政府、「尖閣」緊張を警戒 自民に自衛隊積極投入論 海警法施行
2021年02月01日
中国海警局の武器使用権限を明記した2月1日施行の「海警法」について、日本政府は「国際法秩序を揺るがしかねない」(防衛省幹部)と警戒を強めている。 【写真】沖縄県の尖閣諸島付近で中国公船に退去要請する海上保安庁の巡視船 東・南シナ海を舞台にした膨張主義的な動きの一環と分析。沖縄県・尖閣諸島周辺でも軍事的な行動をエスカレートさせる恐れがあるとみて、自民党からは自衛隊の対応強化を求める意見が出てきた。 中国公船による尖閣周辺の接続水域航行は昨年、333日と過去最多を記録し、領海侵入も繰り返す。海警局は日本の海上保安庁に相当する組織だが、2018年に軍の最高指導機関である共産党中央軍事委員会の指揮下に入り、「第2海軍」とも称される。 日本側で対処するのは基本的に海保。ただ、巡視船の装備には限界があり、手に負えない場合は自衛隊が「海上警備行動」として出動することになっている。 1月26日の自民党関係部会の会合では、海警法について出席議員から「尖閣狙い撃ちの条文だ」「脅し以外の何物でもない」と反発する声が続出。海警局と軍の一体化が進んでいる現状を踏まえ、自衛隊を前面に出す法整備を求める意見も相次いだ。 政府は29日、海警法施行を前に尖閣を含む地域情勢をめぐり国家安全保障会議(NSC)を首相官邸で開いた。茂木敏充外相は同日の記者会見で「国際法に反する形で適用されることがあってはならない」とけん制した。 実は東シナ海では、海上自衛隊の護衛艦と中国海軍艦艇が一定の距離を取り、にらみ合う状況が常態化している。このため、自衛隊がより前面に立てば、中国に増派の口実を与えかねない。「中国が仕掛けた『わな』にかかる」(防衛省幹部)というわけだ。 「自民党の意見も伺いつつ、引き続き万全の体制をつくっていきたい」。岸信夫防衛相は29日の記者会見で、こう述べるにとどめた。
ミャンマー国軍、政権奪取を発表 非常事態も宣言
2021年02月01日
ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相を拘束した国軍は1日、非常事態を宣言した。地元メディアが伝えた。国軍は政権が、国軍トップのミン・アウン・フライン最高司令官に「移譲された」とし、政権を奪取したと発表した。 国軍は昨年11月の総選挙で不正があったと主張している。
スー・チー拘束でも国際社会がミャンマー政変を「クーデタ」と認めたくない理由
2021年02月01日
- 各国にはミャンマーのクーデタを「クーデタ」と認めたくない事情がある
- 制裁がミャンマーを中国側に押しやることになるからだ
- しかし、事実上の軍事政権のもとで少数民族の迫害がエスカレートする公算は高い
スー・チーらミャンマー政府要人が相次いで軍に拘束されたが、各国がこれを「クーデタ」と認めることにはハードルが高い。そこには中国の影がある。
民主化の逆流
2月1日早朝、ミャンマーの事実上の最高責任者アウン・サン・スー・チーら政府要人が軍によって拘束された。首都ネピドー周辺では電話、インターネット回線も遮断されていると報じられている。
軍は以前から、クーデタに向かう可能性を示唆していた。その理由は、昨年11月の総選挙でスー・チー率いる国民民主同盟(NLD)が、上院224議席中135議席、下院440議席中255議席を獲得し、この圧倒的な勝利によって単独政権を発足できるようになったことだった。
ミャンマーでは1988年にやはりクーデタで軍事政権が発足したが、2010年に民主政に移管した歴史がある。ただし、その後も軍人が議会の4分の1を占めるなど、軍が大きな政治的発言力を握ってきた。
ところが、昨年11月の選挙では、はじめて軍人の特別枠がなくなり、軍が支援する連邦団結発展党(USDP)は上院で11議席、下院で30議席と圧倒的な少数派に転落した。これは民主主義がミャンマーで定着しつつあることを示したが、政治・経済に根をはった既得権益層である軍の警戒感を募らせることにもなった。
その結果、軍は「選挙での不正」を訴え、「政治危機を克服するための介入」を示唆するようになった。1月27日、軍の最高実力者ともいわれるミン・アウン・フライン将軍は「憲法がないがしろにされている」と気勢をあげた。その5日後、新政権の閣僚が初めて議会に着席する予定だった2月1日、ついにクーデタが発生したのだ。
クーデタは「クーデタ」になるか
