林外相が原油増産要請 日UAE外相会談
2022年03月21日
アラブ首長国連邦(UAE)を訪問した林芳正外相は20日午後(日本時間21日未明)、同国のアブドラ外務・国際協力相と会談した。林氏はロシアのウクライナ侵攻に伴う原油価格の高騰に懸念を表明し、原油増産を要請した。アブドラ氏は「戦略的パートナーである日本との関係は揺るぎなく、引き続き連携したい」と述べた。 【写真】UAEのアブドラ外務・国際協力相と林外相の2人 林氏は会談で「UAEにはOPEC(石油輸出国機構)プラスの主要メンバーとして、さらなる原油供給、生産余力の確保を通じ、世界の原油市場の安定化に向けて貢献していただきたい」と述べた。 林氏は外相会談に先立ち、アブダビ国営石油会社の最高経営責任者を務めるジャーベル産業・先端技術相との会談でも増産を要請した。同席者によると、ジャーベル、アブドラ両氏から増産について明確な返答はなかったという。 外相会談では、ロシアが核運用部隊を戦闘警戒態勢に移行させたことについて「ロシアによる核兵器の威嚇も、ましてや使用もあってはならない」ことで一致した。林氏がウクライナの「侵略」を非難する立場を説明し、双方が国際社会の根幹を守り抜くため、2国間で緊密に連携することを確認した。 林氏は20日夜、一連の外交日程を終え、日本に向けてアブダビ国際空港を出発した。21日午後に帰国する予定。
維新、国民との連携白紙に 与党接近に不信増幅
2022年03月21日
日本維新の会が国民民主党への不信感を強めている。 国民が衆院で新年度予算案に賛成し、急速に与党への接近を図っているためだ。国民とは法案の共同提出など国会での連携を図ってきたが、維新は協力関係を「白紙に戻す」(幹部)方針だ。 【図解】政党支持率の推移 「与党と一緒に政策協議するなら早く自民党に連立の申し入れをした方が分かりやすい」。維新の松井一郎代表は17日の記者会見で、国民との関係見直しを進める考えを示した。 維新、国民両党は昨年10月の衆院選以降、同じ「是々非々」路線を取る立場から、国会で足並みをそろえてきた。12月にガソリン税を一時的に引き下げる「トリガー条項」の凍結解除を求める法案を共同提出。通常国会では、衆院憲法審査会の定例日開催を与党に求めるなど、共に存在感をアピールした。 しかし、国民が衆院で2022年度予算案に賛成し与党との距離を縮めると、衆院選で躍進し独自色を強める維新は態度を硬化。さらに国民が参院でも賛成すると分かると、維新は「もう連携することはない」(幹部)と突き放し、早速、凍結解除法案の取り下げ検討に着手した。 これに対し、国民側も維新への不満を募らせる。幹部は「維新は大阪の意向が絶対。党内のガバナンスがなっていないから信用できない。法案の共同提出ももうやれないだろう」と言い捨てた。
マリウポリの攻防続く 21日にも再び停戦交渉、鍵握る六つのテーマ
2022年03月21日
ロシア軍のウクライナ侵攻で、南東部の要衝マリウポリを巡る激しい攻防戦が20日も続いた。同市など露軍に包囲された都市からの民間人の避難は難航している。両国の停戦交渉について仲介役のトルコ政府から前向きな見方も示されたが、双方の隔たりが短期間で解消されるかは不透明だ。政府代表団同士のオンライン協議は21日にも再び開かれるという。 【ウクライナ侵攻 戦地はいま】 トルコのチャブシオール外相は20日、停戦交渉を巡って「重要な問題で合意に近づいている」との見方を示した。中東の複数のメディアが伝えた。チャブシオール氏は「戦争が続き、人々が殺害されている中で合意することは簡単ではないが、(合意に向けた)勢いはある」と言及した。 中東の衛星放送局アルジャジーラによると、トルコのカルン大統領府報道官は19日、停戦交渉には六つのテーマがあり、このうちウクライナの中立化、非武装化など四つについては双方の歩み寄りが見られると語った。 