幼稚園が被弾…ウクライナ“戦闘激化”食い違う主張
2022年02月21日
アメリカのバイデン大統領が言うように、プーチン大統領は本当にウクライナ侵攻を決断したのでしょうか。最前線ではウクライナ軍の兵士2人が死亡するなど、戦闘が激しくなっています。 ▽「銃声が」最前線に住む家族から連絡 (佐々木一真アナウンサー) 「こちらの施設では日本に住んでいるウクライナの方々による集会が今行われています。今日は60人ほどが参加するということです」 このような集会は月に数回程度開かれていて、現地の情報交換などを行うといいます。 (マリアさん(仮名)) 「ここはみんな家族みたいです。みんな優しい」 (佐々木一真アナウンサー) 「ボルシチを食べるとウクライナのことを思い出したり?」 (マリアさん(仮名))「もちろんです。ママのこと…すみません…」 ウクライナ東部、ドネツク出身のマリアさん。両親と弟は今も親ロシア派の武装勢力が実行支配する地域で暮らしています。 (マリアさん(仮名)) 「いまドネツクは大変です。朝からママがメールした。『戦争が始まった』と。」 母親からメールが来たのは3時間前。 (母親)銃声が聞こえる (マリアさん)大変、気を付けて安全対策をして。状況は? この後、母親からの連絡は途絶えました。 (マリアさん(仮名)) 「まだ既読になっていないし、現地の状況はどうなっているかわかりません。(ウクライナは)今は夜。寝る時間。(銃撃は)以前と同じいつも夜。」 ウクライナの東部でいま、何が起きているのでしょうか? ▽「砲弾」飛び交う…最前線で戦闘激化 親ロ派の武装勢力から砲撃を受けるウクライナ政府軍。最前線を取材していたメディアも地下のシェルターに避難します。 ウクライナ軍によると19日、親ロ派の攻撃で兵士2人が死亡、4人がけがをしたということです。 (ウクライナ政府軍幹部) 「ウクライナ軍は、民間人(と兵士)の命を救う必要がある場合を除いて報復攻撃はしない」 一方、親ロ派武装勢力は20日、「ウクライナ軍からの攻撃で一般市民が犠牲になった」「ウクライナによる侵攻計画が始まった」と発表しています。 緊張が高まっているウクライナ東部。ドネツク州とルガンスク州の一部を「人民共和国」を自称する親ロ派の武装勢力が実効支配していて、ここ数日、ウクライナ軍との間で戦闘が激化しています。 (「ドネツク人民共和国」指導者 デニス・プシーリン氏) 「彼らの武器は私たちと子どもたち民間人に向けられています。まず女性 子ども 高齢者が避難の対象となります。」 親ロ派は、ウクライナ軍による攻撃を理由に住民をロシアに避難させると発表。 軍人「戻って下さい。ここは通行禁止です」 ドネツク市中心部では「親ロ派幹部の車」が爆発。砲撃も相次いでいて17日にはウクライナ側の幼稚園に砲弾が撃ち込まれました。 (幼稚園の園長) 「朝8時45分、子どもたちが朝ごはんを食べている時に起きました。女性2名 男性1名の職員がけがをして救急車で運ばれました」 親ロ派は「ウクライナ軍が撃った」と主張していますが、ウクライナ軍は「親ロ派による砲撃」としています。 親ロ派が実効支配するドネツクに今も家族が暮らしているマリアさん(仮名)。 (マリアさん(仮名)) 「毎日心配。明日はどうなってしまうかわからない状態です。緊張感が続いているそうです。とてもつらいし言葉にできない。涙が出てきてしまいます。」 マリアさんは8年前の2014年、日本人の夫とウクライナを離れました。 ロシアがクリミア半島を併合したこの年、マリアさんが住むドネツク州でも親ロ派の武装勢力が一方的に独立を宣言。ウクライナ政府軍との間で激しい戦闘が起こりマリアさんは親しい友人を失くしています。 (マリアさん(仮名)) 「朝まで砲撃が続いていました。とても怖かったです。あの時から花火が怖くなってしまいました。今でも(花火の音が)聞こえるだけで隠れてしまいます。私の母親は孫、私の子どもをみたことがありません。私も親族に8年間会えていない。