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2019年06月01日
ビットコインを数万円購入したのが始まり
「もともとギャンブル好きで、学生時代から競馬やパチンコにハマっていました。ギャンブル仲間からなんとなく仮想通貨が儲かりそうということを聞き、ビットコインを数万円購入したのが始まりです」
デザイン会社勤務の花形康輔(仮名・30代)さん。会社が東京に用意した家賃0円のアパートに住む。現在、借金生活を続けながら、単身赴任で一人暮らしをしているギャンブラーサラリーマンだ。妻と子供は東海地方に暮らしており、単身赴任が終わるまでに「堂々と見せられる家計簿にしたい」という。
果たして、その夢は叶うのか――。
「仮想通貨を始めた2018年夏は、ビットコインがどんどん値上がりしていた。もともとギャンブラー体質だったこともあり、大きく儲けるために消費者金融で50万円を借りました」
しかし、18年末の高騰以降はビットコインをはじめとして、仮想通貨はダウントレンドが続き、花形さんの損失額はどんどん膨らんでいった。
「それでも逆転を狙ってまた借り入れたおかげで、借金は増える一方になってしまいました」
現在、借金は総額200万円弱。月給ではとても簡単に返せない額だ。
仮想通貨も借金も「妻には秘密にしたまま」
「毎月の返済額は3万5000円。妻からもらっている月3万5000円のお小遣いを返済に充てていますが、当然仮想通貨のことも借金のことも妻には秘密にしたままです」
ジリ貧の生活は続いたままで、出費はこれ以上抑えられないというレベルまで抑えているという。
「一人暮らしなので食費はレトルト食品がメーン。たまに外食するときも牛丼屋しか行かないですね。会社の飲み会はすべて断っています。大好きだった競馬も軍資金がないので一切やらなくなりました」
現在の貯金額を聞くと、消費者金融から借り入れたお金で、手をつけていないものが15万円ほどあるそう。
「でも、毎月切り崩しており、このままいけばその金もなくなります。消費者金融では満額まで借り入れており、これ以上の増資は無理。今は投資用に買ったはずのビットコインを現金化して生活費にしています」
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2019年06月01日
先進国で賃金が伸び悩んでいる。たとえば米国の失業率は49年ぶりの低い水準まで下がっているが、賃金の上昇ペースは3%台前半と緩慢だ。日本総合研究所の井上恵理菜研究員は「IT化などで産業構造が変わった。高いスキルのある人材は給料が上がっているが、そうした人は少なく、全体として賃金が抑制されている」と指摘する——。
※本稿は、井上恵理菜著『本当にわかる世界経済』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。
■失業率は49年ぶりの低水準なのに賃金は伸び悩み
米国の2019年4月の失業率は3.6%と49年ぶりの低水準となりました。一般に、労働市場がひっ迫すると、企業が雇用者を集めるために賃上げを迫られるため、賃金への上昇圧力は強まるといわれています。しかしながら、米国の賃金の上昇は前年比+3%台前半と緩やかなペースにとどまっています。
実際に、米国の失業率と賃金の関係を表わしたフィリップス曲線をみると、2010年以降、下方にシフトしており、失業率が低下しても賃金が上がりにくくなっていることがわかります(図表1)。こうした現象は、米国だけでなく日本や欧州でもみられます。
賃金低迷の原因には、循環的なものと構造的なものとがあります。循環的な要因とは、景気循環によるものです。景気が悪化すれば、企業活動が縮小するので雇用は減少し、賃金にも下押し圧力が加わりますが、景気が回復すれば、賃金の上昇ペースは再び加速することになります。
一方、構造的な要因とは、景気循環とは関係のない要因です。これは、景気が悪化しているか回復しているかに関係なく、労働市場の構造変化によるものですので、景気が回復したとしても、賃金への下押し圧力として作用し続けます。
■金融危機後に長期失業者が大量発生
まず、循環的な要因としては、金融危機の後遺症が挙げられます。欧米諸国では、2008年のリーマンショック後、景気が急速に冷え込み、失業者が急増しました。景気は徐々に回復しましたが、長期間にわたり失業状態にあった人は職能スキルが衰え、新たな職を見つけることがますます困難になります。最終的にそうした人が見つけた職業は、特別なスキルがなくとも働くことができる、比較的低賃金の業種であることが多くなります。
