従業員減、2000人上積み 構造改革を加速 三菱UFJ銀
2020年04月27日
三菱UFJ銀行は26日までに、経済のデジタル化に対応して、業務の構造改革を加速させる方針を固めた。これにより、2023年度までに2000人程度の従業員を追加で削減できる見通しだ。大量採用世代の定年退職に伴う自然減に加え、新卒採用の抑制を進める。
同行は17年11月、23年度までに6000人の従業員を減らす計画を明らかにした。2000人上積みすれば、17年度に約4万人いた従業員の2割に当たる8000人程度が減ることになる。長引く低金利や異業種などとの競争激化で、金融機関の経営環境は一段と悪化している。
GW控え、対応苦慮 各地の観光地やキャンプ場 上高地「封鎖」も・新型コロナ
2020年04月27日
ゴールデンウイーク(GW)を直前に控え、例年多くの人でにぎわう各地の観光地やキャンプ場が新型コロナウイルスへの対応に苦慮している。
感染防止のため都市部からの人の流れを抑制しようと、自治体は公営駐車場の利用を停止。長野県松本市の上高地は地域一帯を事実上封鎖した。
バーベキューや川遊びが楽しめる東京郊外の秋川渓谷では25日、好天にもかかわらず多くのキャンプ場などが休業し、河原も閑散としていた。先週末は都心などから来た車で渋滞も起きたため、周辺自治体が一斉に公営駐車場を閉鎖。飲食店や土産物店も大半が閉まっていた。
東京都檜原村役場の担当者は「観光客が来ないのはつらいが、感染源になるのを警戒している。村には診療所が一つあるだけで、住民が感染すれば十分な対応も難しい」と説明する。家族で川遊びをしていた三鷹市の教員の女性(47)は「休校で家にいる子供を空気のきれいな場所に連れ出したかった。住民が不安に思うかもしれないので、どこにも寄らずに帰る」と申し訳なさそうに話した。
サーフィンや潮干狩りで有名な茨城県大洗町も訪問自粛を要請している。18日以降は海沿いの公営駐車場を全て閉鎖したが、路上駐車する県外ナンバーなどの車が散見されるといい、町役場の担当者は「浜辺には自由に入れる状況で、職員が見回りをしても注意はできない」とこぼした。
神奈川県の湘南海岸や静岡県の伊豆半島でも週末に多くの人が訪れて問題になっており、各自治体は駐車場閉鎖などの自衛策に乗り出している。
長野県松本市にある標高約1500メートルの山岳景勝地・上高地は、冬季通行止めの道路が開通したばかりだったが、緊急事態宣言の全国拡大を受け、ホテルや山小屋、キャンプ場など大半の施設がGW終了まで休業を決めた。
通年でマイカー規制されており、バスやタクシーも運行をやめたため、徒歩以外での立ち入りは難しい。診療所や派出所、郵便局なども開設を取りやめた。
米保健当局に「消毒液注射」の問い合わせ殺到、トランプ氏発言で
2020年04月27日
トランプ米大統領が新型コロナウイルスの治療法に関して、消毒液の注射などを試してみるのはどうかと発言したことについて週末、各州の保健当局には問い合わせが殺到した。
メリーランド州 ホーガン知事
「消毒液の注射や服用に関する問い合わせが殺到している―」
メリーランド州知事は26日、同州対策本部の相談電話に新型コロナの治療に除菌製品が使えるのかという問い合わせが急増していると述べた。
「これで本当に自分の身が守れるのか、市民は真剣に考えている」
医師は、新型コロナの治療にライゾールなどの製品を使うことは危険だと強く警告。先週トランプ米大統領は会見で、新型コロナの除去のために消毒液を注射してみてはどうかと発言していた。
トランプ米大統領
「消毒液は1分でそれを撃退するのだから、消毒液を体内に注射することはできないだろうか、クリーニングするような感じで」
ニュージャージー州の保健当局者
「消毒液を注射したり服用してはいけない」
この発言を受けて各州の保健当局者は、消毒液の注射や服用は危険であり、死に至る可能性すらあると直ちに市民へ警告した。
ニューヨーク デブラシオ市長
「市民は科学のことをまったく気にしない人からではなく、医師の口から真実を聞く必要がある」
