ファミリーマートは14日、2020年3月から営業時間を短縮する時短営業を加盟店に認めると発表した。約1万6000ある加盟店のほぼすべてが対象となる。セブン—イレブン・ジャパンも11月から時短営業を認めており、原則24時間営業というコンビニエンスストアのビジネスモデルは転機を迎えている。
加盟店が時短営業を希望する場合、毎日か、日曜日だけかを選べる。休業時間は午後11時〜午前7時で調整する。希望する店舗は、売り上げへの影響などについてチェーン本部と事前に協議するが、加盟店の意向を優先する。
一方、本部が24時間営業を続ける加盟店に支払う支援金は月10万円から12万円に増やし、24時間営業する店への支援を手厚くする。日曜日だけ時短営業する店にも日割り計算で支給する。
沢田貴司社長は東京都内で記者会見し、「人手不足や最低賃金(の上昇)などコスト構造が変わって苦労している加盟店が出ている。選択肢を示し、加盟店に判断してもらう」と述べた。
小売業界の競争激化を受け、本部の構造改革にも着手する。本部社員の約1割にあたる約800人の希望退職を募集する。来年2月まで、40歳以上の社員を対象に募る。
昨今ニュースを賑わせている税金問題。毎年10月下旬から翌年3月にかけては、年末調整や確定申告のシーズンに突入することもあり、何かと税にまつわる話題が増えます。
会社員の場合、多くの人は、勤務先から配布される年末調整の書類を提出することで所得税の納税が完了します。では、年末調整以外の納税手続きは必要ないのでしょうか。会社員が押さえておくべき「税金」のポイントについて解説します。(文:楽天証券経済研究所・ファンドアナリスト 篠田尚子)
正しい税額を納めるため、不足分は天引き、払いすぎは還付される”年末調整”
年末調整は、会社員の所得に対してかかる所得税の精算を目的としています。所得とは、給料などの収入から、その収入を得るためにかかった必要経費や所定の控除額を差し引いた後の金額を指します。
国の税金は、納税者1人1人が確定申告によって自ら税額を計算し、税務署に出向いて納付する申告納税制度が基本です。しかし、納税義務のある全国民が確定申告を行うと税務署に大きな負荷がかかってしまいます。
そこで、会社員については、所得税の概算額を毎月の給料やボーナスから天引き(源泉徴収)し、年末にまとめて「調整」することが特例として認められているのです。
年末調整書類の提出によって正しい税額が算出されたのち、不足分があった場合は天引き、払いすぎの場合は還付を受けることになります。
副業をしている人は要注意!「無申告」だとペナルティも
大多数の方は、この年末調整で所得税の納税が完了します。ただし、以下に該当する場合は、翌年3月に確定申告を行う必要があります。1から3までは、確定申告によって税金の還付や控除を受けられるケース。4は、給与所得以外の所得が一定額あることで、納税の義務が新たに発生するケースです。
1.住宅ローン控除の適用を受ける場合(初年度のみ)
2.上場株式等の売却損を損益通算する場合
3.医療費控除、または、セルフメディケーション税制による還付を受ける場合
4.副業による雑所得が年間20万円以上ある場合
上記はいずれも、確定申告のシーズンが近くなると、国税庁や住所地所管の税務署のホームページ上の情報が増えるので、該当する方はこまめに確認することをおすすめします。
なお、1から3までは、納税額が減ったり、還付を受けられたりと、あくまでも確定申告によって恩恵を受けられるというものなので、万が一忘れたとしても、自分が損をするだけです。
しかし、4は確定申告を怠ると「無申告」状態となり、後に無申告加算税や延滞税などのペナルティが課されます。十分に注意しましょう。
特例制度を使って「ふるさと納税」を確定申告不要に
では、人気のふるさと納税をしている場合はどうでしょうか。ふるさと納税には、寄付金額から自己負担額2000円を引いた額が、所得税・住民税から控除される(年収額などに応じた上限額あり)という税制上のメリットがあり、制度の見直しがなされた今も人気を博しています。
確定申告の必要のない会社員(給与所得者)の場合、1年間の寄附先が5自治体以内であれば、確定申告不要で、上記の寄付金控除を受けられます。
これはワンストップ特例制度と呼ばれるもので、利用すると所得税からの控除は行われず、全額が翌年度分の住民税から控除されます。特例を受けるためには、ふるさと納税を行う際に、所定の申請書をふるさと納税先の自治体に提出する必要があります。
ふるさと納税の税務処理は、年末調整ではなく、このワンストップ特例制度を使うか、自身で確定申告を行うことで完了するということを覚えておいてください。