ウクライナメディアによると、21日に政府代表団同士のオンライン協議が再び開かれるとみられる。 こうした中、人口約40万人の港湾工業都市マリウポリでの戦闘は市街地や海上にまで広がっている。ウクライナ側によると、同市は20日、露軍艦船4隻から砲撃を受けた。一方、ロシアが実効支配し、露軍・黒海艦隊基地がある南部クリミア半島の地元当局者は同日、艦隊副司令官がマリウポリを巡る戦闘で死亡したと明かした。ウクライナ側の反撃によるとみられる。 マリウポリでの民間人の被害が相次いで報じられているのに対し、露国防省・軍の「国家防衛管理センター」のミジンツェフ・センター長は20日、「ウクライナの民族主義者たちのテロ行為によって人道上の惨事が起きた」と強弁し、ウクライナ軍兵士らに投降を呼びかけた。 ウクライナのベレシュチュク副首相によると、激戦地の複数都市から20日に計7295人が4ルートの「人道回廊」を通じて避難した。うちマリウポリからは3985人が逃れた。ウクライナ政府は21日に避難用のバス約50台を同市へ派遣する計画という。 国連人権高等弁務官事務所は20日、ウクライナ国内では19日までに少なくとも民間人902人が死亡、1459人が負傷したと発表した。砲撃やミサイル攻撃、空爆によるものが大部分を占めるという。マリウポリなど激戦地での犠牲者数は不明なため、実際には、はるかに多くの被害が出ている模様だ。 一方、チェルノブイリ原発では20日、ロシア軍の支配下で原発の管理業務などに当たってきた職員らのうち64人が解放され、自ら志願した交代要員46人が入った。原発の広報部門が発表した。同原発の敷地一帯は露軍が侵攻開始当初の2月24日から占拠している。 ウクライナ政府側は各国に軍事支援を求めるため、積極的なトップ外交に努めている。 ゼレンスキー大統領は20日、イスラエル議会でオンライン形式の演説を行った。ロイター通信などが伝えた。イスラエルは親米国だが、ロシアとも緊密な関係を保つ。ゼレンスキー氏は演説で、ウクライナ支援に慎重なイスラエルに、ミサイル防衛システムの提供や対露制裁に乗り出すよう訴えた。 ロシア、ウクライナにはそれぞれ数十万人のユダヤ系住民がおり、ゼレンスキー氏自身もユダヤ系として知られる。ゼレンスキー氏は議会でロシアによる侵略をナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)になぞらえて非難し、「イスラエルのミサイル防衛システムは最高のものだ。それはウクライナのユダヤ人の命を救うことができる」などと呼びかけた。
ウクライナ避難民1千万人に 戦禍拡大、全人口の4人に1人 国連
2022年03月21日
グランディ国連難民高等弁務官は20日、ロシアの侵攻に伴うウクライナ国内外での避難民が1000万人を超えたとツイッターで明らかにした。 【図解】地図で見るウクライナ情勢 侵攻前のウクライナの人口は約4200万人だったとされ、約4人に1人が避難を強いられたことになる。 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、ウクライナ国外に逃れた人の数は19日現在で約339万人。西隣のポーランドが205万人と最多で、ルーマニア52万人、モルドバ36万人と続く。 グランディ氏は「ウクライナでの戦争は壊滅的だ。自宅を追われた民間人が味わった苦しみの責任は、世界中どこでも、戦争を仕掛ける人たちにある」と糾弾した。 一方、国際移住機関(IOM)などのまとめでは、ウクライナ国内で家を追われて避難生活を送る人は17日の時点で648万人に達していた。その後も増え続けているとみられるが、ロシア軍の攻撃が続く中で正確な数の把握は困難を極めている。
ゼレンスキー大統領殺害の傭兵投入か
2022年03月21日
