緊急事態宣言の延長、今夜決定 10都府県3月7日まで
2021年02月02日
政府は2日夜、新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言について、発令中の11都府県のうち10都府県の延長を決定する。首都圏4都県、東海2県、近畿3府県、福岡県を対象に7日までの期限を1カ月延ばし、3月7日までとする。栃木県は解除する。菅義偉首相は延長を決める政府対策本部後の午後7時40分から記者会見し、早期の感染収束に向けた協力を国民に呼び掛ける予定だ。政府は、10都府県に関しては延長後、感染状況次第で期限前でも地域によって解除する。 大阪の吉村知事「延長やむなし」「宣言の効果は出ている」
政府は2日午後、専門家で構成する諮問委員会に宣言の延長方針を説明し、判断を仰ぐ。政府対策本部で正式決定する。
35人学級法案を閣議決定 25年度までに小学校全学年
2021年02月02日
政府は2日、公立小学校の1学級当たりの上限人数を35人とする義務教育標準法改正案を閣議決定した。現行は小1のみ35人で、小2~6は40人。2021年度に小2を35人とし、その後学年ごとに順次引き下げ、25年度に全学年を35人とする。上限の一律引き下げは約40年ぶり。 小学5、6年で教科担任制へ 35人学級化を踏まえ
20年度中に児童1人1台のデジタル端末配備が完了する見通しで、文部科学省は少人数学級と情報通信技術(ICT)の活用によって、一人一人のニーズに応じたきめ細かな指導や学びが可能になるとしている。 文科省によると、35人学級化に必要な教職員定数は21~25年度の5年間で計1万3574人という。
高収入世帯の児童手当廃止へ 待機児童解消の財源に、法案決定
2021年02月02日
政府は2日、一部の高収入世帯の児童手当を廃止する児童手当関連法改正案を閣議決定した。政府は待機児童を解消するため、2024年度末までに新たに14万人分の保育施設を確保する計画で、手当廃止で浮いた費用を財源に充てる。今国会での成立を目指し、22年10月支給分から適用する。廃止対象となる子どもは61万人。 児童手当は、子ども1人当たり月1万~1万5千円が支給される。所得制限があり、年収が一定以上を超える世帯には一律月5千円に減額される。現行では、子どもが2人いる会社員の夫と専業主婦のモデル世帯で、夫の年収が960万円以上で対象となる。
18・19歳の呼称は「特定少年」…少年法改正案、民法と異なる位置付け明確化
2021年02月02日
法務省は今国会に提出予定の少年法改正案について、適用年齢は現行通りの20歳未満を維持した上で、18、19歳の呼称を「特定少年」とする方針を固めた。来年4月から成人年齢が18歳に引き下げられる民法とは異なり、刑事手続き上は「少年」としての位置付けを明確化した。政府は改正案を月内にも閣議決定する見通し。
少年法を巡っては、2017年から3年半にわたって、法制審議会(法相の諮問機関)で改正議論が行われた。
当初は、来年4月から成人年齢を18歳に引き下げる民法との整合性を重視し、少年法の適用年齢も18歳未満に引き下げる前提だったが、昨年10月の法相への答申では、20歳未満の全事件を家庭裁判所に送致する現行の仕組みを維持。一方、18、19歳は家裁が検察官へ送致(逆送)して刑事裁判にかける対象犯罪を拡大するなど、一定の厳罰化を図る内容となった。
ただ、18、19歳を少年法の対象に残すかどうかや、どのような呼称にするかは、「立法プロセスにゆだねる」として判断を見送っており、法制審の答申後、法務省が検討を重ねていた。
その結果、改正案では、現行の少年法と同様に20歳未満を「少年」と定義。18、19歳の取り扱いについては、独自の条文を設けた上で、両年齢を「特定少年」と呼ぶことにした。
「休業支援金」まさかの対象外 バイト無くなり、安全網やぶれた学生「弱い立場で働く人たちが泣き寝入り」
2021年02月02日
緊急事態宣言をうけ、職場から当面休むように言い渡される人たちが出ています。会社には休業者に「休業手当」を支払う義務があるのですが、実際には支払われないケースが少なくありません。そこで国は、こうした働き手が直接国からお金を受け取れる「休業支援金」という制度を昨年つくりました。ところが、ある条件に引っかかると、支援金の申請ができないという「落とし穴」があります。結果的に休業手当も休業支援金ももらえず、制度のはざまに取り残されている働き手たちがいます。(朝日新聞記者・榊原謙) 【画像】「『日雇い』での勤務形態と実際が見合っていない」男性がアルバイト先と交渉する過程で作ったメモ
「日雇い」なら手当なし?