母は孫に会ったことがないまま死んでしまうのではないかと不安に思っています」 マリアさんは家族が暮らすドネツクに自由に出入りできません。 ▽廃墟もそのまま…親ロ派“支配地域” 親ロ派の支配地域につながる道には複数の検問所が設置され許可証がなければ通行できないといいます。 支配地域はいまどうなっているのか?今月上旬、トルコのメディアが入りました。 (トルコメディア チェティネル・チェティンさん) 「この争いは黒海で起こっています。国境近くで起こっているのです。トルコにとってロシア、ウクライナはとても重要です」 足を踏み入れると、そこには戦闘の激しさを物語る痕跡が… (トルコメディア チェティネル・チェティンさん) 「建物は廃屋となっていますね。信じられないくらいひどい光景です。老人しか残っていません。そこにマーケットがあります。オレンジが置かれていますが明らかにずっと置かれたままです」 店員「街に人がいないので売れない」 西側メディアがドネツクで住民に話を聞くと… (親ロシア派地域の住民)「ひどいことをしたので、ウクライナになってほしくない」 「戦って血を流したので、最終的な目標はロシア連邦に入ることです」 住民の多くがウクライナへの批判とロシアへの期待を口にします。 しかし本音では、ウクライナを支持する住民も多いとマリアさんは言います。 (マリアさん(仮名))「あえて自分からウクライナを応援しているとは言いません。なぜなら危ないからです。ドネツクではウクライナのテレビ局が見られなくなってしまいました。ウクライナの情報が手に入らない。ロシアのプロパガンダのみを毎日聞かされます。ウクライナは悪い国だ、子どもを処刑する国だ」と。 ▽「偽情報」警戒…動画に“不審点”指摘も ウクライナの日本大使館の元調査員で現在は国営通信社に勤めている平野高志さんは、ロシアが流す「偽情報」に 注意が必要だと指摘します。 (ウクライナの国営通信社 平野高志さん) 「ロシア語を使うからロシア寄りということはまずありませんし、ロシア語を話す人もウクライナ人のアイデンティティを持っている人はたくさんいます。そこをプーチン政権は非常に単純化して、東部にはロシア語話者が多い。ロシア人が多いから親ロ派なんだ。で、私たちはそこの住民を助けなければいけない、というロジックを使って、(2014年の)クリミアの時もそうですし、今も同じロジックを使っています。それは偽情報だと思いますし、気をつけないといけないと私は思っています」 ウクライナ側から攻撃を受けたとする映像などを連日、発信している親ロ派の武装勢力。 その中には「偽情報」が含まれている可能性があると、イギリスの調査報道機関「ベリングキャット」は指摘しています。 (「ドネツク人民共和国」指導者 デニス・プシーリン氏) 「まず女性、子ども、高齢者が避難の対象となります。」 17日にウクライナ軍から激しい攻撃を受けたと主張する親ロ派の指導者は、翌日の18日に住民に避難を呼びかける動画を自身のSNSで公開しています。 しかしベリングキャットのメンバーが動画に記録されたデータを調べると… 作成された日付は、16日。激しい攻撃を受ける前に避難を呼びかける動画を準備していたことになります。 プーチン大統領は、ウクライナ東部で「ジェノサイド(虐殺)」が起きていると主張しています。 (プーチン大統領) 「ウクライナでは大規模かつ組織的に人権が侵害され、ロシア語を話す人々への差別が法制化されている」 プーチン政権は2019年以降、親ロ派地域でパスポートを発給。これまでに70万人以上の住民がロシアの市民権を取得しているといいます。 ロシアが偽情報を拡散し、「自国民の保護」を口実にしてウクライナに侵攻することをアメリカは懸念しています。 (バイデン大統領) 「現時点で彼が(侵攻を)決断したと確信している」 核兵器を搭載可能な大陸間弾道ミサイルなどの発射演習を指揮したプーチン大統領。 本当に、侵攻を決断したのでしょうか?