ミャンマー軍は1年間の緊急事態宣言を発令し、この間軍による直接統治が行われるとみられる。今後の展開については予断を許さないが、軍がUSDPを通じて実質的に支配する構図ができるとみるのが順当だろう。その場合、スー・チーらNLD幹部を厳罰に処せば国民からの反動が大きいため、自宅軟禁などで拘束する公算が大きい。
いずれにせよ、実質的な軍事政権が復活すれば、国民の政治活動を規制しながら経済成長に注力する、良くいえば実務的な、悪くいえば開発独裁的な統治になるだろう。
その時、対応を迫られるのは先進国だ。1988年のクーデタの際、日本はミャンマー向け援助をわずかながらも続けた。「相手国の内政に立ち入らない」のが日本政府の立場だからだ。
しかし、ほとんどの欧米諸国はミャンマーに経済制裁を実施した。アメリカなどでは、クーデタで権力を握った政権への援助を禁じる法律があるからだ。
もっとも、こうした原理・原則はケース・バイ・ケースでもある。実際、エジプトで2013年にイスラーム勢力が握る政府を軍が打倒し、実質的な軍事政権が発足した際、アメリカはこれを「クーデタ」と認定せず、援助を続けた。つまり、相手次第ではうやむやになるのであり、「クーデタ」の認定そのものが政治的ともいえる。
それでは、今回の場合、ミャンマーのクーデタは国際的に「クーデタ」と扱われ、何らかの制裁が行われるのだろうか。
中国の影
1988年の場合と比べて、今回アメリカなどがミャンマーのクーデタを「クーデタ」と認定するハードルは高い。そこには中国の存在があるからだ。
欧米諸国が経済制裁を実施していた1980年代後半から2000年代後半までの20年間、いわば「空き家」に近かったミャンマーに急速に進出したのは、中国、インド、タイなどの新興国だった。なかでも中国にとってミャンマーは天然ガスやルビーの生産国であるだけでなく、陸路でインド洋に抜けるルート上にもあるため、積極的な進出を進めた。
2010年の民主化と前後して制裁は解除され、ミャンマーは再び大手を振って先進国とも取引できるようになった。それ以来、ミャンマーは「東南アジア最後のフロンティア」として先進国からの投資が相次ぐようになった。
それでも、中国の存在感は圧倒的に大きい。国際通貨基金(IMF)の統計によると、2018年段階で中国の対ミャンマー貿易額は約118億ドルにのぼり、その金額は世界1位で、2位のタイ(約57億ドル)以下を大きく引き離している。
つまり、ここで欧米諸国が制裁を行なえば、ミャンマーをより中国側へ押しやることにもなりかねない。それはミャンマーを「一帯一路」により深く食い込ませることになるため、「中国包囲網」の形成を目指すバイデン政権にとって頭の痛いところだ。
恐らくミャンマー軍幹部はこの先進国の立場を理解し、「介入はない」と判断したうえでクーデタに向かったものとみられる。
少数民族迫害がエスカレートする恐れ
その一方で、事実上の軍事政権が復活した場合、ミャンマーでは少数民族の迫害がエスカレートする公算が高い。なかでも2017年から注目されることが多いロヒンギャ問題への懸念は大きい。
ミャンマーの少数民族ロヒンギャは、そのほとんどがムスリムだが、仏教ナショナリズムを掲げる僧侶などによって家屋が焼かれたり、暴行・殺害されたりしたため、現在では隣国バングラデシュなどに70万人以上が難民として逃れている。
この問題では、最高責任者であるはずのスー・チーも、ロヒンギャ迫害を積極的に取り締まらないと批判されてきた。民主化に尽力し、ノーベル平和賞も受賞したスー・チーがロヒンギャ問題で冷淡とさえいえる態度を見せ続けた最大の理由は、ミャンマー軍がこの蛮行に加担していたからだ。
もともとミャンマーでは軍事政権時代から、少数民族の土地を取り上げ、そこに人口の70%を占める仏教徒のビルマ人を移住させる「ビルマ化政策」が進められてきた。これは民主化後も軍の大きな影響力の下で続き、ロヒンギャ問題でも兵士の関与が頻繁に報告されてきた。
すでにクーデタの機運が高まっていた1月初旬には、強制居住区から逃れようとしたロヒンギャ100人が当局に逮捕されている。
事実上の軍事政権の復活は、こうした少数民族弾圧を構造化させるきっかけにもなりかねない。各国の利害関係の影で弱い者ほど泣きを見る構図は、ここでもみられるのである。
在ミャンマーの日本人に不要不急の外出自粛を呼びかけ=大使館
2021年02月01日
在ミャンマーの日本大使館は1日、同国でアウン・サン・スー・チー国家顧問と与党幹部が拘束されたことを受け、現地に滞在する日本人に不要不急の外出を控えるよう呼びかけた。 「現時点で一般の人々を巻き込む動きは見られていない」とする一方、不測の事態に備えるよう注意を促した。