ウクライナのゼレンスキー大統領を殺害するためロシアが新たな傭兵(ようへい)を投入したと、ウクライナ国防省が発表しました。 ウクライナ国防省は20日、ロシア側がゼレンスキー大統領らウクライナ首脳陣の殺害を目的に新たな傭兵を投入したと明らかにしました。 ウクライナ国防省の発表によりますと、ロシアのプーチン大統領が数少ない信頼する人物の一人に新たな攻撃命令を出したとしていて、ゼレンスキー大統領やシュミハリ首相らが攻撃の対象になっているということです。 ウクライナ国防省はこれまでの同様の試みはすべて失敗してきたと指摘したうえで「ウクライナ当局はロシア側の計画を把握しており、いかなるテロ攻撃も成功しない」とロシア側を牽制(けんせい)しています。
ゼレンスキー大統領が親ロシア派政党の活動禁止…攻撃の口実になる懸念も
2022年03月21日
ウクライナの国営通信によると、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は20日、ロシアとの関係を重視する複数の政党について、国内での活動を一時的に禁止すると明らかにした。 【動画】マリウポリで両軍車両が接近戦、ロシア軍の兵員輸送車が炎上
ウクライナに侵攻したロシアが、親欧米派政権を転覆させ、親露派政権樹立を画策するのを抑える狙いとみられる。ただ、ロシアのプーチン政権は「迫害されている親露派住民の保護」を理由に侵攻を開始しており、攻撃をさらに強める口実にすることは必至だ。
ゼレンスキー氏は20日未明に配信した国民向けのビデオメッセージで「(国内で)分裂などを目指す政治家たちの活動は成功しない。厳しい責任を負うことになる」と強調し、法整備も直ちに進める方針を示した。一部政党の活動禁止は、ロシアによる侵攻を受けた「戒厳令」の発令に基づくものだとし、国内最大の親露派政党など11政党が対象となると説明した。
マリウポリで新たに避難所爆撃か 住民400人避難していた芸術学校
2022年03月21日
ロシア軍に包囲されているウクライナ南東部マリウポリ市の当局は20日、住民400人が避難していた芸術学校に、ロシア軍が19日に爆弾を投下したと発表した。避難していたのは主に女性や子ども、老人だという。市当局は、建物が破壊され、多くの住民ががれきの下敷きになっているとしている。 【写真】マリウポリで破壊された住宅街を歩く市民
逆風の東芝分割、成長の軸「パワー半導体」ビジネスの行方
2022年03月21日
東芝はグループ全体の2社分割計画を進めている。大株主の反対など逆風はいまだにやまないが、その相互不信は検討プロセスの不透明さに加えて成長戦略の評価に起因する部分も大きい。2023年度下期にインフラ主体の東芝から分離独立するデバイス会社「デバイスCo.」はどう独り立ちを成功させるのか。“小さな東芝”を増やして縮小均衡に陥る愚を避け、専業メーカーとしての成長戦略が問われる。 「強みが発揮できるパワー半導体を成長事業と位置付けており、積極的な研究開発費や設備投資の資本投下を行っていく」。子会社の東芝デバイス&ストレージ(川崎市幸区)社長を兼務する東芝の佐藤裕之代表執行役専務は成長投資にかじを切る。 まず傘下でパワー半導体製造の加賀東芝エレクトロニクス(石川県能美市)に300ミリメートルウエハー対応の新製造棟建設を決めた。増産計画は2期に分け、第1期は約1000億円かけて24年度内の稼働を予定。第1期フル稼働時の生産能力(200ミリメートルウエハー換算)は21年度比で2・5倍に増える。 まだ正式決定していない第2期はさらに約1000億円を投じ、生産能力を同3・5倍まで拡大する戦略を温めている。佐藤専務は第2期の時期について「毎月業績と需給をチェックしており、機動的に判断する。意思決定が遅いと言われてきたが、今は半導体製造装置の手当ても大変なので早めに動かないといけない」と言うにとどめる。