【筆者プロフィール】
篠田 尚子(しのだ しょうこ)
楽天証券経済研究所 ファンドアナリスト
AFP(日本FP協会認定)
国内の銀行において個人向け資産運用のアドバイス業務に携わった後、2006年ロイター・ジャパン入社。傘下の投信評価機関リッパーにて、世界中の機関投資家へ向けて日本の投資信託市場調査および評価分析レポートの配信業務に従事。同時に、世界各国で開催される資産運用業界の国際カンファレンスで日本の投資信託市場にまつわる講演も数多く行う。2013年にロイターを退職し、楽天証券経済研究所に入所。各種メディアで投資信託についての多くのコメントを手掛けるほか、銘柄選びに役立つ各種コンテンツの企画や、高校生から年金受給層まで、幅広い年齢層を対象とした資産形成セミナーの講師も務めるなど、投資教育にも積極的に取り組んでいる。著書に「本当にお金が増える投資信託は、この10本です。」、「新しい!お金の増やし方の教科書」(ともにSBクリエイティブ)などがある。
天皇の即位に伴う皇室の重要儀式「大嘗祭」が、14日夜から皇居で行われます。
「大嘗祭」は、天皇の即位に伴い一代に一度だけ行われる皇室の重要儀式で、天皇は、その年に取れた米を神に供え、五穀豊穣と国民の安寧を祈ります。皇居・東御苑に建設された「大嘗宮」を舞台に14日夜から15日未明にかけて行われ、儀式には、三権の長などおよそ670人が招待されています。
宮内庁によりますと、両陛下は皇居を訪れ、リハーサルを重ねるなどして準備を進められたということです。
大嘗祭にかかる費用は、今回、24億4000万円が公費として計上されています。政府は「公的性格がある」としていますが、宗教色の強い儀式に公費を充てることについては、憲法の政教分離の原則に反するとの指摘も出ています。(14日01:56)
南海電鉄難波駅(大阪市中央区)に直結する商業ビルで、自転車で集団暴走する様子を写したとみられる動画がツイッターに投稿されていたことが13日、わかった。数台の自転車が通行人の間を前輪を上げながら走行。南海は施設内の防犯カメラで暴走行為を確認しており、大阪府警も事実確認を進めている。
南海によると、暴走があったのは同社が運営する商業施設「なんばCITY」の本館1階。12日午後11時ごろ、数台の自転車が施設北側から進入し、約2分間にわたって暴走する様子が防犯カメラで確認された。施設内での自転車の走行は認められていない。
当時、施設の店舗は閉店していたが、直結する難波駅では電車は運行中。通行人もいたが、けが人や施設の破損はなかった。「非常に危険で悪質な行為。強い憤りを覚える」としている。
同じ施設では今年7月にも同様の集団暴走が少なくとも2回あったという。
総理が主催する「桜を見る会」の来年度の中止が決まったことを受け、安倍総理は記者団の取材に応じました。
Q.来年の桜を見る会の中止を判断された理由は
「既に来年の桜を見る会については、説明したとおりです。私の判断で中止をすることになりました」(安倍首相)
「桜を見る会」の招待者をめぐる問題で、安倍総理は記者団に対し、自らの判断で中止を決めたと述べました。
この問題で、野党のヒアリングに出席した内閣官房の参事官は、安倍総理の事務所から招待者の推薦を受けていたことを明らかにしています。(13日18:47)
10月いっぱいで日本市場から撤退したファストファッションブランドのフォーエバー21 – 筆者撮影
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米ファストファッションブランド大手のフォーエバー21が、10月末をもって日本国内の全店舗を閉店した。8月にも高級百貨店が経営破綻したアメリカで、今何が起きているのか。NY在住ジャーナリストのシェリーめぐみ氏は「大型店を増やし大量生産するやり方が、消費の主役となった若い世代に受け入れられなくなった」と指摘する——。
筆者撮影
10月いっぱいで日本市場から撤退したファストファッションブランドのフォーエバー21 – 筆者撮影
■アメリカの有名店が続々と閉店、縮小へ
バーニーズ・ニューヨーク、フォーエバー21、ディーン&デルーカ……日本でもおなじみのグローバルブランドがいま、アメリカで次々に倒産、撤退、縮小に追い込まれている。
その背景には急激に変化するリテール(小売り)環境がある。路面店よりネットで買う若者たち、都市の地価の値上がりなどがまず語られる。
しかしそれだけではない。新たにアメリカの消費の主役となったミレニアル世代、それに続くZ世代の物の選び方や価値観が決定的に変わってしまったのだ。