「弱い立場で働く人たちが泣き寝入りする構図のまま、緊急事態宣言入りしてしまった。国や政治家には不信感があります」 東京都内の大学に通う20代の男性はこう不満を話します。昨春の宣言時に、アルバイト先の会社から休業手当を受け取れず、国の休業支援金も対象外になってしまうという苦い経験があるといいます。 今年1月、政府は再び宣言を出しました。今回も政府が営業制限を求めた飲食店を中心に休業者が出ており、この男性は、自分のように何の補償もされないケースが多発することを心配しています。 男性は都内のイベント会社で、事務のアルバイトをしてきました。初めて宣言が出た昨年4月、会社側から業務を当面自粛すると言われました。勤務シフトが一切入らなくなり、給料も出なくなりました。 会社から再び連絡があったのは3カ月以上経った7月の下旬。「アルバイトに振れる仕事がなくなった」という通告でした。 そこで男性は会社側に、勤務できなかった4~7月分の「休業手当」の支払いを求めたのでした。 労働基準法は、会社都合で労働者を休ませた場合に、平均賃金の6割以上を休業手当として支払わなければならない、と事業者に義務づけています。男性の求めも、この規定に基づいたものでした。 ところが、これに対する会社の返答は――。 「日々雇用契約であり、休業手当の支払い義務はない」 一体どういうことなのでしょうか。 日々雇用とは、仕事に応じて1日ごとに雇用契約を結ぶもので、「日雇い」のイメージに近い働き方です。男性は継続的にこの会社で働いており、自分が「日々雇用」の労働者だという認識は全くありませんでした。しかし会社は、男性とは日々雇用契約を繰り返す関係だった、と主張したのです。 こうなると休業手当の請求は簡単ではなくなってきます。休業手当は、働くはずだった日が事業者の都合で休みになるのが条件ですが、仕事に応じてその都度契約を結ぶ日々雇用の場合、会社が働き手を休業させたという理屈が成り立ちづらいからです。 男性からすると、1年半以上にわたって、週2~3日のペースでコンスタントに勤務に入ることが多く、勤務希望日を記したシフト表も1週間ごとに提出しおり、「会社が主張する日々雇用契約と、実際の労働実態はあまりにも乖離していた」のが実感です。 雇用形態が明記される「労働条件通知書」も会社は男性に交付していませんでした。それでも会社側は、男性とは日々雇用契約だったという姿勢を崩さなかったといいます。 こうした事情から、休業手当の支払いを受けることが難しく、男性はやむなく政府が新設していた「休業支援金」の活用を検討しました。休業手当を支払ってもらえない働き手が政府に直接申請してお金を受け取れるもので、申請の受け付けも始まっていました。 ところが――。
ウレタンマスクを注意する「不織布マスク警察」が話題 その心理と対処の仕方は?
