被害者の実名報道、「考え方」を公表 日本新聞協会がまとめ
2022年03月11日
日本新聞協会は10日、実名報道に関する疑問や報道側の考えを一問一答形式でまとめた「実名報道に関する考え方」を協会のウェブサイトで公表した。 2019年に発生した京都アニメーション放火殺人事件で犠牲者を実名で報じたことに関してさまざまな意見が寄せられたことから、事件被害者の遺族や弁護士などの意見を聞き、考え方を整理した。①なぜ事件の犠牲者を実名で報じるのか②遺族などの匿名希望は考慮しているのか③実名の報道は報道側の利益のためではないのか④犠牲者や遺族のプライバシーを侵害していないか⑤遺族などへの取材ではどのような配慮をしているのか――の五つの問いへの回答の形で報道機関が考える実名報道の意義を解説している。
量的緩和策の縮小加速 7~9月にも終了 欧州中銀
2022年03月11日
欧州中央銀行(ECB)は10日、定例理事会を開き、国債などを購入する量的緩和策について、縮小ペースの加速を決定した。 早ければ今年7~9月にも終了する。ロシアのウクライナ侵攻開始後、ユーロ圏の物価上昇がさらに続くとの懸念が高まる中、金融政策の正常化を進めてインフレを抑制する構えだ。政策金利は据え置いた。 ECBは新型コロナウイルス危機対策で導入した債券購入策を今月末で終了する。一方で従来型の量的緩和策は継続し、4~6月には月額400億ユーロ(約5兆円)の債券を購入する計画をこれまで示していた。今回の会合では4月は400億ユーロとするが、5月は300億ユーロ、6月に200億ユーロに買い入れを減額することを決定。インフレの高止まりが見込まれる場合、7~9月期に量的緩和を終了する。
東芝筆頭株主が分割に反対表明 米議決権行使助言会社も推奨
2022年03月11日
東芝の分割計画をめぐり、会社側と「物言う株主」側の攻防が24日の臨時株主総会を前に激しくなってきた。筆頭株主の投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントは10日、分割計画について「中長期的な企業価値の毀損(きそん)につながる可能性がある」として反対する考えを表明。米議決権行使助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)も反対を推奨するなど、東芝への風当たりが強まっている。 【図でみる】東芝の株主総会問題の構図 東芝は1日付で計画を推進する経営トップを刷新した。だが、エフィッシモは再編戦略の策定を主導した綱川智前社長らが唐突に代表執行役を退任したことや、島田太郎氏の社長就任が暫定的な人事であることを疑問視。「不可逆的かつ重大な影響を及ぼす経営戦略を適切に策定し、執行していくという重責を付託するに足る体制ではない」と指摘した。 その上で、エフィッシモはまずはステークホルダー(利害関係者)から信頼される経営体制を構築した上で、今後の経営戦略について議論を尽くすことが重要との考えを示した。 東芝は24日の臨時総会に向け、分割計画に株主の過半数の賛成を求める議案を出している。決議に法的拘束力はないが、否決された場合は計画の修正は避けられない。筆頭株主や多くの株主に影響を与えうる議決権行使助言会社が計画に反対する考えを表明したことで、東芝からみた情勢は厳しくなっている。
ユニクロ、ロシア全店舗の営業休止を表明 「さまざまな困難から
2022年03月11日
衣料品チェーン「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングは10日、ロシアでの事業を一時停止すると発表した。1週間~10日ほどの準備期間を経て、ロシア国内の全50店舗の営業を休止する。「現在の紛争を取り巻く状況の変化や営業を継続する上でのさまざまな困難から、事業を一時停止する判断にいたった」との声明を出した。 【写真】最新鋭のロシア軍、なぜ制空権を奪えない? 元米軍パイロットが分析 同社は2010年にロシアへ進出した。昨年12月には欧州最大規模の店舗をモスクワ市内に開いた。ロシア国内の店舗は2月末で計50で、欧州全体の店舗数の約4割を占める。 同社は今月4日、難民らを支援するため1千万ドル(約11億5千万円)と衣料品など約20万点を寄付することを表明していた。 日米欧の企業のロシア事業をめぐっては、米アップルが販売を一時停止するなど、「ロシア離れ」が加速している。
