人の学び直しや再生可能エネルギーなどに複数年度の財政支出を計画。追加の経済対策では、令和5年度当初予算に先行してこれら必要経費の確保が見込まれる。 ただ、参院選では与野党ともに足元の物価高対策に発言が集中した。首相も公示日の第一声では物価高や感染症対策、安全保障などを訴えたものの、新しい資本主義には触れなかった。 本来、物価高に強い経済を構築するには、補助金などの応急措置ではなく、企業の賃上げする力を高めていく成長戦略が不可欠だ。貿易赤字の削減にもつながる原発再稼働や財政赤字の削減に向けた国民負担など、有権者の反発を浴びかねない議論も求められる。 参院選では自民・公明両党が改選議席の過半数の獲得を確実としたことで、令和7年まで大型国政選挙がない「黄金の3年」に入る。岸田政権の数年間にわたる経済ビジョンは既に新しい資本主義実行計画で明らかにされており、次は実行の段階だ。足元の諸課題を踏まえ、強靱(きょうじん)な経済の構築に向け構想をどこまで具現化できるのか、首相の本気度が試されている。
個人保証、創業5年不要に 「技術力」も担保対象 スタートアップ融資後押し・政府
2022年07月11日
政府が、創業間もない「スタートアップ企業」支援のため、金融機関から融資を受ける際に創業5年未満は経営者の個人保証を免除する方針であることが9日、分かった。 【図解】個人保証見直しの概要 日本政策金融公庫など政府系金融機関に新たな制度を設ける。併せて、企業の独自技術など無形資産も融資時の担保にできるよう法制化を進める。新興企業が創業期に資金調達しやすい環境を整え、経済活性化を後押しする。 政府は6月に閣議決定した「新しい資本主義」実行計画で、スタートアップ企業を5年間で10倍に増やす目標を掲げた。ただ、こうした企業は工場など担保となる有形資産を持たず、創業当初は赤字が続くことも多い。経営者が連帯保証人となる個人保証や担保なしに融資を受けるのは難しいのが実情だ。 支援策では、日本政策金融公庫が個人保証を不要とする期間について、現行の「創業2年未満」から2倍程度に延ばす方向。信用保証協会も創業5年未満の企業に対し個人保証を求める規則を見直し、保証を不要とする制度を新設する。商工中金は現在も半分以上のスタートアップ向け融資で個人保証を取っていないが、原則不要にする。 民間金融機関にも対応を促す。金融庁は、法人と経営者個人の資産が明確に区分され、財務情報が適切に開示されていれば、個人保証を取らないよう改めて文書で要請する方針だ。 一方、金融機関にとっては個人保証や担保なしに融資すれば、貸倒時のリスクが高まる。金融庁は、技術力や顧客基盤、特許など将来の成長につながる無形資産も担保と位置付けられるよう法整備を検討。民法の特別法として制定する見通しで、早ければ来年の通常国会提出を目指す。
政府、「節ガス」要請の制度検討 使用制限も視野、ロ産LNG懸念
2022年07月11日
政府が都市ガスの需給逼迫に備え、ガス消費の節約を要請できる制度の導入を検討していることが9日、分かった。電力と違い「節ガス」要請の仕組みはない。だが、ロシア極東での石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の日本の権益維持が不透明となる中、需要対策が必要との判断に傾いた。逼迫が深刻な場合を想定し、電力と同様、数値目標付きの節ガス要請のほか、大企業向けの「使用制限令」のような規制の必要性も検討する。 【写真】「サハリン1」の施設、ロシア支配下にと下院委員長が主張
政府は需要が高まる今冬までに仕組みを整えたい考え。節ガスメニューも提示し、事業者や家庭に自主的な取り組みを促す方向だ。
成長市場「男性化粧品」、新規参入相次ぎ群雄割拠に
2022年07月11日
男性化粧品がこれからの成長市場として注目を浴びている。化粧品市場全体がコロナ禍の影響で低迷し、先行きも人口減少を踏まえると大きな伸びが見込めない。しかし若年の男性を中心としたスキンケア需要増で同市場は2022年も前年比2%の成長が見込まれている。資生堂が男性化粧品で第2のブランド「サイドキック」を立ち上げる。サントリーウエルネス(東京都港区)をはじめ新規参入も相次いでおり、まさに群雄割拠の様相だ。 「中間の価格帯を攻める」。資生堂が展開する新ブランドの戦略だ。すでに高級ブランド「SHISEIDO MEN」を持つが、第2のブランドを立てることについて「男性化粧品がプレステージとマス(低価格帯)に二極化しており、その中間部分がなかった。これを取りにいく」(ブランド開発室)狙いだ。 サイドキックは10代から25歳までのZ世代をターゲットに巨大市場の中国で7月に発売する。日本では直営の東京・原宿店のみで6月に先行販売を開始したが、中国での販売動向を踏まえて日本やアジア各国での本格展開に備える。 新規参入も相次いでおり、サントリーウエルネスが男性用スキンケア商品「ヴァロン」で名乗りを上げた。飲料大手グループのノウハウを活用し、独自の「ウイスキー樽(たる)材エキス」やウーロン茶葉から抽出した高重合ポリフェノールを含む「ウーロン茶エキス」などを配合。40代以上をターゲットに展開する。 