2021年02月02日
不織布マスク警察とは
第1回目の緊急事態宣言が出されたあたりから、わが国ではマスク警察、自粛警察と呼ばれる人々の存在がクローズアップされていました。
彼らの行動は、ともすれば過剰な言動にもつながることがあり、私はかつてその心理を斉一性への圧力(同調圧力)や不安という観点から心理学的に分析しました(現代ビジネス『日本でも多数出現・・・「自粛警察」の心理を理解できますか』)。
最近になって、注目を集めつつあるのが「不織布マスク警察」と呼ばれる人々です。いまやマスクをしていない人は、都会ではほとんど見かけません。しかし、最近はウレタンマスクをする人がとても増えてきたように感じます。日常的になったマスクをよりおしゃれに楽しもうという人、肌触りがなめらかなほうがいいという人など、理由はさまざまでしょう。
その一方、ウレタンマスクは飛沫を防止する機能に劣るというデータが出され、専門家からは不織布マスクを推奨する声が聞かれるようになりました。そこで現れたのが「不織布マスク警察」です。Twitterなどでいっときトレンドにもなりましたが、街なかや電車などで、ウレタンマスクを着用していた人が注意されたというのです。
今やマスクをしていてもその素材によって厳しくチェックされ、注意されてしまう時代になりました。細かいことですが、私は最初、ウレタンマスク着用者を注意する人々を指す言葉なので「ウレタンマスク警察」と呼ぶのかなと思っていましたが、「マスク警察」はマスク着用を強要する人々、「自粛警察」を自粛を強要する人々を指す用語なので、「不織布マスク警察」と呼ぶのが正しい(?)ようです。
それでは、こうした「〇〇警察」と呼ばれる人々の心理を、前回と違った観点から分析したいと思います。
原因帰属とリスク認知
まず取り上げたいキーワードは、原因帰属です。原因帰属とは、自分の置かれた状況を認識する際に、その原因をどのようにとらえるかというわれわれの認知的傾向のことを言います。そして、それはわれわれの行動の方向性を決めるものでもあります。
原因帰属には、主に2つのパターンがあり、それは「内的原因帰属」と「外的原因帰属」です。「内的原因帰属」とは、物事の原因を自分の内部に求めがちなパターンを言います。たとえば、コロナウイルス感染症にかかるのは、自分の健康状態や免疫に左右されるというとらえ方をする人がこれに当たります。
「外的原因帰属」とは、原因を環境や他人に求めるタイプです。コロナが蔓延するのは、政府の施策が悪いからだとか、周りの人々がちゃんと感染防御策を守っていないからだなどととらえがちな人々です。
さらに、これら原因帰属スタイルのほかに、コロナ禍におけるわれわれの行動の大きな影響を与える心理として、「リスク認知」が挙げられます。これは自分がコロナにかかったり、感染が蔓延したりするリスクをどのように評価しているかという認知です。
言うまでもなく、リスク認知が大きい人は、感染を脅威的にとらえています。反対に、リスク認知が小さい人は、自分は感染しないとか、感染は大したことないなどととらえています。楽観主義バイアスが大きな人であるとも言えます。
それでは、原因帰属スタイルとリスク認知の組み合わせで、どのような考え方が生まれるかを整理してみましょう。

- 内的原因帰属・リスク認知小「無関心タイプ」:若いし健康だから大丈夫
- 内的原因帰属・リスク認知大「悲観タイプ」:年だし、免疫も衰えているので心配
- 外的原因帰属・リスク認知小「自信過剰タイプ」:防御策を講じているから大丈夫
- 外的原因帰属・リスク認知大「〇〇警察タイプ」:あいつらのせいでコロナが蔓延する
これを見ておわかりのように、一番下のタイプ、すなわち外的原因帰属をしがちで、リスクも大きく認識しているタイプの人々は、「〇〇警察」になりやすいタイプだと言えます。つまり、コロナのリスクを脅威的にとらえており、その原因は周りの人々の行動にあるととらえている人々です。
さらに、彼らに関して指摘できる点は、「コントロール可能性の認識」の大きさです。外的要因が大きいけれども、それに対するコントロール可能性を大きく認識している人は、怒りや苛立ちを抱き、それをどうにかして変えようとし、実際にそのように行動します。だから、感染拡大の原因となっていると見なした人々に注意をして、何とか変えようと試みるのです。