独BMW、世界で103万台リコール エンジン発火恐れで3度目
2022年03月11日
ドイツ高級自動車メーカーのBMWは9日、エンジン発火の恐れがあるとして、世界で103万台をリコールすると発表した。同様の問題で2017年と10年にリコールした台数を回る。 【動画】米マクドナルドとスタバ、ロシアで店舗一時閉鎖 コカ・コーラとペプシコも飲料販売停止 対象は06─13年製造の多様な車種。米国で91万7106台、カナダで9万8000台、韓国で1万8000台となる。PCVバルブヒーターがショートする可能性があり、発火につながりかねないとしている。 今回のリコールは、これまでにリコールされ改修された車両で発火報告が相次いだため。BMWによると、サプライヤーの生産問題が原因である可能性がある。こうした事例で事故や怪我の報告はないという。 改修を待つ間も使用は継続でき、エンジン部品近くで煙を見たり煙の臭いがしたりするなどしたら、運転をやめてほしいとしている。これまでリコールされた車種の一部は問題が改善されているため、今回の対象にはならないという。
政府、5月末までに全留学生受け入れへ…平日便の空席活用で10万人超入国計画
2022年03月09日
政府が新型コロナウイルスの水際対策緩和を受け、5月末までに、日本への入国を希望する外国人留学生全員の受け入れを検討していることがわかった。平日の航空機の空席を活用して、10万人超の入国を計画している。 【グラフ】留学生の新規入国者数の推移
岸田首相は14日から、1日あたりの入国者数の上限を5000人から7000人に拡大し、留学生は別枠で1日1000人を受け入れる方針を表明している。
政府は、航空機に空席が多い平日の月曜から木曜までは4日間で計8000人、空席が少ない金曜から日曜は3日間で計2000人、1週間では計1万人の留学生の受け入れが可能とみている。このため、3月中旬から5月末までの約10週間で留学生10万人程度の受け入れを見込む。1日の入国者の上限は、空港の検疫態勢などを見極めながら段階的に拡大する方針で、留学生の受け入れ枠が広がる可能性もあるという。
新型コロナ対策として、外国人の新規入国が2月末まで原則停止となった影響で、在留資格を取得しながら、入国できていない留学生は約15万人に上るとされる。政府はこのうち、現在も早期入国を希望している留学生を10万人超と見積もっている。
政府は留学生の受け入れを促すため、留学に関する相談業務などを行う文部科学省の「外国人留学生入国サポートセンター」で、航空機の予約代行も近く開始する。大学や日本語学校から、留学生の搭乗便の希望などを聞き取り、業務委託先の民間業者などを通して航空券を手配する仕組みだ。
ウクライナ支援で異例の指針改定 交戦中の国へ自衛隊装備品を供与
2022年03月09日
政府は8日、ロシア軍の侵攻を受けるウクライナに防衛装備品である防弾チョッキを提供するため、輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」の運用指針を改定した。同日夜、航空自衛隊小牧基地(愛知県小牧市)で自衛隊の輸送機1機が防弾チョッキなどの物資を積み、出発した。交戦中の国への供与を目的に運用指針を改定するのは極めて異例だ。 防衛装備移転三原則…従来の禁輸政策を撤廃、一定の条件下で輸出認める
松野博一官房長官は記者会見で「国際秩序の根幹を揺るがす行為に国際社会と結束して毅然と行動することは、わが国の安全保障の観点からも極めて重要だ。今後もウクライナに、できる限りの支援を行う」と強調した。
ウクライナ、日本に対戦車砲要請 法的根拠なく提供見送り
2022年03月09日