ロシア、住民「保護」口実に軍事介入の懸念…親露派地域での爆発事件捜査を発表
2022年02月21日
ウクライナ東部で続く同国政府軍と親ロシア派武装集団との紛争を巡り、ロシアが介入とみられる動きを強めている。プーチン露政権がロシア系住民の「保護」を口実に、親露派の支配地域に軍事介入する懸念が一層強まってきた。 【写真】砲撃された家屋のそばを歩くウクライナ軍兵士

(写真:読売新聞)
重大犯罪捜査を担当する露連邦捜査委員会は19日、親露派が実効支配するドネツク州で18日に起きた車両爆発について、殺人未遂の疑いで捜査を開始したと発表した。今もウクライナに属する同州で捜査を行う法的根拠は示していない。
タス通信などは、爆発は、親露派の治安機関幹部の車両を狙ったとしている。負傷者はいなかった。捜査委は、幹部殺害の目的だったとして「関与した者を特定し、処罰する」と主張した。

19日、ウクライナ東部ドネツク州で、ロシアへ避難するためバスに乗り込む住民たち(ロイター)
捜査委は18日にも、ウクライナ政府軍が親露派の支配地域で大規模な砲撃を行い、民間人が負傷したとして捜査開始を発表していた。
全欧安保協力機構(OSCE)の19日の報告によると、東部地域の紛争解決に向けた「ミンスク合意」で禁じる迫撃砲の使用などの違反が、ルガンスク州で975件、ドネツク州では591件あり、前日の648件、222件から急増した。
砲撃により、政府軍は兵士2人が、親露派は民間人2人が死亡したとそれぞれ発表している。ロシアが今後、合意違反を介入の口実とする可能性がある。
ロシアは主要メディアを通じ、ウクライナ政府軍が「侵攻」を準備していると主張して、親露派支配地域での危機感をあおる動きもみせている。介入にあたっては、露系住民からの要請も理由となりうるためだ。
露有力紙コメルサント(電子版)は19日、親露派武装集団司令官が「ウクライナ政府軍の侵攻計画」を情報機関から入手したと伝えた。政府軍は5日以内に侵攻を開始するとし、「ロシア語を話す民族を浄化する意図だ」と主張しているという。
ウクライナ政府軍も「露軍側がテロを企てている」と主張している。タス通信は、政府軍が東部の住民にチラシを配布して対抗していると伝えている。
豪、外国人旅行者の入国全面再開 条件付きで2年ぶり 新型コロナ
2022年02月21日
オーストラリア政府は21日、新型コロナウイルスの感染防止のため禁止してきた外国人旅行者の入国を、2回のワクチン接種完了を条件に約2年ぶりに全面再開した。 【図解】新型コロナ 世界各国の状況 コロナ禍で厳しい水際対策を講じてきた豪州の入国再開は、世界的な制限緩和の流れを象徴している。 豪州では新型コロナの感染状況がピークを越えたことに加え、16歳以上で2回のワクチン接種率が94%超に達し、3回目の接種も進んだことから再開を決めた。
金先物、最高値更新 ウクライナ緊迫化で 大阪取引所
2022年02月21日
21日午前の大阪取引所では、金先物相場が値上がりし、過去最高値を更新した。 ウクライナ情勢の緊迫化を受けて、投資家が有事に強いとされる金に、株式などから資金を移す動きが強まった。最高値の更新は2020年8月以来、約1年半ぶり。 【図解】ウクライナ 取引の中心である12月決済物の1グラム当たりの価格は一時、7040円を超えた。これまでの高値は20年8月7日に付けた7032円。 金地金販売大手、田中貴金属工業(東京)の税込み小売価格は7790円となり、こちらも1年半ぶりに高値を塗り替えた。
東証、午前終値196円安
2022年02月21日
21日の東京株式市場の日経平均株価(225種)午前終値は、前週末終値比196円06銭安の2万6926円01銭だった。
三菱UFJが大阪府に5億円寄付 脱炭素技術を後押し
2022年02月21日