ペロシ下院議長は、公衆衛生上の危機にあるにもかかわらず、大統領は科学の基本を無視していると非難。
米民主党 ペロシ下院議長
「ライゾールのような消毒液を体に注射すれば、新型コロナを撃退できるですって。
悲しいかな、この大統領は医師の話を聞いていない。果たしてこの人が誰かの話に耳を傾けることがあるのか」
翌日トランプ氏は、発言が皮肉を込めたものだったと釈明した。
消毒液注射や日光照射 トランプ氏の「治療法」発言の舞台裏は
2020年04月27日
トランプ米大統領はホワイトハウスでの記者会見で、新型コロナウイルス感染症患者への日光照射や消毒液注射という科学的根拠のない「治療法」に言及して大きな波紋を呼んだ。トランプ氏がこのような発言に至った背景には何があったのか。
23日に開かれた新型ウイルス対策に関する定例会見では、まず国土安全保障省のブライアン次官代行が、太陽光に含まれる紫外線や漂白剤などの消毒薬により、ウイルス減少が加速するとの研究結果を説明。これに続いて檀上に立ったトランプ氏が、患者の体内に日光を照射したり消毒液を注射したりするのはどうだと提案した。
その発言が物議を醸し、ホワイトハウスは24日にかけて対応に追われた。
マケナニー報道官はメディアが前後関係を無視して発言を取り上げたと反論し、トランプ氏自身は記者らに対する皮肉のつもりだったと主張。新型ウイルス対策チームのバークス調整官はFOXニュースとのインタビューで、トランプ氏は会見直前に見た新情報を整理する時間がなかったと説明した。
保健当局者らは国民に向けて、漂白剤を飲むのは危険だと警告した。
ブライアン氏はこの研究結果を、22日の新型コロナウイルスの対策会議で紹介していた。対策会議はホワイトハウス地下にある危機管理室で毎日、会見の前に開かれるが、トランプ氏は欠席することが多く、この日も参加していなかった。
ブライアン氏は23日の会見に先立ち、大統領執務室でトランプ氏にこの研究を手早く説明した。
関係者らによればトランプ氏は強い関心を示し、ブライアン氏に同日の記者会見で披露するよう指示した。しかしトランプ氏自身がカメラの前で注射などの治療法を提案するとは、だれも予想していなかったという。
中国、軍事挑発弱めず…1~3月の尖閣沖進入57%増
2020年04月27日
新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する中、中国が依然として日本周辺での軍事的な挑発を続けている。沖縄県・尖閣諸島の「領有権」主張で譲らず、日本側の即応態勢を試す狙いがあるとみられる。日米両国は共同訓練などを通じて抑止力の強化に努めている。
防衛省や海上保安庁によると、1~3月の中国公船による尖閣諸島周辺の接続水域内への進入は289隻と、前年同期比で57%増えた。今月11日には、中国の空母「遼寧」とミサイル駆逐艦など計6隻が沖縄本島と宮古島の間を南下して太平洋に入り、南シナ海にも回って訓練を実施した。
領空侵犯の恐れがある中国機に対して航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)した回数も1~3月で152回と高い水準が続いている。
河野防衛相は24日の記者会見で、「世界各国が協調して、いかに(感染症を)封じ込めるかという時期に、軍事的な拡大を図るのは、いつにも増して許されない」と述べ、中国を厳しく批判した。
中国は、国内で感染症が拡大した1月以降も、軍事的な動きを緩めていない。元海上自衛隊自衛艦隊司令官の香田洋二氏は中国の意図について、「台湾を念頭に、南シナ海での活動も活発化させている。尖閣諸島の『領有権』など従来の主張をコロナ禍でも弱めることはないという意思表示だ」と分析する。
米軍は太平洋に展開中の空母「セオドア・ルーズベルト」で集団感染が発生。自衛隊も感染防止のため複数の部隊が交流する訓練を当面行わないなど、両国は感染症対策に追われている。
日米両国は、こうした状況下で相次ぐ中国の挑発行為に危機感を募らせている。