緊急事態、10都府県で延長 3月7日まで 栃木は解除 あす2日に決定
2021年02月01日
政府が新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言について、栃木県を除く10都府県で7日までの期限を3月7日まで1カ月間延長する方針を固めた。今月2日の基本的対処方針等諮問委員会で専門家の意見を聴取し、政府対策本部で決定する。複数の政府関係者が明らかにした。 【表】前回・今回の緊急事態宣言への企業の対応 延長の対象となるのは、東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、岐阜、大阪、京都、兵庫、福岡の10都府県。3月7日までに感染状況や医療提供体制が改善すれば期限を待たずに解除する。栃木県は新規感染者数が減少傾向にあることや、その他の対象地域と生活圏が異なることなどから解除することとした。 政府はこれまで、宣言解除の基準として、新型コロナ感染症対策分科会が示す基準で最も深刻な「ステージ4」から「ステージ3」への移行することを目安としていた。ただ、ステージ3に移行しても病床の逼迫(ひっぱく)度などが改善されていなければ解除は難しいと判断した。
米、5G開発へ多国間基金…日本や英豪と対中連合
2021年02月01日
米国政府が高速・大容量通信規格「5G」の技術開発や機器供給網の強化に向け、多国間で利用する基金を設立することがわかった。英豪など機密情報を共有する英語圏5か国「ファイブ・アイズ」に加え、日本の参加を想定している。中国製機器の普及を阻止するため、関係の深い国と対中連合を形成し、5G開発の主導権を握る狙いがありそうだ。
基金の名称は「多国間通信セキュリティー基金」で、1月初めに成立した2021会計年度の国防権限法に設立が盛り込まれた。関連条項では〈1〉安全で信頼できる技術の開発〈2〉機器供給網の強化〈3〉信頼できるメーカーの利用促進――を目的として掲げ、「英国、カナダ、豪州、ニュージーランド、日本などの信頼できる海外のパートナーの関与を確保するため、資金を活用する」と明記した。金額規模は今後詰めるが、米議会では、過去に5億ドル(約500億円)規模が提示されていた。10年間利用できるという。
基金構想を主導した民主党のマーク・ワーナー上院議員は読売新聞の取材に対し、「5Gを含む多くの技術について、米国は同盟国などと緊密に協力する必要がある。日本は無線通信技術のリーダーで、この取り組みの最重要パートナーの一つだ」と述べた。
米国側は、中国に対抗して安全な5G通信網を構築するには、技術力の高い日本の協力が不可欠とみている模様だ。基金を活用したプロジェクトが進行すれば、日本メーカーの技術や製品の普及につながる可能性がある。米国としては、自国のソフトウェア開発の強みを技術開発に生かすとともに、自国陣営に各国をつなぎとめて、低価格を武器に広がる中国製に対抗する勢力を築く思惑がありそうだ。
今日30日(土)の天気 北陸や北日本は大雪や吹雪に警戒 関東以西は晴れて穏やか
2021年01月30日
■ 天気のポイント ■

提供:ウェザーニュース
・北陸と北日本は大雪・吹雪に警戒 ・関東は晴れて穏やか ・西日本は寒さが和らぐ 今日30日(土)は北日本を中心に強い冬型の気圧配置が続きます。北陸や東北、北海道は大雪・吹雪に警戒が必要です。 関東から西の各地は高気圧に覆われて風が弱まり、太平洋側を中心に穏やかに晴れる見込みです。
北陸と北日本は大雪・吹雪に警戒

積雪の予想 30日(土)夕方まで
午前中を中心に冬型の気圧配置が継続し、日本海側の広い範囲で断続的に雪が降ります。 北海道ではオホーツク海側でも雪の強まる所がありそうです。 沿岸部を中心に風も強く、大雪や吹雪に対する警戒を続けてください。
関東は晴れて穏やか
関東は冬型の気圧配置が弱まって高気圧に覆われます。晴れる所が多く、前日29日(金)ほど強い風が吹くこともなさそうです。 気温は今日と変わらなくても、体感温度は少し上昇して過ごしやすくなります。空気の乾燥した状況が続きますので、火の取り扱いにはお気をつけください。
西日本は寒さが和らぐ
冬型の気圧配置が弱まり、西日本の太平洋側は晴れる所が多くなります。日本海側の雪も落ち着いて天気は回復に向かう見込みです。 上空の寒気が退くため、前日29日(金)に比べると昼間の気温は上がる所が多く、寒さは少し和らぎます。
私権制限への懸念浮き彫り コロナ法案、異例のスピード審議