一方、同じように外的原因帰属をしがちで、リスク認知が大きくても、コントロール可能性の認識が小さい人もいます。こういう人々は、「何をしても無駄だ」「かかるときはかかる」ととらえ、悲観的になったり、感染防御策を無視したりしがちです。その場合は、「悲観タイプ」「無関心タイプ」に似た行動を取ります。
研究データを見てみると
イギリス・リーズ大学の研究者は、イギリス人114人の原因帰属スタイル、リスク認知を分析しました。その結果、原因帰属のパターンがどちらかに偏るのではなく、バランスの取れているタイプが全体の4分の1ほどいて、彼らはリスク認知は適度で(大きくもなく、小さくもない)、感染防御策もきちんと守っていることがわかりました。
外的原因帰属をしやすくリスク認知が高いタイプは、全体の半数程度いましたが、「〇〇警察」になりやすいタイプと「何をしても無駄」ととらえているタイプは、ほぼ半々でした。ただ不思議なことに、彼らはいずれも感染防御策をあまり取っていませんでした。
これはイギリスの結果なので、感染状況やマスク着用習慣などが大きく異なる日本に当てはめるとかなり結果は違ってくると思います。
日本では、「不織布マスク警察」になりやすいタイプの人は、しっかりとマスクの着用はしているでしょう。しかし、三密回避などの徹底をしているかどうかは、データを取ってみないとわかりません。
また、また、大阪大学が行った国際比較では、「コロナは自業自得」と考える人の割合は、日本はイギリスの約10倍でした。だとすると、外的原因帰属をするタイプや「〇〇警察」になりやすいタイプは、イギリスよりも多いのかもしれません。日本においても、コロナ禍の人々の心理について、こうした心理学的研究が必要です。
「不織布マスク警察」にどう対処すべきか
さて、このように分析してみると、わかってきたことが2つあります。まず、誰でもが「不織布マスク警察」などの言動に出やすいわけではないということです。彼らは、
- コロナのリスクを大きくとらえている
- それを他者のせいにしやすい心理的傾向を有している
- 加えてそれがコントロールできると考えている
これらの心理的傾向ゆえに、「コロナも蔓延は、感染防御策を徹底せず、政府や専門家の言うことを聞かない人々のせいだ」ととらえ、攻撃的な言動に出てしまうのだということです。さらに、かつて指摘した「同調圧力」「不安」の大きさも指摘できます。
だとすれば、これらの心理的傾向のどれかが変化すると、その言動も収束してくるのだと考えられます。緊急事態宣言が出るたびに、こうした「〇〇警察」がSNSなどでトレンドになることを考えると、やはり感染状況が落ち着いてくることが一番有効なのではないでしょうか。それによってリスク認知や不安が緩和されることが期待できるからです。
もちろん、本来彼らが有している心理傾向を変えて、バランスの取れた見方ができるようにならなければ、根本的な解決にはなりませんが、それには長い時間がかかります。心理療法などが必要でしょうし、そもそもそれを本人に受けさせるのは現実的ではありません。
このように考えると、やはり感染を収束させる、少なくとも減少するように皆が努力するしかありません。「〇〇警察」の出現は、彼らだけの責任とも言えないのです。「〇〇警察」の人は、自分の行き過ぎた外的原因帰属傾向を修正する必要があります。さらに、それ以外の人々も、それぞれ少しずつ自分の認識を見直し、その認知や行動を変容することによって、感染の収束に向けて努力することが必要なのです。
「自分は若いから大丈夫」「何をしても無駄」とだけ考えるのではなく、社会には高齢者や基礎疾患のある人やコロナを脅威に感じている人がいます。その人々の視点で物事をとらえてみてください。さまざまなタイプの人々が共存するのが社会であり、さまざまな人々の価値観や認識が衝突するのが社会ですが、少し視点を変えてみることで、感染の拡大も無用な対立も和らげることができるのです。
コロナはわれわれの身体だけでなく、経済や社会をも壊そうとしています。社会には分断が生まれ、対立があちこちで見られます。コロナを治療することは、医療従事者でなければできません。しかし、われわれ全員にできることがあります。それはコロナがたくらむ対立や分断に抗うことです。そしてそのためには、少なくとも上に述べたような意識的な努力が必要です。