ロシア軍の侵攻を受けるウクライナ政府が日本政府に対し、対戦車砲など殺傷能力がある防衛装備の提供を求めていたことが8日、分かった。日本側は防衛装備品である防弾チョッキを戦闘が続く国に提供する異例の決定を行ったが、弾薬を含む「武器」に関しては無償提供する法的根拠がないことなどから支援を見送った。複数の政府関係者が明らかにした。 【写真】ハリコフで攻撃を受け炎上するロシアの装甲車 政府はウクライナに対する物資提供について「殺傷能力を持つ装備品を提供する考えはない」(松野博一官房長官)と説明してきた。ただ、ウクライナが要望した装備のリストに関しては、詳細を明らかにしていなかった。 政府関係者によると、ウクライナのレズニコフ国防相がロシアが侵攻を開始した後の2月末、大使館ルートを通じて岸信夫防衛相に支援を求める物資のリストを書面で提出した。この中には対戦車砲のほか、地対空ミサイル、小銃の弾薬も含まれていた。 岸田文雄首相は2月28日にウクライナのゼレンスキー大統領と行った電話会談で「わが国は主権と領土、祖国と家族を守ろうと懸命に行動するウクライナの国民とともにある」と全面支援する考えを伝えており、政府は防衛装備品を含む無償提供の検討に着手。ウクライナは防衛装備移転三原則が禁止する対象とならないと判断した。 ただ、装備品を無償提供する根拠となる自衛隊法116条の3では、航空機や艦艇などが提供の対象に含まれるが、弾薬を含む「武器」の除外が明記されている。このため、殺傷能力を有する対戦車砲や地対空ミサイルは対ウクライナ支援の対象外となった。 また、小銃の弾薬に関しては、ウクライナ側が「ソ連製」を要望。自衛隊が保有する小銃は北大西洋条約機構(NATO)基準の口径(5・56ミリメートル)で、旧ソ連製とは異なるため対応できない。地対空ミサイルに関しても、事前に共同訓練を行うなどしてウクライナ軍が運用に習熟しておかなければ実戦での使用は難しいとの見方もある。
ロシア・ベラルーシへの追加制裁を決める
2022年03月09日
政府は8日の閣議で、ロシア政府高官や、ベラルーシのルカシェンコ大統領の家族などへの制裁を決めました。 【地図】「人道回廊」4ルートは“ロシア行き” ウクライナ「挑発行為だ」 8日の閣議で了解されたのは、ロシア大統領府のペスコフ報道官や、ベラルーシ・オリンピック委員会のルカシェンコ会長らの資産凍結です。 また、石油関連製品のロシアへの輸出禁止や、ベラルーシへの軍事関連物資の輸出禁止などもあわせて決めました。
避難路は幅50センチの板切れ、1万人が渡河 ウクライナ首都西郊
2022年03月09日
ロシア軍の攻撃にさらされているウクライナの首都キエフ西郊の町イルピン(Irpin)から逃れるためには、氷のように冷たい川に半分水没した幅わずか50センチの板が生命線だ。ロシアの爆撃を逃れて川を渡るため、このぐらぐら揺れる避難路を利用した人はすでに1万人に上る。 【写真11枚】細い板切れが生命線 川を渡り避難する人々 イルピンから脱出する人々は、西に向かう列車が出発するキエフを目指す。だが、その間を流れる川のコンクリート製の橋は、ロシア軍の進攻を遅らせるため、ウクライナ軍の手によって爆破された。 週末には、橋の周辺で町からの脱出を試みていた数人がロシア側からの砲撃により死亡したが、なおも多くの民間人が危険な脱出劇を続けている。人々に加え、あらゆる物がこの板切れを渡る。犬、乳母車、スーツケース、バイクのほか、負傷者やカーペットに包まれた遺体もここを通っていく。 「友人が車で橋まで連れて来てくれた。道路を走行している際には、あちこちで発砲があったが、渡りきることができた」と、キエフ側の川岸にたどり着いた女性は語った。 この非公式の「人道回廊」を設置したのは、イルピンのオレクサンドル・マルクシン(Oleksandr Markushyn)市長だ。ロシア側とは調整していない。市長は「ここでは誰も(ロシア側が提案する)『緑の回廊』について話す者はいない。イルピンは戦いの最中にあり、降伏するつもりはないからだと思う」と述べた。 市長は「恐らく2~3日のうちに、まだ1万人が退避するだろう」と予想しているが、「退避を拒否している人も、同じ数だけ存在する」と語った。