22日には、航空自衛隊のF15戦闘機など15機と、米本土から飛来したB1戦略爆撃機など5機が、日本海や沖縄周辺の上空で訓練を実施。東シナ海では10~11日、海上自衛隊の護衛艦「あけぼの」と米軍の強襲揚陸艦「アメリカ」が共同訓練を行い、周辺海域での即応態勢を示した。24日夜に行われた河野氏とエスパー米国防長官との電話会談でも、新型コロナウイルス問題のほか、中国の挑発行為への対応などを協議したもようだ。
防衛省幹部は「中国は日米の即応能力を測ろうとしている。感染症のせいで対応できなければ、中国の思うつぼだ。日米の連携強化が不可欠だ」と語る。
家で「手洗い」ができないアメリカ国民 料金未払いで水道停止
2020年04月27日
アリーム・マクブール、BBCニュース(米ワシントン)
欧州諸国で市民の水道を停止するのは違法だが、アメリカでは料金未払いの世帯は、水道を止められてしまう。
そのため、手洗いの重要性が強調されているこの時期に、多くのアメリカ人が水道を使えなくなっている。
「もう半年くらい水がない状態です」とアキヴァ・デュアーさんは言う。
2人の娘がいる彼女は、デトロイトだけでなく全米でも特に貧しい地域で暮らしている。
「いまはストレスがものすごい。でも自分で除菌剤をつくったんです」とアキヴァさんは話す。子どもを新型コロナウイルスから守るため、アロエのジェルとアルコールで間に合わせたという。
世界的流行(パンデミック)の前は、アキヴァさんは近所の家や友人から水をもらい、子どもを風呂に入れていた。
「1日おきに風呂にするか、水を節約するためにスポンジで体をふいてました」と彼女は言う。「気がめいります」。
いまや近所の家を訪ねるのも難しくなった。しかしこの時期、水がない人にとって生活がいっそう厳しくなったのは、それだけではない。
「水道を止められた人の多くは、あなたや私と変わりません」と、ロズリン・ブイアー牧師は言う。
「みんな毎日仕事に行くし、子どもは学校に行っています。そうすることで、家以外でトイレを使い、水を飲み、手を洗うことができました」
「いまは『屋内退避』しているので、そういう人たちは水道のない家に閉じこもっています。外出してトイレを使うこともできなくなり、ごみ箱に汚物を捨てなくてはなりません」
ブイアー牧師は、デトロイトの食料支援所ブライトムアー・コネクション・フードパントリーの責任者だ。貧しい人に食べ物を配っている。だが近年は、水道を止められた家に水を届けることに力を入れているという。
■「家に悪臭がする」
アメリカでは、水道が使えなくなる世帯は年間推定1500万軒にも上り、全国的な現象といえる。それでもデトロイトは、軒数が特に多いことで注目されている。
貧困と失業は高水準だが、デトロイトの水道利用率は比較的高い。
「水道を止められる比率が最も高いのが黒人の女性です。赤ちゃんがいる有色人種の女性です」とブイアー牧師は言う。そして、健康だけでなく、自尊心に及ぶ大きな影響について説明する。
「支援所の利用者には、水道を止められていて、合計11人の孫と子どもと一緒の家で暮らしている人もいます。それなのに水道を止められているんです」
「彼女は電話してきて、娘に(新型ウイルスの)症状が全部出ていると言いました。そして、水を取りに行けないけど水を届けてもらうのも困ると言っていました。自分の家の悪臭がひどくて、恥ずかしいからだと」
ブイアー牧師によると、デトロイトでは水道が止められている世帯が多い地域で、コロナウイルスの感染者数が最も多いという。
今週になっても、彼女とボランティアたちは食料支援所でせっせと水を車に積み込んでいた。いまも水道が使えない人々に届けるためだ。
デトロイト市はCOVID-19(新型ウイルスの感染症)危機の間、全世帯で水道を使えるようにすると約束した。それから数週間たったのに、この状態だ。
市水道局のギャリー・ブラウン局長は、水道の再開を必要としている何千もの世帯を特定していると話す。
「デトロイト市の全員が、自分への供給中断を回避できる。ただしそれには、自分から助けを求め、進んで声を上げる必要がある」とし、影響を受けている人は名乗り出るよう奨励していると説明する。