トラックドライバーの「SAPA飲食店を開けてくれ」に「コンビニ利用」を促す国交相のズレ感
2021年02月01日
年明け間もなく、11都府県に発令された2回目の緊急事態宣言。これを受けて、当該都府県にある飲食店には、一律20時までの時短営業が要請されているが、その裏で現在、物流を支えるトラックドライバーが夜に「食堂難民」と化している実態がある。
高速道路のサービスエリア・パーキングエリア(以下、SAPA)の飲食店もが時短営業をしているからだ。
24時間、道路の上で過ごす現場のトラックドライバーからは、「開けてほしい」の声。
そんな中、こうした彼らの訴えに対する赤羽一嘉国土交通大臣の発言が物議を醸している。
国交省トップが「コンビニ利用」を促す無情さ
長距離を走るトラックドライバーからは、緊急事態宣言発令直後から「SAPAの飲食店が20時で閉まっていて食事が取れない」という声が上がり始めていた。
その声が大きくなり始めると、先月19日の記者会見で、赤羽大臣はこのように発言したのだ。
「物流を支える長距離トラックのドライバーが高速道路を利用する際に、食べ物を購入したりシャワーを浴びられたりする場所を提供することは大切だが、要請を受けて営業時間を午後8時までに短縮している飲食店があるのが現実だ」
「高速道路会社に対しては、午後8時以降も食べ物を購入できるコンビニなどの地点や営業時間を取りまとめて、情報を広く公開するよう要請した。全日本トラック協会などを通じて、ドライバーの皆様へ広く情報提供できるようにしていきたい」
NHKニュース:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210119/k10012822081000.html
実際、全日本トラック協会やNEXCOのサイトには、現在、各飲食店の営業時間が事細かに案内されている。
NEXCO中日本:https://sapa.c-nexco.co.jp/topics?id=1807
(他高速道路の情報はリンク内にあり)
しかし、現場のトラックドライバーからは、
「違う、そういうことではない」
「何もわかっていない」
といった怒りや呆れの声が上がっているのだ。

SAPA飲食店時短に世間の声は
このSAPAの飲食店時短問題については、これまでにも各媒体へ寄稿している。
ハーバー・ビジネス・オンライン(1月18日)
「緊急事態宣言によるSAPA飲食店の時短営業は物流を圧迫する」
プレジデントオンライン(1月29日)
「SAやPAの飲食も20時閉店」一律時短でトラック運転手が食堂難民になっている」
その中で、この問題を知った読者からは
「SAPAは時短営業の対象外だと思っていた」
「どうしてエッセンシャルワーカーの邪魔をするんだ」
「夜寒い中頑張るトラックドライバーに温かい食事を食べさせてあげて」
「議員が会食で飲み食いしている酒や食事もトラックドライバーが運んでいる」
といったコメントが多く寄せられた。が、その一方、一部には赤羽大臣のように「コンビニがある」という声のほか、「そのSAPAの飲食店が開いていなければ、他のサービスエリアに移動すればいい」、さらには「予め買っておけばいいじゃないか」という意見も散見された。
「夕食だけでなく朝食も取れなかった」
社会インフラを支えるべく昼夜問わず走るトラックドライバーだが、彼らにとって時短営業で飲食店が閉まる「20時以降」こそ、SAPAを利用する“ゴールデンタイム”だ。
荷主のほとんどが指定してくる「朝イチ(午前8時ごろ)」に向けて走っていることに加え、0時から適用される高速道路料金の「深夜割」の存在や、4時間ごとに30分の休憩義務、翌日業務までの8時間以上の休息義務という労基法上のルールもあるからだ。
先日、関東のSAPA数か所を回ってみると、やはり夕方から20時まではトラックの姿は少なく、閉店前の飲食店はむしろ一般客で混雑していた。
その後、20時を過ぎたころの海老名SA(東名高速道路上り)には、24時間営業だったフードコートがある2階部分に上がるも、閉まったシャッター前を一周し、そそくさと下階へ降りていくトラックドライバーの姿が散見された。