一国全体の賃金上昇率をみる際、低賃金の業種での就業者が増えれば、全体の賃金水準が下押しされ、平均の賃金上昇率も抑制されることになります。すなわち、金融危機の規模が大きく、長期失業者が多く発生したことが、賃金の低迷を長引かせた一因といえます。
■欧州版の「ロストジェネレーション」
金融危機後には多くの人々が職を失いましたが、とりわけ厳しい状況に置かれたのが若年層です。就業経験がない彼らは、就職先を見つけることが大変困難でした。特に欧州では、米国発の金融危機の後、2009年には欧州債務危機も発生し、景気後退が一段と進みました。ユーロ圏では25歳未満の若年層の失業率が2013年に24%に達し、4分の1の若者が失業状態に陥るという悲惨な事態に陥りました(図表2)。
学校卒業後の最初の就職に失敗した人々は、スキルを身につける機会を失い、その後も長期にわたって不安定な雇用形態で働く場合が多くなります。こうした人々は親の住む実家にとどまり、結婚や住居取得などを遅らせざるを得なくなりました。
日本でも「氷河期世代」や「失われた世代(ロストジェネレーション)」と呼ばれる人々がいます。彼らはバブル崩壊直後に学校の卒業を迎え、企業が新卒採用を大幅に削減したために、安定した雇用形態で働くことのできなかった人が多い世代です。現代の欧州の若年層は、日本の「氷河期世代」と同じような状況に置かれているため、欧州版の「ロストジェネレーション」とよぶことができるでしょう。
人は、長らく失業状態にあると、スキルが失われ、労働の質が低下してしまいます。このため、景気悪化がロストジェネレーションを出現させるような後遺症を残すと、当初は循環的な景気の悪化による一時的な賃金の低迷だったものが、労働生産性(一人の労働者が一定の時間内で生産できる量)の低下へと変化し、構造的な賃金上昇率の低迷を引き起こしてしまいます。
■低賃金の業種で雇用者が増加
一般に、景気悪化による失業者の増加は、景気が好転すれば、いつかは解消する循環的な現象です。イタリアやギリシャなどの南欧諸国では、景気低迷が長期化したため、循環的な失業者の高止まりによる賃金低迷が続いています。一方、景気回復が続いている米国では、循環的な要因は剥落しているにもかかわらず、賃金は低迷しています。このことは、景気の変動に関係のない、労働をめぐる構造的な変化が起こっていることを示唆しています。
構造的な変化の一つ目として、産業構造の変化があげられます。機械化やIT化により、それまでは人間が行っていた製造や経理処理など事務の仕事に必要な人員が大幅に減少しています。さらにグローバル化によって、労働集約的な製造業は賃金水準の低い新興国へ移っているため、先進国では総じて製造業従事者が減少傾向にあります。
一方、人口の高齢化によるケア・サービス需要の増加や、消費のサービス化(消費における娯楽などサービス消費の割合の増加)によって、対人サービス業の労働需要は増加しています。
一国全体の賃金上昇率をみる際、低賃金の業種での雇用者が増えれば、平均の賃金上昇率も抑制されることになります。実際に、雇用者の増えているヘルスケアやレジャー・外食、人的管理サービス(人材派遣業を含む)、小売りなどの業種では、相対的に賃金水準が低くなっています(図表3)。他方、情報、金融・保険といった業種では、専門性の高いスキルが必要となるため賃金水準も高いのですが、雇用者はあまり増えていません。
産業構造の変化によって、製造業など中程度の賃金水準での職を失った人は、再就職の際に、スキル不足のためより高い賃金水準の職に就くことができず、より低い賃金水準の職に就かざるを得なくなります。こうして、低賃金業種の雇用者数の割合が高くなると、全体でみた賃金水準は下押しされてしまいます。
■求人はあるのにスキルを持った労働者がいない
加えて、産業構造の変化のスピードが速いため、雇用のミスマッチの問題が深刻化しています。雇用のミスマッチとは、求人はあるにもかかわらず、その職務に必要なスキルを持った人がいないため、求人が埋まらないという問題です。雇用のミスマッチは従来からある問題ですが、近年はIT化等の流れが速く、スキル習得の困難さが増しています。実際に、米国では、雇用のミスマッチを示すベバレッジ曲線が2010年以降、右上にシフトしており、過去と同水準の失業率であっても、欠員率が高くなっています(図表4)。