そもそも、国連も基本的人権とみなしている水道を止めるのは倫理上どうなのか。その問いに対しブラウン氏は、デトロイトで未払いを理由に退去を命じられた人はいないと述べる。
「アメリカの他の都市と違い、デトロイトの市民は、水道料金が未払いだからといって家を失うことはない。市内の92%の世帯は期日どおりに料金を払っている。とはいえ8%がたいした数字じゃないということではない。1.8万人から2万人が苦労している」
アメリカ各地の多くの都市は、今回の危機でも水道を再開させるとは約束していない。水道局の中には、新たに未払いを理由に水道を止めることはないと言明していないところもある。
このことが、最貧困層のアメリカ人の多くを水が使えない状況に置いている。それらの人々は、現在の危機において公衆衛生当局が発する大事なメッセージに従えず、新型ウイルスに翻弄されるかもしれない。
デトロイト水道局は、アキヴァさんの水道を元に戻すと約束した。ただ彼女は当面、子どもを友人の家に一時的に滞在させている。
新型コロナウイルス特集
■感染対策
・基本情報:1分で解説 新型コロナウイルスについて知っておくべきこと
・予防方法: 正しい手の洗い方
・なぜ外出を控えるのか: 家にいることで人の命を助けられる
・社会的距離とは: 2メートルってどれくらい? 感染対策に必要な距離
・感染したか判断するには: 「具合が悪いんだけど、もしかして新型ウイルス?」 感染を判断する方法とは
・心の健康:【解説】 新型コロナウイルス、心の健康はどう守る?
■在宅勤務・隔離生活
・在宅勤務:【解説】 より良い在宅勤務へ 便利なコツやツールは?
・自主隔離:新型コロナウイルス、自主隔離でやるべきこと
・必要なものの調達: 安全なデリバリーやテイクアウト、買い物の方法は
補正予算案を国会提出 10万円給付財源盛り込み
2020年04月27日
政府は27日、全国民への現金10万円の一律給付を盛り込むために組み替えた2020年度補正予算案を国会に提出した。
補正の一般会計総額は組み替え前から8兆8857億円増え、25兆6914億円。30日成立と5月中の現金給付開始を目指す。
新型コロナウイルス感染拡大を受け、国民1人当たり10万円を給付する費用として12兆8803億円を計上。7日にいったん閣議決定した収入減世帯への30万円支給では約4兆円を見込んだ。与党や世論の反発を受けて、安倍晋三首相が30万円支給を取り下げ、一律で10万円を給付する方針に転換した結果、補正予算案の規模は9兆円近く膨らんだ。
このほか、コロナで売り上げが急減した中小企業などに最大200万円、個人事業主に同100万円を給付する措置に2兆3176億円を計上。子育て世帯への支援として1654億円を確保し、中学生まで支給される児童手当を子ども1人当たり1万円上乗せする。
GW帰省、22道県が「自宅待機」求める…県境移動を警戒
2020年04月27日
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、空港や駅、高速道路で地域外からの流入者の検温をする「水際対策」を実施、または予定している自治体が12道県に上ることが読売新聞の調査でわかった。帰省などで転入してきた人に2週間の自宅待機を要請しているところも22道県あった。大型連休中に県境をまたぐ人の移動への警戒が強まっている。
■GW警戒強化、来訪自粛を呼びかけ
大型連休については、政府の専門家会議が22日、帰省や人の移動で全国への感染拡大が懸念されると提言。政府が改めて外出自粛への協力を国民に求めていた。
調査では、全都道府県に、地域外からの流入者への対策を聞いた。その結果、空港や鉄道駅、高速道路のパーキングエリアで、サーモグラフィーや体温計で検温を実施しているのは、北海道、宮城、山形、群馬、長野、愛媛、熊本、鹿児島、沖縄の9道県。愛知、岡山、徳島の3県も29日から始める。
いずれも強制力はなく、来訪自粛を意識してもらったり、体調管理を促したりする啓発活動の意味合いが強い。発熱が確認されれば、保健所への連絡を促すなどしている。検温を実施していない県でも、主要駅などで県外からの来訪者にチラシを配布するなどして啓発しているところが目立った。