そこには、サスティナビリティ、ダイバーシティ&インクルージョンをはじめ、SDGsに代表される社会的責任を含む、日本の企業にとってもこれからの課題であるキーワードがはっきりと見え始めている。
急激に変貌するマーケットの動きに敏感に反応するだけでなく、これらのキーワードをクリアできなければ、どの分野のビジネスもこの先やっていけなくなることを示したと言ってもいいだろう。
■フォーエバー21が「終わった」と言われる2つの要因
フォーエバー21は短期間に世界10カ国、約800店舗を持つまでに成長し、一時は文字通りファストファッションのライジングスターだった。それがこの9月、米連邦破産法(会社更生法)に申請した後、アメリカ国外の200店舗以上を閉店すると発表し、日本ではオープンから10年を迎えた今年10月末に、オンラインショップを含めた全店舗をクローズした。
フォーエバー21の失敗は基本的に、その大きな特色である大型店舗を短期間に増やしすぎたためと言われ、それらを減らし、家賃の負担が劇的に減れば経営が立て直せるという見方も強い。
しかし、そうではないかもしれない、フォーエバー21の時代はもう終わったという声も少なくないのである。
フォーエバー21が実店舗を増やしてきたこの数年間は、オンラインで買い物する人が急激に増加した数年間でもある。ファストファッションの世界にもその波は押し寄せ、特にZ世代(1990年代後半〜2000年の間に生まれた世代)をターゲットにしたフレッシュなオンラインショップが急激に増えた。最小限の在庫で身軽な経営とSNSを駆使したマーケティングで強力な競合となった。
もう一つ、フォーエバー21の縮小を加速したのが、数十年にわたりアメリカの象徴だったモール文化の凋落である。ここ数年、全米の庶民的なモールは、アマゾンなどのオンライン・リテールに押されて閑古鳥が鳴き、「ゾンビモール」とまで呼ばれるようになっていたのだ。こうしたモールに入っているフォーエバー21にも客足が急激に減り、売り上げだけでなくイメージダウンにも繋(つな)がったとされる。
しかし、それ以上にもっと決定的な時代の変化が起きていた。
■路面店では「特別な買い物」をしたい
路面店のあり方そのものも大きなターニングポイントを迎えている。
オンラインショッピング全盛時代、Z世代の8割は路面店で買い物したいとは思っているが、便利さを考えると75%がオンラインで買うと答えている。そんな彼らが路面店での買い物で求めているのは、オンラインショッピングでは味わえない特別な買い物体験だ。
そんな彼らのツボにはまっているのが、先にオンラインでブレークし、ユニコーン企業となったショップが展開する路面店だ。
ニューヨークでD to C路面店の代表は、シリコンバレーでブレークしたオールバーズ(Allbirds)だ。「世界で最も履き心地がいい靴」の実際のはき心地を試しに来た多くの客で賑(にぎ)わうが、それだけでなく、環境に優しいサスティナブルな靴づくりのフィロソフィーをいながらにして体感することができる。
筆者撮影
再生繊維などを用いたスニーカーを販売するオールバーズ(Allbirds)の店内。「世界で最も履き心地がいい靴」と評されている=アメリカ・ニューヨーク – 筆者撮影
オンラインで何でも買える若い世代にとって、わざわざ店に行くということはネットでは体験できない付加価値を味わうということ。ブランド・イメージや哲学が反映され、そこでしかできない楽しさを味わいながら買い物する、小売店もエクスペリエンス・エコノミー(体験型経済)の時代に対応したものが生き残るのだ。
■ただ安く、ぱっとしない服が並んでいるだけ
いわゆるファストファッションは、ファッションショーのランウェイに登場したスタイルをいち早く大量生産して流通させるものだが、そのコンセプト自体がもう古くなっている。
筆者撮影
ニューヨークにあるフォーエバー21の外観 – 筆者撮影
その原因は顧客の世代交代だ。かつての中心だったミニレニアル世代と次のZ世代は繋がっていながら、そのテイストや価値観は大きく違う。その違いこそがフォーエバー21を危機に追い込んだとも言える。
かつてフォーエバー21のショップには、最新のスタイルがいち早く並び新鮮な衝撃を与えた。その価格の安さも、ミレニアル世代にとってはまさにマジックワンダーランドだった。
ところが、デジタル・ネーティブのZ世代にとってはまったく違う。彼らは新しく安い服をとにかくリサーチする。また、ランウェイに出たデザインは即ネットで世界に拡散され、店に並ぶ頃にはもう新しくなってしまっている。Z世代にとってファストファッションの店はファストでも何でもなく、ただ安くぱっとしない服が並んでいるだけの店なのだ。