とりわけ、ITの知識を必要とする情報産業で、求人率が定常的に高水準にありますが、十分な雇用が確保できず、賃金の伸びが高い状態が続いています。結果として、一部の高スキルの人々の賃金が上昇する一方、そのほかの低スキルの人々の賃金が低迷しているため、全体としてみると賃金の上昇率が高まりにくくなっています。
■高齢化も賃金上昇率の抑制に作用
さらに、高齢化も賃金上昇率の抑制に作用しています。高齢者は若年層よりも賃金上昇率が低い傾向にあるため、人口構成の高齢化は全体の賃金上昇率の低下に寄与してしまいます。特に産業構造の変化が速く、新たなスキルを身につけることが重要な現代にあっては、新しいことを柔軟に覚えていく能力の高い若者の割合が減ることで、労働生産性が低下してしまいます。
若者に比べ、高齢者はその後の就労可能期間が短いことや、スキル取得に長時間を要することなどから再教育へのハードルが高くなります。再教育を怠れば労働生産性が低下するので賃金上昇が抑制されることになります。
■賃金の上昇と労働生産性の関係
以上のように、賃金上昇率の低下の背景には、金融危機後の景気循環的な要因に加え、産業構造の変化、雇用のミスマッチ、高齢化などの構造的な要因が挙げられます。
井上 恵理菜『本当にわかる世界経済』(日本実業出版社)
様々な賃金上昇率の低下の構造的な要因をまとめると、労働生産性の問題に行きつきます。労働生産性は、労働者の能力向上や機械設備の性能上昇によって向上します。労働生産性が向上すれば、企業負担を増やすことなく、賃金を上げることができます。つまり、賃金の持続的な上昇には、労働生産性の向上が不可欠といえます。
労働生産性を向上させるためには、産業構造の変化に対して、人々の労働市場での移動のスピードを速める必要があります。個人が新たなスキル習得のために自力で教育や訓練を受けることには困難が伴いますので、そうした取り組みを支援していく、各国・各地域での経済政策が求められます。
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井上恵理菜(いのうえ・えりな)
日本総合研究所 研究員
慶應義塾大学経済学部卒業。日本総合研究所に入社後、日本・米国・欧州のマクロ経済分析を担当。公益社団法人日本経済研究センターへの出向を経て、日本総合研究所に帰任。米国経済の現状分析と将来展望に関するレポートを毎月発行し、新聞・雑誌などで米国の経済情勢に関する解説を行っている。
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(日本総合研究所 研究員 井上 恵理菜)

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2019年05月31日
経団連の定時総会であいさつする安倍晋三首相。入院中の中西宏明会長が欠席するという異例の総会となる中、「お見舞いを申し上げるとともに一日も早いご快癒を」と気遣った=30日午後、東京・大手町
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2019年05月28日
年金生活者の家計の
赤字額はさらに拡大している!
先日、総務省が行っている家計調査の2014年版が発表になった。家計の収入と支出を通じて個人消費を捉えることができる統計で、平均値とはいえ、参考になる資料だ。
このうち、私が必ず目を通すようにしているのは「高齢者の家計収支」の調査結果だ。年金生活者向けの家計簿を毎年作っていることから、高齢者の家計の変化は知っておきたいし、40~50代の人に「年金生活」をイメージしてもらうときの参考にもなる。資料を見ていて目に留まったのが、下のグラフだ。読者のみなさんは、このグラフをどう読み解くだろうか。
私は、「平均消費性向の推移」というタイトルを見て、「消費支出は年々増加しているのだな。2011年から消費性向が右肩上がりなのは、お金を使うのが好きな団塊の世代が“高齢無職世帯”になったからだろうか」などと考えた。
グラフ周りに目をやると「平均消費性向とは、可処分所得(手取り収入)に対する消費支出の割合」と説明があった。つまり、100%を超えた部分は「収支赤字」で、その分は貯蓄等を取り崩して生活をしているということだ。“消費支出”だけの傾向と考えた先の私の所見は、恥ずかしながら的外れであった。
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2019年05月28日
定年後は
「収入ダウンの崖」が3回ある!