2021年01月30日
新型コロナウイルス対策の実効性向上を目指す特別措置法や感染症法などの改正案審議が29日、衆院で始まった。 自民、立憲民主両党は刑事罰撤回などの修正で事前に合意しているが、初日の審議では私権制限などへの懸念が解消されていないことが浮き彫りになった。与党は2021年度予算案の審議入りを急ぐ都合上、改正案を4日間という異例のスピード審議で成立させる方針だ。 「一定の理解はするが、運用は慎重であるべきだ」。公明党の高木美智代政調会長代理は29日の衆院本会議で、緊急事態宣言の前段階として新設される「まん延防止等重点措置」に懸念をにじませ、改正案の検討がなお「生煮え」であることを印象付けた。 重点措置は緊急事態宣言を「予防」するため、発令前からこれに近い措置を取れるようにする制度だ。知事は発令時と同じ営業時間短縮などの「命令」ができるようになり、違反した事業者には過料が科される。公明党内には「安易な私権制限につながる」(ベテラン)と強い慎重論があったが、与党としての立場を考慮して最終的に了承した経緯がある。 高木氏は本会議で「歯止めが重要だ」と、重点措置の発動要件を明確化するよう要請。政府から詳細な答弁を引き出すことで懸念の払拭(ふっしょく)に努めたが、西村康稔経済再生担当相は「都道府県内に感染が拡大する恐れ」がある場合などと曖昧な答えに終始した。 29日の審議では、立憲が修正協議で大幅譲歩を勝ち取ったと自賛する罰則に対しても懸念が示された。感染症法改正案は入院を拒否した人などに対する罰則を盛り込んでいるが、共産党の塩川鉄也衆院議員は「罰を恐れて人々が検査を受けなくなれば、感染制御が困難になる」との日本公衆衛生学会の見解を紹介し、撤回を要求した。 この後の衆院内閣委員会では、参考人として出席した東邦大の舘田一博教授(感染症)が「大事な法律」と改正案を歓迎した。しかし、東大大学院の橋本英樹教授(公衆衛生)は「保健所に罰則の通告義務が発生し、業務が持たなくなる」と現場の負担増を指摘し、不安を隠さなかった。 修正合意をめぐっては立憲内にも「落第点」(中堅)との不満がくすぶる。改正案は週明けの2月1日、質疑、連合審査、委員会・本会議採決を経て参院に送られ、同3日に成立する運びだ。
「緊急事態」11都府県に大学6割…受験シーズン本番、不安な追い込み
2021年01月30日
消えた「はだ色」、聖徳太子の名称変更 小学校の「新常識」〈週刊朝日〉
2021年01月30日
昭和・平成・令和と三つも元号が変われば、世の「常識」もガラリと変わり、気づけば浦島太郎状態に──。なかでも教育現場は、そんな「新常識」のオンパレードだ。たまには、子や孫の教科書をめくり、学校の話を聞いてみてはどうだろう。 【実は別人だった!? 旧1万円札(見本)の写真はこちら】
* * * 「はだ色のクレヨン、取ってちょうだい」 東京都内在住の女性は、小学1年生の娘が学校で使うクレヨンに一本一本、「お名前シール」を貼っていた。すると、娘からは思わぬ言葉が返ってきた。 「はだ色は、ないよ」 不思議に思って「はだ色」を手に取ると、クレヨンに巻かれた紙には「うすだいだい」と印字があった。 総合文具メーカーのサクラクレパスの広報担当者が説明する。 「20年ほど前に、『多様な国籍の人が暮らす時代において、差別的だと感じる人もいる』との問題提起があり、業界全体で『はだ色』の名称は使わなくなりました」 教育現場でも、国籍や男女の垣根は消えつつある。クラス名簿は、男女混合の50音順が主流に。「蒼」や「葵」で「あおい」と読む男の子の名前も一般的で、名簿で男女の区別はつかない。 運動会も変わった。受験を控える小学6年や中学3年の保護者は、ケガで勉強に支障が出るのを嫌がる。 「名物だった組み体操のピラミッドやタワーをやめる学校は、年々増えています」(都内小学校の女性教員) 安全性への配慮は手厚くなった。理科の実験でおなじみだったアルコールランプも、カセットコンロに移りつつある。 アルコールランプに使われる液体のメタノールは、気化しやすく爆発の危険があるためだ。 「マッチを触ったことがなく、火をつけられない子どもが増えたという背景もあります」(大手科学教室のスタッフ)というから、将来がちょっと心配になる。 校庭の白い「ライン引き」に使うライン材も、中身が変わった。 2007年、文部科学省は全国の教育委員会などに、強アルカリ性の消石灰系のライン材は目に入ると視力障害を残す危険性があると指摘した。それを受けて、弱アルカリ性の炭酸カルシウム系のライン材に移った。