■「環境に悪い」イメージを変えられなかった
加えて、Z世代はこれまでの世代の中で最も環境にコンシャスな世代だ。ネットに氾濫する情報をすぐキャッチするので、もちろん繊維産業による環境汚染にも敏感。そういう中でファストファッションは「安いけれどすぐに破れる使い捨ての服、さらに環境に悪い」というイメージが付きつつある。あるZ世代の女子は「ファストファッションはもっと売るためにわざと破れやすく作っているのでは」と言うほどだ。
そして彼らは消耗品に対し、エシカルでフェアトレードであることを強く求める世代でもある。2013年、世界のファストファッションの服を生産していたバングラディシュの工場が違法建築により崩壊し、同じ年頃である10〜20代の工場労働者ら1000人以上が死亡した悲劇的な事件は、人権問題としても大きな衝撃を与えた。この事件が、ファストファッションに対する世界の見方を大きく変えるきっかけになったのは間違いない。
ちなみにフォーエバー21の2大競合であるファストファッションのH&M、ザラ(ZARA)の親会社はこの事件の後、バングラディシュ労働者の安全確保の協定に署名。またH&Mはリサイクルプログラムの充実、ZARAも2025年までに全ての素材をサスティナブルなものに変えると宣言している。オンラインの人気ファストファッション・サイトも「サスティナブル・エシカル」を前面に打ち出している。
こうした部分でフォーエバー21は後れを取ったと言っていいだろう。
■「ナイキ」が10代の人気トップになっている
ファストファッションが懐疑的に見られるもう一つの理由は、アメリカのファッションの主流がスポーツとカジュアルを融合した「アスレジャー」に移行していることも大きい。キム・カーダシアンなどのセレブや有名インフルエンサーも、アスレジャーを颯爽(さっそう)と着こなしている。
そんな中で今、10代に人気トップのファッション・ブランドはナイキだ。カニエ・ウェストやドレイクなどヒップホップスターや、コム・デ・ギャルソンなどハイファッションとのコラボでファッション・ブランドとしての地位を得ている。
筆者撮影
ニューヨークにあるNIKEの店内 – 筆者撮影
その他アディダス、ルルレモンなど、本格的スポーツウエアとしてのクオリティと機能性、さらに最先端のファッションエッジを持つブランドが強く支持されている。
Z世代に話を聞いてみると、着心地よく、シンプルで何にでも合わせやすいスタイルで自分だけのオリジナルの着こなしのアイテムになるところがいいと言う。
さらに体型を選ぶランウェイファッションに比べ、どんな体型でも肌の色でも、性別にも関係なく平等におしゃれに着こなせて、同時に価格帯も手ごろなアスレジャー・スタイルは、多様性や個々の違いを肯定的に捉える「ダイバーシティ&インクルージョン」の時代の象徴でもある。
■中古品、フリマ人気でハイブランドが再び注目
筆者撮影
ルイ・ヴィトンのショー・ウィンドウ。スポーティーな要素を取り入れたアウターを展開していた – 筆者撮影
一方、ファストファッションより高くても長く着られる服という理由からハイエンドのブランドも再び注目されている。しかし、ただハイエンドというだけではない、グッチ、ルイ・ヴィトンといったブランドは、ヒップホップスターといち早くコラボしてダイバーシティをアピール。特にルイ・ヴィトンは、トップ・ストリート・ブランドのオフホワイトのデザイナーを起用し、革命的と話題を呼んだ。バレンシアガも特徴的なスニーカーでブランドイメージを一新し、ストリートのテイストでZ世代を掴(つか)んでいる。
とはいえ、ミレニアル世代やZ世代の多くは高級なブランド物を定価で買うことはない。代わりにヴィンテージやリセールショップがネット上で大人気となっている。ユーザー同士で売り買いできるサイトや、会員制でデザイナーズブランドをレンタルできるサービスにも入会希望者が殺到している。これらはいわゆるシェアリング・エコノミーと呼ばれるものだ。こうした店やサービスも、ファストファッションに取って代わっている。
こうした中、日本のユニクロもアメリカで存在感を放っている。特にダウンジャケットが軽く、折りたたんで持ち歩けるという他にないクリエーティブさ、アニメやスーパーヒーローなどとのコラボTシャツで、他にはないポップなエッジも兼ね備えているのが若者に人気だ。ジーンズ、Tシャツといったシンプルでベーシックなアイテムが、アスレジャーにもデザインアイテムにも合わせやすいというのも大きな魅力だろう。
かつて全盛時代だった頃のGapやJ.クルーに打ち出し方がちょっと似ているが、それに代わる中間的なポジションで、アメリカの時代のニーズにちょうどフィットしている。