当コラムで「定年後は“収入ダウンの崖”が3回ある」と何度か書いてきた。1回目は「60歳の定年以降働いたとき」。再雇用で働いても、給与収入は定年前に比べて、大幅ダウンする。2回目は65歳で年金生活に入ったときで、収入はさらにダウンする。3回目は配偶者の死亡後。ひとり分の年金になると、もう一段階収入がダウンする。
講師をつとめる企業の50代社員向けライフプランセミナーで、定年以降は何度か収入が下がることを実感してもらうためにイメージ図を作ってみたところ、ある月(定年時だったり、年金だけの生活に入るときだったり)を境に崖から落ちるように収入がダウンする図になり、自分でも驚いた。それからコラム執筆の際にも「収入ダウンの崖」に注意を喚起するようにしている。
「収入ダウンの崖」に直面するタイミングごとに、支出の見直しに取り組んでほしいのだが、多くの人ができていない。たとえば、社会人になったばかりの20代前半の若者なら、収入が少ない、減ったといった事態になると、支出を削って収入の範囲内で暮らす。赤字になったとき、不足分を取り崩す貯蓄を持っていないからだ。
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2019年05月28日
個性派K-CARがデビューした。新型2ndモデルは、エンジンジンやミッション、プラットホームをすべて刷新。先進の安全・運転支援システムが装備された主力モデルは、高効率マイルドハイブリッド仕様を用意。SUVイメージのeKクロスをはじめ多彩なバリエーションが設定された。
人気の三菱eKシリーズと
日産デイズの2ndモデル
人気K—CAR、三菱eKシリーズと、日産デイズの2ndモデルがデビューした。新型は三菱と日産の合弁会社NMKVが企画・開発マネジメントを担当。生産は三菱の水島製作所が行う。
2ndモデルはエンジン、トランスミッションからプラットホームまで一新したブランニューカー。開発は日産が主導したという。
ラインアップは、eKシリーズが標準仕様のeKワゴンとSUVイメージのeKクロス(X)の2タイプ。デイズは、標準仕様とスポーティなハイウェイスター、特別仕様車、ボレロの計3タイプ。
パワーユニットは直3DOHC12Vの自然吸気(52ps)とターボ(64ps)の2種。eKクロスとデイズ・ハイウェイスターは小型モーター(2.7ps)とリチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様となる。トランスミッションは全車CVT。駆動方式はFFと4WDが選べる。
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2019年05月28日
牛丼チェーンのすき家は、6月上旬より順次、「豚丼」関連商品の販売を終了する。
公式サイトの発表によると、販売終了する商品は次の通り。
・豚丼
・お子様豚丼
・豚あいがけカレー
・豚皿定食
・豚皿
この発表に、Twitterなどネットでは「豚丼なくなっちゃうのかぁ」「めっちゃ好きだったのに残念」「すき家の豚丼ってずっとあるものだと思ってた」「豚丼なくなるの地味にキツイな」「すき家で豚丼しか食べてなかった私はどうすれば」など、悲しみの声が上がっている。
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2019年05月27日
24時間営業はもう限界——。コンビニの誕生から約40年。全国5.5万店、11兆円市場へと急成長を遂げた裏側で、現場を支える加盟店の負担はピークに達しています。『週刊ダイヤモンド』6月1日号の第1特集「コンビニ地獄」では、コンビニ業界が抱える構造的な課題にメスを入れました。
24時間営業で疲弊するオーナー
「人手不足が深刻な状態が全く改善されません。(中略)午前7時から午後11時までの営業時間への見直しの早期改善を要求します」——。
2017年、西日本のセブン-イレブンの加盟店オーナーだった新山敏朗さん(仮名)は、一縷の望みを懸けてフランチャイズ契約先のセブン-イレブン・ジャパン(SEJ)の本部に、1通の文書を送った。
「改善提案書」と題されたその文書では、「心身共に限界を超え、このままでは(働く家族)3人のうち誰かが、過労死か過労自殺するかもしれません」と、悲惨な現状が訴えられている。
続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)
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2019年05月20日