山口県から千葉県へ向かう男性トラックドライバーに話を聞いたところ、「SAPA飲食店の時短営業は知っていたが、確認しに上がってみた。緊急事態宣言以降、SAPAではずっと冷たいご飯やコンビニ飯が続いている」とのことだった。
東京料金所手前にある港北PA(東名高速道路上り)は、全国の中でも最も混み合うSAPAの1つだが、現在食堂は20時で閉店。元々この食堂は21時で閉まるが、併設されている24時間営業のコンビニもが0時で閉まるという。
午後10時半ごろに入った同コンビニの店頭には、品薄になったサンドイッチやおにぎり、即席めんが隙間を作っているだけで、弁当なども置いてはいなかった。

さらに、入ったSAPAの食堂やコンビニが閉まっていたとしても、トラックドライバーには夜中にたやすく他のSAPAに向かえない2つの事情がある。
先述通り、彼らトラックドライバーには翌日の業務まで、8時間以上休息を取らねばならいという規則があるのだが、これはつまり「トラックを動かしてはいけない」ことを意味するのだ。
また、20時以降のSAPAは、同じようなスケジュールで走るトラックドライバー同士で「駐車マスの争奪戦」が起きるほど混み合う。たとえ他のSAPAへ移動したとしても、そこでクルマを停められる保証は一切ないのである。
これらのことから実際、飲食店もコンビニも閉まっていたのに他のSAPAへの移動もできず、「夕飯どころか朝食すら取れなかった」というドライバーもでてきているのだ。
昨年の宣言では「シャワー難民」
トラックドライバーが緊急事態宣言のあおりを受けたのは、今回だけではない。
昨年4月に出された緊急事態宣言の際も、彼らには「シャワールーム」が奪われた経験がある。
世間にはあまり知られていないが、各大手ガソリンスタンドの店舗には、長距離トラックドライバー向けにシャワールームが厚意によって無料で提供されており、トラックドライバーたちとっては、汗を流せる憩いの場となっている。が、昨年の緊急事態宣言を受けて、そのシャワールームが突然閉鎖されたのだ。
元々、終日1人で行動するトラックドライバーの感染リスクは、他業種に比べてかなり低い。が、全国を走り回る彼らには、当時「コロナ運ぶな」という辛辣な言葉が投げかけられたり、無言で除菌スプレーを吹きかけられたりする事例が度々発生しており、筆者の元にも、「自分がトラックドライバーだからという理由で妻が勤務期から無期限の出社禁止命令が出た」という相談があるほど、トラックドライバーに対する偏見や差別が横行していた。
そんな中、シャワーが使えず身を清潔に保てなければ、彼ら自身の感染リスクが上がるだけでなく、偏見や差別がより強まる懸念も考えられた。
こうした現場の思いが通じたのだろう。そのシャワールーム使用禁止は1週間で解除。
その間、トラックドライバーにどう過ごしていたかを聞いたところ、「公園で体を洗った」、「コンビニのカップめんのお湯を拝借して、タオルに含ませ拭いた」、「トイレの消臭剤を自分の体に振り掛けた」、「ガソリンスタンドの洗車機の水で体を洗った」という壮絶な経験報告が次々と舞い込んだのだ。
過去記事:「トイレの消臭剤を自らの体に吹きかける」コロナ禍でトラックドライバーが直面している現実
コンビニの場所は彼らが一番よく知っている
時に1週間以上も家に帰れず車中泊を繰り返すトラックドライバーにとって、「食事」は長時間かつ肉体労働の合間に取れる唯一ホッとできる時間だ。
時短営業前のSAPAの飲食店には、元々誰に言われるでもなく、ひとりそばうどんを背中丸めてすすり、“黙食”をしていた彼らトラックドライバーの姿があった。が、現場の状況を知らない人間たちによって作られた杓子定規なのルールによって、現在はその”黙食”すらできないでいる。
数日ならばまだしも、この緊急事態宣言はすでに3週間以上が経過。さらに宣言が延長されれば、「コンビニ飯」はさらに続くことになる。そんな彼らに対し、「予め夕食を買っておけばいい」「コンビニがあるじゃないか」という声は、あまりにも無情すぎはしないだろうか。
「コンビニの場所を案内」とした赤羽大臣だが、コンビニがどこにあるのかは、視察にすら来ない「上」よりも、毎日現場にいるドライバーのほうがよく知っている。