また、帰省や転勤などで地域外から入ってきた人に、2週間の自宅待機や外出自粛、毎日の検温などを求める自治体も22道県に上った。
和歌山県では24時間対応の「帰国者・帰省者・転勤者連絡ダイヤル」を開設し、帰省者らに連絡・登録を促している。体調不良を訴えた際に迅速に対応するためで、26日午後4時時点で1239人が登録している。
神奈川、高知、宮崎各県などはサーフィンスポット近くの公営駐車場を閉鎖。岐阜県・白川郷では路線バスをすべて運休とする。徳島県はパチンコ店に、県外からの来店を断るよう要請している。
こうした対策が広がる背景には地方の強い危機感がある。国内の感染者が東京、大阪など都市部に集中し、地方では都市部から流入した人の感染が相次いで判明している。
全国知事会は、政府に対し、大型連休中に、国が管理する道路の通行規制や駐車場の利用禁止などの特例措置を取るよう求めている。
WHO改革で合意 米仏首脳
2020年04月27日
トランプ米大統領は26日、フランスのマクロン大統領と電話会談し、世界保健機関(WHO)の改革が必要との認識で一致した。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)克服に向け、国連安保理常任理事国5カ国の首脳会議を早期に開催する意向も確認した。
ホワイトハウスは声明で「新型コロナとの戦いの成果や世界経済の再開に向けた進展について協議した」と表明した。トランプ氏は新型コロナへの対応で、WHOを「中国寄り」と批判。資金拠出の停止を表明し、改革を求めている。
仙台でホームレス増加 若年層の相談が相次ぐ
2020年04月27日
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気悪化の影響で、仙台市内で路上生活者(ホームレス)が増えつつある。低所得者が職や住まいを失うケースが目立ち、市内の支援団体には若年層からの相談が相次ぐ。関係者は「セーフティーネットからこぼれ落ちる人が出ないよう、生活支援の拡充が必要」と訴える。
【写真】パチンコ店に客次々 仙台の2店舗、休業要請を無視 県境越えの愛好者も
NPO法人仙台夜まわりグループ(仙台市)は毎週食料を配布している。23日朝、市内で実施した際は約20人が列を作った。用意したおにぎりやパンなどの詰め合わせは、10分足らずでほぼなくなった。最近はこれまで見掛けなかった若者の姿が目立つという。
「新型コロナのせいで、ようやく見つけた仕事がなくなってしまった」。列に並んだ男性(46)は肩を落とした。今月上旬から市中心部で路上生活を続けているという。
男性は昨秋、職を求めて南相馬市から仙台市に移った。冬に東京都内で建設業の仕事を見つけて寮生活を始めた。
今年3月になると一気に仕事がなくなった。貯金は早々に底を突き、歩いて6日かけて仙台に戻った。支援団体にもらったマスクを着け、感染におびえながら路上で暮らす。
同法人の支援を受けて自立しようとしているが「今の状況で仕事を見つけるのはかなり難しいと思う」。不安を拭い切れない。
新型コロナの影響が深刻になった4月以降、同法人には生活困窮を訴える声が続々と寄せられている。
「ネットカフェで暮らし、日雇いや週単位の仕事でつないでいたが、次の仕事が見つからない」「県外の宿泊業者に就職する予定が破談になりそう。既に家を引き払い行き場がない」。相談者の多くは20、30代の若年層だという。
厚生労働省の調査によると昨年1月、仙台市内で85人の路上生活者が確認された。厳冬期の調査だったこともあり、直近の数は大幅に膨らむとみられる。
同法人の関係者によると市中心部で4月以降、路上生活者が従来より多く見られるようになった。今後も、突然の派遣切りや雇い止めなどで、路上生活を強いられるケースが増える恐れがある。
路上生活者が住まいを確保し、生活を安定させるにはかなりの労力と費用が必要だ。同法人の青木康弘事務局長は「路上生活に陥らないよう、家賃援助など生活を保つための支援が大切になる」と訴える。