■総人口に占める白人率は6割まで下がっている
ところでこうしたサイトもショップも、若い世代に支持されるブランドやリテイラーはどこもさまざまな肌の色や体型のセレブリティやモデルを起用し、ビジュアル的にもダイバーシティを強く打ち出している点は見逃せない。
本稿に何度も登場している「ダイバーシティ」だが、日本でもダイバーシティ&インクルージョンという言葉がよく聞かれるようになった。
アメリカでダイバーシティという場合、多くの場合は人種の多様性を指す。1980年代ベビーブーマーが20〜30代だった頃のアメリカは、人口の8割が白人だった。
ところが、80年代以降移民が急激に流入し、子どもに当たるミレニアル世代とZ世代はこれまでで最も多様な人種がいる世代となった。現在、ミレニアル世代の白人率は61%、Z世代は52%にまで下がっている。2019年現在、アメリカ全体の人口に占める白人率も6割台となっており、このままいくと、2045年までに過半数を割るとみられているのだ。
そんな中で、ダイバーシティに鈍感なブランドが支持されなくなるのは当然の流れと言えるだろう。これは何もファッションに限ったことではない。ミレニアル世代とそれに続くZ世代の登場がアメリカを大きく変えようとしていることがよく分かる。
■フォーエバー21の“鈍感すぎる”過ち
ファッションビジネスにおけるダイバーシティとは何か。まず最初に、どんな体型の人でも着られるよう、サイズを豊富にそろえていることが条件だ。さらに、ブランドがあらゆる肌の色の人を対象としていることを表明するような企業ブランディングが、ウェブサイトから広告まで一貫していることである。
フォーエバー21の場合は、2018年にダイバーシティにまつわる2つの大きなミスを犯している。まず「Coolest Monkey in the Jungle(ジャングルで最もクールなサル)」の文字が書かれたフード付きスウェットシャツに黒人少年のモデルを起用し大炎上した。さらに同じ年、今度は大ヒットしたマーベルの映画『ブラックパンサー』のキャラクターTシャツの発売に際しまた同じミスをしている。
『ブラックパンサー』はキャストにほぼ全員黒人を起用するなど、ピープル・オブ・カラーを強く打ち出した初めてのマーベル・ユニバース映画として大変大きな話題となり、まさにダイバーシティの時代を象徴するものとしてアメリカで絶賛された。
ところが、フォーエバー21はこの製品のモデルに金髪の白人を起用したため、再び大批判を浴びたのだ。ダイバーシティに鈍感であることは、ブランドにとって時に致命的なイメージダウンを与えてしまうのである。
■憧れをかき立てるイメージだけでは生き残れない
これはニューヨークのデパートの代名詞から転落、閉店に追い込まれたバーニーズも同様だ。同社の失敗の要因として言われているのは、アメリカ女性の7割がLLサイズ以上にもかかわらず、従来のハイファッションにこだわり大きいサイズを置いていなかったこと。
また、黒人の顧客に対し過剰に警戒する態度で接したため、訴えられたことなども反感を買った。富裕層だけを相手にし、かつては憧れをかき立てたハイエンドでエクスクルーシブなイメージはもう通用しなくなっていたのだ。
筆者撮影
閉店セールが始まったバーニーズ・ニューヨーク – 筆者撮影
常に新鮮な魅力を持ち、誰もが手に入れやすく、どんな人にも似合い、質が良くオリジナルな着こなしができるのはもちろん、ダイバーシティ&インクルージョン、サスティナビリティ、エシカルといったキーワードをクリアしていくのは言うほど簡単なことではない。しかしこの課題に挑戦し、クリアしたブランドやビジネスだけが生き残れる時代になっているのは間違いないようだ。
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シェリー めぐみ(しぇりー・めぐみ)
ジャーナリスト・ミレニアル世代評論家
早稲田大学政治経済学部卒業後、1991年からニューヨーク在住。ラジオ・テレビディレクター、ライターとして米国の社会・文化を日本に伝える一方、イベントなどを通して日本のポップカルチャーを米国に伝える活動を行う。長い米国生活で培った人脈や米国社会に関する豊富な知識と深い知見を生かし、ミレニアル世代、移民、人種、音楽などをテーマに、政治や社会情勢を読み解きトレンドの背景とその先を見せる、一歩踏み込んだ情報をラジオ・ネット・紙媒体などを通じて発信している。オフィシャルブログ
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(ジャーナリスト・ミレニアル世代評論家 シェリー めぐみ)