大阪府が新設する脱炭素技術開発への補助制度について、三菱UFJフィナンシャル・グループが事業費の5億円を全額寄付することが20日、分かった。数億円規模の地方自治体の補助制度を全額寄付で支援するのはめずらしいという。脱炭素社会の実現や2025年大阪・関西万博への積極的な関与をアピールするほか、大阪府内で存在感を示したい考えがある。近く正式に発表する。 【表でみる】大阪府の主な令和4年度事業 大阪府の補助制度は令和4年度当初予算案に盛り込まれており、脱炭素社会に向けた新たな技術の試作開発や、実証実験の実施などを支援する。1件あたり最大1億円まで経費の一部を補助する。 補助制度の対象は公募する。万博開催に合わせて実用化が可能な技術を念頭に置き、たとえば、電動船の開発・運航▽ごみ処分時の水素製造▽室温の上昇を抑える新素材開発-などを想定する。大企業に限らず、新技術のアイデアを持つベンチャー企業の支援にもつなげる。 三菱UFJは昨年、グループとして温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする社会の実現を目指して「カーボンニュートラル宣言」を公表。今回の寄付を通じて、脱炭素社会実現や万博を契機にした新産業創出への支援姿勢を打ち出す考えだ。 寄付は企業版ふるさと納税制度で行うため、一定額の税控除を受ける見通し。同社は昨年、大阪府に対して水素を利用した燃料電池バスの導入に向けた寄付も行っている。ほかにも府内でイノベーション(技術革新)支援拠点を開設するなど、大阪での取り組みを強化しており、存在感を強める狙いだ
北京五輪閉幕 企業に明暗 関連CMはゼロ、メダル数史上最多でウエア販売は好調
2022年02月21日
北京冬季五輪は中国政府の人権問題など競技とは別の要素に注目が集まる異例の大会となったことで、スポンサー企業にとっては積極的な情報発信ができない悩ましい大会となった。一方、日本選手団のメダルラッシュで選手が身に着けていたウエアが売れるなど、ウインタースポーツ業界には追い風が吹き、明暗が分かれた。 【写真】閉会式に入場するカーリング女子日本代表 中国政府による新疆ウイグル自治区や香港などでの人権問題への批判が高まる中で開かれた北京五輪。スポンサー企業にとっては、大会支援の動きを強めれば人権軽視と映る恐れがあり、ボイコットすれば巨大な中国市場を敵に回しかねない。板挟みの中、トヨタ自動車やパナソニックなど日本のスポンサー各社は表に出ることを控え、大会期間中も運営を支える〝黒子〟に徹した。 そうした姿勢が最も顕著に表れたのがテレビCMだ。五輪のロゴとともに自社製品の広告を出せることはスポンサー企業にとって最大の特権のはずだが、CM総合研究所の調べでは、今月17日時点で五輪期間中の関連テレビCMは韓国の電機大手サムスン電子のCMが計77回放送されたのみで、日本企業による五輪関連のCMはゼロだった。 前回の平昌五輪では2018年2月5~19日の期間だけでも26社1779回のCMが流れていただけに、五輪で自社ブランドをアピールしたかった各社にとっては大きな誤算。ある企業関係者は「スポンサーのメリットは何もない。今回はお付き合いだ」と漏らす。 五輪前に購入者が増えるとされるテレビの販売も低調だ。調査会社BCNによると、平昌五輪のときは前年比で5%程度販売が伸びていたが、今回の北京五輪では逆に前年を5%程度下回った。新型コロナウイルス禍の影響や、昨年夏の東京五輪で需要が前倒しされた側面も大きいが、盛り上がりに欠けていたことは明らかだ。開会式の平均視聴率も、ビデオリサーチの調査では平昌五輪を10ポイント近く下回る21・3%だった。 一方、日本選手団のメダル獲得数は冬季五輪史上最多となり、選手の活躍で関連商品の販売は好調だ。特に選手が身に着ける製品は積極的な宣伝をしなくてもロゴがテレビなどに映る。複数の競技で選手のウエアを提供するミズノでは選手と同じ仕様のジャージーが人気で、すでに売り切れた商品もあるという。 アルペンスキーなど、冬季五輪のウエアは必ずしも一般向けではないが、デサントの広報担当者は「トップ選手が着用したことによるブランド価値の向上は大きい」と手応えを示す。 スポーツ用品大手アルペンによると、冬季スポーツ関連商品の売り上げは前年比で3割増になっているという。中でもスノーボード関連が好調で、「日本選手の活躍で新たに競技を始める人も増えているようだ」(同社)と、今後の市場拡大に期待を寄せている。