スウェーデンの小規模乗用車メーカーであるボルボカーズのセールスが好調だ。ボルボ車といえば、“四角いワゴン”のイメージが根強いが、近年は流行りのSUV(スポーツ用多目的車)投入や性能・乗り心地の追求で目覚ましい進化を遂げている。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏が、今どきのボルボ車に試乗しながらその魅力に迫った。
* * *
ボルボは昨年、世界販売が64万台と、同社史上初の60万台超えを果たした。日本市場での販売も1万7800台。日本法人のボルボカージャパン関係者によれば、新型SUV(スポーツ用多目的車)「XC40」を発売したことで受注ベースでは2万台を超えたとのこと。全盛期のボルボの年間販売台数は2万5000台。その水準への回帰はまだ遠いが、道は見えてきたといったところであろう。
なぜボルボがこれだけの躍進を見せているのか。それはひとえに、世界的に流行しているSUV分野でイケてるモデルを立て続けに出せたことによる。
2015年にラージクラスSUV「XC90」を、2017年のミドルクラスSUV「XC60」をフルモデルチェンジ。さらに2017年にはスモールクラスSUV「XC40」を新規発売と、3つのSUVを短期間のうちにデビューさせた。
その3モデルはそれぞれ、世界でさまざまなアワードを総なめにするほどの勢いだった。XC40が2018年にプレミアムブランドとしてはアルファロメオ「147」以来、17年ぶりに欧州カーオブザイヤーを獲得。日本でも2017年にXC60、2018年にXC40と、海外ブランドとしては初めて2年連続で日本カーオブザイヤーの大賞を取った。販売台数が伸びるのも道理というもので、すでに工場の生産余力をすべて使い切るくらいの状態であるという。
だが、プレミアムセグメントは、ダイムラー(メルセデス・ベンツなど)、BMW、アウディのいわゆる“ドイツ御三家”をはじめ強力なライバルがひしめき、顧客を激しく奪い合う厳しい世界。良いクルマであることは単なる前提でしかなく、それだけで売れるものではない。
日本では、ボルボと言えば今日でも“四角いクルマ”というイメージが強い。今でも街中で時折、「740」や「850」など、四角デザインの古いボルボを見かけることがある。が、その時代はとっくに過ぎ去っている。特に2015年デビューの現行XC90以降の新型車は、それまでの地味な印象から一転、華やかさを持たせた高級車然としたたたずまいになった。
そんな新世代ボルボは果たしてどのようなキャラクターになったのか──SUVではない普通の乗用モデル、V90を4000kmあまり走らせ、今どきのボルボ車の特徴を探ってみた。
V90はプレミアムラージクラスに区分されるステーションワゴン。セダン版の「S90」が初期モデルを除き中国製になったのに対し、V90はスウェーデンのヨーテボリ工場製。テストドライブ車は「インスクリプション」という上位グレードで、パワートレインは最高出力190psの2リットルターボディーゼル+8速AT。
さて、そのV90の印象を一言で表現すると、まさに“道具”であった。ボルボ関係者はよく、「クルマは移動手段」と口を揃える。あくまで主役は人間がクルマでどこへ行き、何を楽しむかということであって、クルマはそのための道具にすぎない。プレミアムセグメントは普通のクルマに比べて高価。その分、移動の時間をより素敵なものにするということに徹するべき──という思想だ。
性能的にはプレミアムラージクラスとして十分なレベルにあった。パワーユニットはディーゼルだが、静粛性は全般的に良好。乗り心地はオプションのエアサス装備車に比べると固いが、それでも快適性は満足のいくものだった。全幅1890mm、自重1.77トンという大柄なボディだが、245mm幅のタイヤを装着することも手伝って、コーナリング速度が速い状態でも操縦性に破綻はまったく見られなかった。
先にも述べたが、プレミアムラージクラスともなれば、とくに欧州市場ではこれらの基本性能が低いとそもそもユーザーに受け入れられない。その合格ラインを越えてくるのは当然のことだ。
V90の特質は、そうした性能をバックボーンとしながら、ドライブフィールをエキサイティングさではなく、徹頭徹尾、リラクゼーション側に振り向けていることにあった。ドライバーズカーというわけでも、フォーマルな感覚でもなく、運転手を含めたパッセンジャー全員の緊張をできるだけ取り除くことで、皆が一緒にクルマでの旅を純粋に楽しむようなフィール。言うなれば、高級なファミリーカーというイメージだった。