彼らが国交相の発言に対して「違う、そういうことではない」とするのは、「温かい食べ物が食べられない」ことはもちろん、コロナ禍においても、エッセンシャルワーカーとして日本の物流を支えている中で、食事の場をよりによって国に奪われたこと。そして、この長い緊急事態宣言下での食事案に、国交相が「コンビニ飯」しか示せないことに対する反応なのだ。
トラックドライバーにとって毎夕食がコンビニ飯や冷えた軽食になるのは、健康面ではもちろん、精神的にも言葉にならない「やるせなさ」を覚えるのだ。
テナントの営業利益の兼ね合いで時短営業をしている事情があるならば、それこそ国が補助すべきで、店の営業を後押しこそすれ、物流の担い手が利用するSAPAの飲食店を閉めさせることがあってはならない。
夜の日本を支えているのは、無論トラックドライバー以外にも大勢存在する。
コロナが夜に活発化する特性があるならばともかく、20時で飲食店に一律の時短を強いる意味は、一体どこにあるのだろうか。
目に見える世界だけが現実ではない。世の中が9時‐17時だけの労働だけで回っていると思ったら大間違いなのである。
鶏卵、需給バランス乱れ価格低迷 海外販路に期待
2021年02月01日
鶏卵業界は需要の激減に苦しんだ。汎用性が広いため、コロナ禍で最も悪影響を受けた食品の代表格といえる。内食回帰で、量販店でのパック卵の売れ行きは好調だが、中食、外食向けは激減。 外出自粛に加え、インバウンド需要の消滅も痛手になった。 「もともと供給過多」(鶏卵大手)の中で、市場の約50%を占める業務用の需要が激減したため、卵価は一層下落してしまった。 鶏卵大手は羽数を数十%減らして対応したものの、卵価はいまだ前年並みには戻っていない。また利益商材であるべきブランド卵も標準卵の卵価が低いため、購買が進んでいない。 鶏卵業界は長年にわたり中小・零細企業の後継者不足による廃業、飼料大手、商社主導による合併などにより大手の寡占化が進んできたが、これに拍車をかけたのが五輪開催を見込んだ大手の販売戦略だ。 また、首都圏をはじめ大都市圏をターゲットにしたイセ食品、アキタなど鶏卵大手がここ数年、生産拠点を拡大した結果、その傾向は一層顕著になっていた。 これを裏付けるように、この5年間の東京鶏卵相場は下落の途にある。2016年、2017年は年間平均卵価が200円台を超えていた(2017年207円)が2018年は180円、2019年は173円に。今年度は8月末までの平均で172円とさらに下落し、8月単月は過去5年間で最も安い145円をつけた。 鶏卵は10-12月が最需要期。 「現在でも赤字。せめて200円台に戻らなければ」(同)が生産者の本音だったものの、西日本で鳥インフルエンザが発生し被害が生じた上、供給過多が解消されることなく年を越え、年間平均(M)も前年を下回る170円となった。生産増強を進めてきた大手が今後も手を緩める可能性は低く、体力勝負がさらに厳しい中で継続することになる。

2020年の鶏卵相場と食鳥相場のサイズ別月平均値
国内市場で需給バランスの崩れで卵価が上昇せず体力勝負になっている一方、海外輸出は徐々に進捗している。 自国で鶏卵を生産していない香港、シンガポールをはじめ東南アジア圏の一部の地域では、コロナ禍によって隣国からの輸入がストップした。その結果、以前から海外での販路開拓を模索していた国内生産者との思惑が一致したのだ。 もともと生食でのニーズがないため液卵をシップで輸送すればよく、高度に生産管理された日本の液卵製品は消費国にとっても魅力だ。 今後は現地ニーズに合わせた商品開発が進むと予想されるが、卵価が一向に上昇しない国内市場では寡占化がさらに進み、中小規模の生産者が廃業に追い込まれることになる。
公明・遠山氏が議員辞職願提出
2021年02月01日
公明党の遠山衆院議員は1日、大島理森衆院議長宛てに議員辞職願を提出した
田野瀬文科副大臣が辞任へ 自民・大塚国対副も 銀座クラブ同席
2021年02月01日
自民党の松本純前国対委員長代理が緊急事態宣言下で深夜に東京・銀座のクラブを訪れていた問題で、同党の田野瀬太道文部科学副大臣と大塚高司国対副委員長が同席したことを認め、役職辞任の意向を固めた。複数の党関係者が1日、明らかにした。 田野瀬氏は平成24年に初当選し、現在3期目。石原派(近未来政治研究会)に所属し、昨年9月に文科副大臣に就任した。大塚氏は17年に初当選し、現在4期目。竹下派(平成研究会)に所属し、衆院議院運営委員会理事も務めている。