セコマ、ローソン、さくらみくら… 弁当チェーンを揺るがす「コンビニ」店内調理の秘密兵器は
2022年02月21日
1月末、ローソンは店内で調理した弁当をUberで配達する「ゴーストレストラン」事業に参入すると発表し、業界に大きな衝撃を与えた。近年増える「店内調理」コンビニの裏側を、フードライターの適掃夫氏が取材した。 【写真】ローソンの”NY飯”にセコマのカツ丼 コンビニの店内調理メニュー ***
「日本でナンバーワンの弁当チェーンは?」と聞かれたときに「ほっともっと」を頭に浮かべる人は多いだろう。実際、持ち帰り弁当の売上高トップは「ほっともっと」を展開するプレナスで、2位が「本家かまどや」、3位「ほっかほっか亭」のハースクレイと続く。首都圏では「オリジン弁当」や「キッチンオリジン」を運営するイオン子会社のオリジン東秀も目立つものの、同社の店舗網は関東と関西の10都府県のみ。店舗数で比較すると、「ほっともっと」が国内2489店(22年1月末時点)、「本家かまどや」が約2300店、「ほっかほっか亭」が919店舗(22年1月末時点)、「オリジン」は564店舗(21年2月末時点)と大きな開きがある。 「女性の社会進出や単身、共働き世帯の増加で中食市場は成長を続けてきましたが、新型コロナの影響で2020年は11年ぶりに惣菜市場が縮小したと、日本惣菜協会が発表しています。さらに出前館やUber Eatsの料理宅配代行サービスも急成長しており、弁当チェーンにとっては強力なライバルが増えていると言っていいでしょう」と話すのは流通アナリストの渡辺広明氏。
その証左とも言える地殻変動が、ローソンが始めた「ゴーストレストラン」だ。同社では朝食やランチの需要に合わせて店内で調理した弁当などを販売する「まちかど厨房」を2011年から展開しており、デリバリーサービスはその厨房設備を空き時間に有効活用することが狙いだという。 ここで冒頭の質問に戻るが、ローソンは既に全国約1万4700店舗のうち約8000店が「まちかど厨房」を備えている。だから、「まちかど厨房」を弁当チェーンと見なすなら日本最大はローソンということになるし、また北海道最大の弁当チェーンは「ホットシェフ」という店内調理で人気を呼んでいるセイコーマート(以下、セコマ)ということになる(約900店以上)。 持ち帰り弁当チェーン店とコンビニを一緒にすることに異論の声もあるだろう。だが、コンビニの「店内調理」弁当や総菜が、弁当チェーンと“胃袋争奪戦”をするのは必至だ。
日本勢、EV競争で巻き返し コストに課題、新たなライバル出現で「クルマづくり」大転換期に【
2022年02月21日
2050年の温室効果ガス排出実質ゼロに向け、電気自動車(EV)をはじめとした電動車の開発競争が世界的に加速している。欧米メーカーに比べて遅れが指摘されてきた日本の自動車メーカーも、ここに来てEVへの注力姿勢を鮮明にした。ソニーなどIT企業の新規参入も耳目を集めており、「クルマづくり」をめぐる戦いはかつてない大転換期を迎える様相だ。一方で、電動車を主軸に据えたビジネスモデルは、採算性がいまだ不透明。次世代技術に対応しながら利益を上げる体質を築けるのか、課題も尽きない。(時事通信経済部 平野壮生) 【写真】ホンダが中国に建設するEV専用工場 ◇「EV反対派」イメージ払拭へ 「35年までに(国内の)新車販売で電動車100%を実現する」と菅義偉前首相が施政方針演説で表明したのが、21年1月。