20年に男性化粧品「ムルク」で参入したのがアルファブル(東京都新宿区)だ。フェースパウダーやBBクリーム、化粧水などを取りそろえ「ネット通販での出荷実績は22年9月期に前期比で3倍に急増する見通し」(アルファブル)という。今夏にはリップクリームや美容液など4アイテムを拡充し、18商品をそろえる計画だ。 これ以外にも、プレミアアンチエイジング(東京都港区)や日本ファーマ(熊本市中央区)などが新規参入している。最近では男女を問わないジェンダーレスの化粧品ブランドも出てきた。 富士経済(東京都中央区)が公表した調査によれば、男性化粧品市場(シャンプーなど含む)の21年は前年比2・9%増の1550億円で、22年を同2・1%増の1583億円と見込む。若い男性を中心に伸長してきたスキンケア需要はコロナ禍でも堅調だった。マスク着用が生活の一部になったことで肌トラブルに悩むケースが増えているという。加えてテレワークやリモート会議が増えたことで、画面で自分の顔を見る機会も増え、スキンケア需要に拍車がかかった格好だ。
欧米、既に敗北とプーチン大統領 「勝ちたければ試せばいい」
2022年07月08日
ロシアのプーチン大統領は7日、ウクライナでの軍事作戦開始により「米国中心の世界秩序は根本的に壊れ、欧米は既に敗北した」と述べ、勝利に自信を示した。モスクワのクレムリンで行われた下院各会派代表らとの会合で語った。 「大規模作戦に向けて戦力を整えている可能性が高い」ロシア軍が準備か
「戦場でロシアに勝ちたければ試してみたらいい」とも述べ、ロシア軍を撤退させてから停戦交渉に応じるとしているウクライナのゼレンスキー政権と、軍事支援する欧米を強くけん制。交渉は拒否しないが「戦闘が長引くほど和平合意は困難になる」と警告した。 「われわれはまだウクライナで本腰を入れていない」とも強調して攻撃強化の可能性を示唆した。
ジョンソン英首相が辞任表明、相次ぐ不祥事で引責 閣僚50人超離反
2022年07月08日
英国のジョンソン首相は7日、辞任を表明した。不祥事が続く中、与党保守党内でも求心力を失い、50人を超える閣僚が離反した。ただ、後継者が決定するまでは職にとどまると言明した。 【動画】ジョンソン英首相辞任、後任決定はいつ決まる?候補者の顔ぶれは ジョンソン首相は官邸前で会見し、「新しいリーダーが決まるまでの内閣を任命した」としつつも、辞任表明に至った事態についての謝罪はなく、退任を迫られたことについても「とっぴな行動」と述べた。 その上で「(自身の辞任表明を受け)安堵している人が多いだろうことは承知している。一方で、がっかりした人も多いかもしれない」とし、「世界最高の仕事を諦めることがどれだけ悲しいか理解してほしい」と語った。 <保守党は新党首選出へ> 与党保守党はジョンソン氏の後任となる新党首を選出する必要があるが、数週間から数カ月を要する可能性がある。詳細は来週発表される見通し。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は議員の話として、保守党は9月初旬に新党首を選出すると報じた。 調査会社ユーガブの世論調査によると、後任候補としてウォレス国防相のほか、5日辞任したスナク前財務相らが有力視されている。 ジョンソン首相は後任者が決まるまで首相ポストにとどまることを主張しているものの、野党だけでなく、保守党内からもジョンソン氏は即刻退陣し、ラーブ副首相に引き継ぐべきという声が上がっている。 首相府によると、ジョンソン氏は7日の閣議で、新しい政策の実施や大きな方向転換を行わず、主要な財政決定は次期政権に委ねると確約。ただ、最大野党・労働党のスターマー党首が、保守党がジョンソン氏を直ちに退任させなければ議会で信任投票の実施を呼びかけると述べたほか、保守党のジョン・メージャー元首相も、ジョンソン氏が首相の座にとどまるのは「賢明でなく、持続不能」との見方を示した。 英紙デイリー・メールによると、政府の重鎮マイケル・ゴーブ氏は、保守党の党首選に出馬しない計画。レベリングアップ・住宅・コミュニティー担当相を務めていたゴーブ氏は6日、ジョンソン首相に解任されたと報じられている。 ジョンソン氏の側近によると、ジョンソン氏は首相退任後も国会議員として活動を続ける意向を示している。
ゼレンスキー氏が謝意伝達 ジョンソン英首相と電話会談
2022年07月08日
ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、辞任を表明したジョンソン英首相と電話会談し「私とウクライナの全ての人々は、ジョンソン氏(の支援)に非常に感謝している」と伝えた。ウクライナ大統領府が同日発表した。 【写真】記者会見で悔しさをにじませるジョンソン英首相
ゼレンスキー氏は「悲しいニュースだ」と表明。ジョンソン氏がウクライナへの国際社会の支援でリーダーシップを発揮したと述べた。 ジョンソン氏は、ウクライナに侵攻したロシアに強硬な姿勢を貫く一方、ウクライナに対する武器供与を含めた支援を主導した。4月には主要国首脳として侵攻後初めて首都キーウを電撃訪問し、ゼレンスキー氏と会談。6月に再訪問した。