その特質を特に強く感じたのは、友人家族を含め5人で南九州をドライブしたときのことだ。大人4人に子供1人。車幅が広いため、後席に大人2名+子供1名が乗っても、パッセンジャー同士の体が接触するようなことはない。
室内は上等なタン皮のレザー張りだが、華美な装飾は施されておらず、非常にシンプル。高級車にもいろいろなタイプがあり、中にはちょっと汚れがついただけでいちいち大騒ぎして拭き取らないとみっともなく感じられるクルマもあったりする。V90は、筆者が知る限り、プレミアムラージクラスのモデルの中では最もクルマへの気遣いの要求度が小さかった。
よく、ボルボを表現するのに北欧調という言葉が使われるが、アールヌーヴォ調、ロココ調といった様式と異なり、北欧調には実は決まったフォーマットがあるわけではない。あるのは人間を常に家具や機械より上位に置き、人間に対するフレンドリーさを徹底重視するというスピリットだ。
各部のタッチの良さ、室内の明るさ、静かさ、フラットな乗り心地を持たせつつ、乗り味も室内デザインもまったく威圧的ではなく、まるで大衆車に乗るように気軽に使う気にさせられるというのが、V90の最も北欧的なところと言える。試乗車の価格は815万円と大変高価な部類に入るが、それを乗る人に意識させない。
もうひとつ、V90のツーリングで感じられたことは、一見非常に華麗なイメージの外装デザインが、実は余計な装飾をほとんど持っていないことだった。
1世代前のボルボのデザインはそれこそ飾り気がほとんどなかった。見かけはノンプレミアムと言ってもよかった。そのボルボがXC90以降、にわかに華やいだイメージを持ちはじめたことについて、筆者はユーザーのプレミアムセグメントに対する過剰性の要求が強まっているご時勢だから致し方ないと思っていた。
だが、実際に風景の中に置いてみると、新世代デザインのV90は旧世代のボルボ車と同様に、風景に溶け込んでしまい、存在感をどーんと主張するようなことがなかった。各部に配された光り物であるモール類も実はとても細かく作られており、ちょっと距離を置いて見ると目立たなくなるようにデザインされていた。
もともとボルボは純粋なプレミアムブランドではなく、北欧の小国スウェーデンで作られる毛色の変わったクルマというイメージを抱かれていた。その特別さをプレミアムに転化できると踏んだのは、ボルボが中国の吉利汽車の傘下に入る前の親会社、米フォードだった。
環境技術、デジタル設計技術など、フォードの技術資産を移植したことで、ボルボのクルマづくりは一気に近代化された。一方で、デザインは常にライバルより地味で、プレミアムイメージという点では抑制的だった。
新世代ボルボのデザインも、実はその点についてはほとんど同質で、近くで見たときだけちょっぴり華やかに見えるようになったことだけが変化したポイントだ、
地味めだが高級車的なクルマづくりを貫いたことが、結果としてプレミアムセグメントのトレンドである過剰性に対するカウンター勢力という独自性を発揮し、それがブレイクのひとつの要因になっているのではないかと推察された。泣いても笑っても限られた台数しか生産する能力を持たないメーカーとしては、格好のニッチポジションを見つけたといったところだろう。
今後の課題は、知る人ぞ知る的なニッチ勢力であることを維持しながら、より多くの人にボルボはヒューマンセントリックな思想でクルマづくりをする素敵なブランドなんだと認知してもらうことだ。
特に日本市場では、ボルボはジャーマン系に比べて認知度が著しく低いうえ、イメージも昔のスウェーデンブランドのままだ。認知度が高まり、新車価格が高くて手は出ないができることならそういうクルマが欲しいというユーザーが増えれば、課題である中古車相場の低さも次第に解消することだろう。
日本でボルボが年間2万5000台を売っていたのは、変わった輸入車というだけである程度ちやほやされていた時代だっただけのことで、それよりビジネスが格段に難しくなった今日、販売をその水準、あるいはそれ以上に持っていくのは、もとより困難な道だ。
それができるかどうかは、ディーラーの顧客満足度引き上げも含め、これからどういう手を打つかにかかっているが、成し遂げるだけのポテンシャルをボルボ車が持っていることは十分に感じ取れたドライブだった。
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2019年05月13日
菅義偉官房長官は13日午前の記者会見で、安倍晋三首相が年内の中国訪問を調整しているとの一部報道について「ご指摘の事実はない」と否定した。