その後の約1年で、国内の大手メーカーは立て続けにEV戦略の加速・前倒しを発表してきた。 ホンダは昨年4月、三部敏宏社長が就任早々に大規模な電動化戦略を表明。エンジン搭載車を段階的に減らし、40年には全世界で販売する新車を全てEVや燃料電池車(FCV)といった走行時に二酸化炭素を排出しない「ゼロエミッション車」にする。自動車レースのF1世界選手権シリーズからの撤退やエンジン部品製造工場の閉鎖も発表し、エンジン車からの決別と電動化シフトを明確に打ち出した。 日産自動車も30年度までにEVを大幅に拡充する計画。車種数ベースで電動車の割合を50%まで高める。日産はここ数年、カルロス・ゴーン前会長をめぐる経営の混乱や業績不振で存在感が低下している。それでも、かつてライバルに先駆けてEV「リーフ」を手掛けたメーカーとして、電動化競争にプライドをかける。 そして、最大手のトヨタ自動車もついに動きだした。燃費性能を武器にハイブリッド車(HV)で大きな成功を収めてきたトヨタは、海外勢を中心にEVシフトが進められる中にあって動きが鈍かった。豊田章男社長が「今までのトヨタのEVには興味がなかった」と公言するほど。昨年11月には環境保護団体グリーンピースが公表した主要自動車メーカーの「脱炭素化」ランキングで最下位となり、「EV反対派」の代表格と位置付けられてきた。 そんな評価を払拭(ふっしょく)するべく、トヨタは昨年12月、全世界で販売するEVを30年に350万台と、これまでの目標からほぼ倍増させる計画をぶち上げた。年間1000万台規模を販売するトヨタにとってEV比率は3~4割程度となるが、豊田氏は発表の場で「パーセンテージではなく、絶対台数でご評価いただきたい」と熱弁。350万台は世界の主要メーカーの年間総販売台数に匹敵するとして、電動化にかじを大きく切ったことを強調した。
米FRB、物価動向読み切れず 市場は利上げ加速予想
2022年02月21日
米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)が2022年を通じ、利上げペースを加速させるとの観測が市場で強まっている。 【図解】最近の物価の動き 一方、FRB高官は金融政策の先行きについて「経済指標次第」と、慎重姿勢を崩さない。背景には、新型コロナウイルスの影響で大きく上振れしたインフレの動向を読み切れないことがありそうだ。 「3月の次回会合が適切だ」。ブレイナードFRB理事は18日、ニューヨーク市内での講演後の質疑応答で、利上げ開始時期を明言した。FRBが3月15、16日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で、事実上のゼロ金利政策を解除するのは既定路線と化している。 FOMCは年内、3月を含めあと7回予定されている。市場では、FRBがそのうち5~6回で政策金利を0.25%ずつ引き上げることが織り込まれ始めている。また、年内7回のFOMCすべてで利上げされるとの予想すら一部にある。 市場の強気な金利見通しを支えるのは、米国の高インフレと強い景気だ。1月のインフレ率は7.5%と、1982年以来40年ぶりの高水準を記録。同月の小売売上高も市場予想の倍の伸びとなり、コロナ変異株「オミクロン株」流行の中でも好調ぶりが確認された。 一方、シカゴ連邦準備銀行のエバンズ総裁は18日、「現在のインフレは主にコロナショックに関連した異例の供給制約によるもの」と指摘。コロナ流行が収まれば供給問題は落ち着き、インフレは低下するとの見方は根強い。 足元の高インフレを抑え込もうと、金融引き締めが行き過ぎれば、景気を腰折れさせる恐れがある。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は16日の会合で、過度な利上げは景気後退を招くと懸念、「自分を含めたFOMCメンバーらに『やり過ぎるな』と戒めたい」と語った。