2社分割計画の主なメリットがまさに意思決定の迅速化とされる。 ただ、世界最大手の独インフィニオン・テクノロジーズや米オン・セミコンダクター、スイスのSTマイクロエレクトロニクスなど欧米勢が300ミリメートルラインへの投資で大きく先行している。東芝が現在主力とする200ミリメートルラインと比べてウエハー1枚当たりのチップ数が格段に多く製造できるため、生産効率が上がってコストダウンにつながる。それで得た収益をさらなる投資に回す好循環こそが半導体ビジネス普遍の勝利の方程式だ。 東芝は今後増産投資で生産能力を増やしつつ、車載中心に顧客開拓を急ぐ。車載用パワー半導体事業の売上高は現状、全体の90%が国内向けだ。佐藤専務は「この実績を生かしながら、海外のxEV(電動車)市場に本格的に進出する。中国を中心とした海外で技術営業を増強し、応用技術や品質サポートを強化している」とし、海外展開を加速する考えだ。
SMBC日興、別社員も相場操縦疑い
2022年03月21日
SMBC日興証券をめぐる金融商品取引法違反(相場操縦)事件で、逮捕された執行役員、ヒル・トレボー・アロン容疑者(51)ら4人以外に別の社員も関与した疑いがあることが19日、関係者への取材で分かった。逮捕容疑とは別の5つの銘柄でも、同様に不審な取引が行われていた疑いがあることも判明。東京地検特捜部が同法違反容疑で捜査している。 【イラストで図解】相場操縦事件における幹部らの役割とは? 関係者によると、この社員は令和2年11月、ヒル容疑者らと共謀し、地銀の株について大量の買い注文を入れるなどして株価を維持した疑いが持たれている。 地銀の株は、大株主が株を売却する際に市場時間外に証券会社が買い取り、他の投資家を募って売却する「ブロックオファー」取引の対象だった。 特捜部は今月4日、地銀を含む5銘柄の相場操縦容疑で4人を逮捕した。関係者によると、ブロックオファーを実施した別の5銘柄についても、市場が閉じる間際にSMBC日興が大量の買い注文を入れるなど不審な取引をしていたことが判明したという。特捜部は、幹部らが故意に株価を操作していたとみて経緯などを調べている。
EV充電設備、公道に普及へ 占用基準緩和など検討 国交省
2022年03月21日
国土交通省は、電気自動車(EV)の充電設備を公道に設置しやすくする方策の検討に乗り出す。 【写真】横浜市青葉区の公道に設置された充電ステーション まずは設置事例を増やし、周辺交通に対する影響を調査。安全性など課題を整理した上で、道路の占用許可基準の緩和といった制度改正や設置の手引の作成に取り組む。充電設備の不足を解消し、EV普及を後押しする。 公道の駐車スペースの充電設備は、2020年度末時点で道の駅に877カ所、サービスエリア・パーキングエリアに383カ所ある。ただ公道そのものでは、21年6月に横浜市青葉区に設置された1カ所にとどまる。 同区の公道には今月末までの予定で実験的に設置されたが、毎月の利用件数は民間施設の充電設備を含めた全国平均と同程度の200件超に上っている。事故もなく、利用者や周辺住民に好評のため、4月以降も稼働を続ける予定だ。 交通以外の目的で道路を利用する場合、管理する国や自治体の占用許可が必要で、道路の敷地外に余地がないケースに限り許可する基準がある。 国交省は民間企業と連携し、街中を中心に、横浜市以外の公道にも充電設備を増やす方針。走行する自動車や自転車、歩行者への影響を調べ、安全性や利便性に支障が生じないか検証した上で許可基準の緩和などを検討する。設備の設置者が管理者に支払う占用料の在り方も整理する方向だ。 国交省は、駐車スペースが少ない都市部では公道が貴重な充電スポットになり、設備の充実はEV利用者の安心感につながるとみている。二酸化炭素(CO2)排出量を削減するため、EV普及に向けた道路環境の整備を進める考えだ。
